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HDTracksがMQA技術を使ったストリーミング配信開始へ

ASCII.jp / 2024年6月23日 9時0分

 以前、MQA Labsを買収したLenbrook Media Groupが、MQAの将来計画である「AIRIA」「FOQUS」「QRONO」という一連の新技術の発表をしたことを書いた。Lenbrook Media Groupはこれを受け、HDtracksと提携した新たなストリーミングサービスを開発すると表明した。このストリーミングサービスではAIRIAが初採用されるという。

 AIRIAは「SCL6」と呼ばれていた、ワイヤレス機器向けのスケーラブルなコーデックだ。市場導入時には「MQAir」という名称を使う予定としていた。SCL6は日本オーディオ協会の「Hi-Res AUDIO WIRELESS」ロゴを取得できるコーデックのひとつにて認定されている。

 スケーラブルというのは、データサイズを容易に変更できると言う意味だ。Bluetooth、Wi-Fi、UWBと多様な方式で搬送されうることも想定して、データレートを可変的にカバーできることを意味している。

 Lenbrook Media GroupはAIRIAについて、「クラウドからのストリーミングにもデバイスとヘッドホンのワイヤレス接続にも等しく適した配信コーデックであり、低遅延性も兼ね備えている」としている。なお、PSB SpeakersがSCL6技術を搭載した初のヘッドホンを開発していると紹介したこともあるが、PSB SpeakersはLenbrook Media Groupの傘下にあるブランドだ。

高音質なダウンロード配信でかつて脚光を浴びたHDtracks

 HDtracksは、ダウンロード販売時代には高品質音源の販売先として日本でも人気があったがストリーミング時代に入り、あまり表に出てこなくなっていた。HDtracksの共同設立者であるデビッド・チェスキー(David Chesky)氏は、ニュースリリースで次のように語っている。

 「HDtracksのストリーミング・サービスを立ち上げたいと以前から考えていました。ユーザーはPCM/FLACかMQAのどちらかのフォーマットを選ぶことができ、自宅でも外出先でも高解像度のオーディオ・ストリーミングが保証されます」

 Lenbrook Media Groupの最高戦略責任者であるジョン・バンクス(John Banks)氏は次のように語っている。

 「私たちの業界は目の肥えた音楽ファンに選択肢を提供する一方で、技術革新によってデジタル音楽配信を発展させることによって築かれてきました。私たち自身がオーディオファンである以上、自分たちが聴く音楽の品質に情熱を注ぐ何百万人もの世界中のオーディオファンのためにサービスを実現することはエキサイティングなことです」

 これをLenbrook Media Groupの副社長兼GMであるマイク・ジバラ(Mike Jbara)氏が補足する。同氏はMQA LabsのCEOだった人物だ。

 「(HDtracksの創設者である)ノーマンとデイビッドはLenbrookにとって完璧なパートナーです。彼らのハイエンド・オーディオに対する経験と理解は唯一無二であり、彼らの品質と革新の歴史がそれを物語っています。私たちは彼らとともに事業を始める準備ができており、音楽ファンはきっと気に入ることでしょう」

 Lenbrook Media Groupではこのサービスはあらゆるプラットフォームで利用できるとしている。モバイル向けの独自アプリケーションを提供するだけでなく、世界有数のハイエンド・オーディオのエコシステム、アプリ、ブランドに導入される予定だとしている。

 なおこのニュースは、今週書いたもう1本の記事と合わせて読んでほしい。そちらでは、これまでMQA推進の軸であったストリーミングサービス「TIDAL」MQA配信を停止したことについて触れている。

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