スタバっぽい店にはコーヒーが無く、スマホは「BALMUDA Phone」が人気!? 【バングラデシュ困惑旅/後編】
ASCII.jp / 2024年6月26日 7時30分
今回はカオスで不思議な国、バングラデシュ旅のレポート後編をお届けします。前回の連載記事ではバングラデシュの首都ダッカの交通事情についてレポートし(灼熱の貨物車両にすし詰め状態! カオスで不思議な国、バングラデシュを旅する【前編】)、頻繁に外国語での交渉が必要ではあるものの、そこまでハードルは高くないとお伝えしました。
というのも、まず「思ったより英語が通じやすい」というのがあります。もちろんまったく通じないケースもありますし、こちらの英語力もあまり高くないということはあるものの、ホテルやレストランの従業員や、CNGリキシャなどの運転手は意外と英語が通じます。
率先して手助けしてくれるバングラデシュの人
なにより、非常に親切な人が多いんです。例えばUberで呼んだCNGリキシャに行き先が伝えられなくて困っていたら、まわりに人が集まってきて、一緒になって行き先を伝えてくれたり。さらには、そのCNGリキシャが結局キャンセルになって困っていると、わざわざ目的地まで乗せてくれるCNGリキシャを探してきてくれたりもしました。
とにかくちょっと困ったそぶりを見せていると、かならず声をかけてきて手助けしてくれる。そんなケースが1週間ほどの滞在中に何度かありました。
もちろん客引きなどの声掛けもありますが、ほかの国と比べるとそこまでしつこくなく、また泥棒や詐欺師といった人も少なそうな印象です。筆者はほかの国で声をかけられたら、まず泥棒か詐欺師かと思って基本的に無視することにしていますが、バングラデシュではその警戒心がすこし薄れたのも事実です。
「お前はYouTuberか?」と声をかけてくれる
さらに動画撮影をしながら歩いていると、何度も何度も「YouTuberか?」や「ブロガーか?」と声をかけてきます。なかには日本語で声をかけてくる人も。そして必ず「YouTubeのチャンネル名」を聞かれ、さらに一緒にセルフィーを撮ってくれと頼まれます。ちょっと有名人になった気分が味わえます。
失敗したのが、自分のYouTubeチャンネル名は日本語なので、相手になかなか伝えられなかったこと。そこで旅の後半では、YouTubeチャンネルを表示できるQRコードを作成してスマホに表示できるようにしておき、聞かれたときにはそれを読み込んでもらってました。
駆け出しのYouTuberでチャンネル登録者数を増やしたい人は、バングラデシュにいって撮影するといいかもしれません。
こういった感じで、時にはウザイくらい声をかけられますが、基本的には親切で悪意はなさそうです。もちろん知らない人に声をかけられて、ついて行ったりするのは危険なのでしませんが、ある程度注意すれば現地で安心して滞在できます。
(次ページ:バングラデシュの食事は1食340円くらい)
バングラデシュの食事は量たっぷりで安い
食事は南アジアらしく、カレーやビリヤニを扱っているお店が多くあります。露天も多いので衛生的には気になるところですが、だいたい1食250タカ前後(約340円)くらいと安いのも、節約トラベラーにうれしいところです。
ちなみに、現地の人は手で食べるのが基本ですが、外国人にはスプーンやフォークを出してくれるお店も多いです。郷に入っては郷に従え、ということで、一度はチャレンジしてみようかと手で食べてみましたが、意外と難しい……。素直にスプーンを出してもらったほうが食べやすそうです。
チェーン店のハンバーガーは高め
また、屋台や地元の定食屋といったお店は安いですが、ケンタッキーフライドチキンやバーガーキングといった外資系のチェーン店などは、日本と同じくらいの価格で、そこまで安くありません。ちなみにマクドナルドはまだバングラデシュに参入していませんが、かわりにサウジアラビアのハンバーガーチェーン「Herfy」が首都ダッカに何店舗か出店しています。
(次ページ:スタバはあるのか?)
バングラデシュの"スタバ"にコーヒーはなし
またカフェで仕事をしようと、Googleマップで「スターバックス」と検索して出て来た場所に行ってみると、見事に偽物でした。しかもメニューをみてアイスコーヒーを頼んだら「ない」と言われてしまいました。アイスコーヒーのないスターバックスって……呆れるというより、なんかバングラデシュらしいなと逆に楽しくなってきます。
ホテルの階数表示には困惑、701号室は6階にある
もうひとつバングラデシュで不思議だったのが、ビルの階数表示。もともと英国領だったこともあってか、ビルの1階がグランドフロア(G)で2階がエレベーターでは「1」になります。これ自体は欧州などではよくあるケースなので不思議ではありません。
問題はホテルの部屋番号です。たとえば701号室の場合はエレベーターで「6」を押したフロアに。1810号室ならエレベーターで「17」を押したフロアにあります。確かにそれぞれ7階と18階にあるわけですが、欧州とかだとエレベーター表示に部屋番号を合わせますよね?
しかも3軒目に泊まったホテルは1階が「G」ではなく「1」だったので、部屋番号とエレベーター表示が同じ。結局、実際の階数と部屋番号を合わせるので統一しているようですが、なんとも不思議でエレベーターに乗るたび、「どれ押すんだっけ?」と苦労しました。
(次ページ:旅のきっかけは、BALMUDA Phone)
そもそも「BALMUDA Phone」きっかけで旅に出た筆者
実は今回、バングラデシュに行った最大の目的は、自分のYouTubeチャンネルに2年ほど前にアップした「BALMUDA Phone」のレポート動画(「BALMUDA Phone とiPhone 13 Proでカメラテスト/Camera Test」)が、今年に入って、急にバングラデシュからのアクセスが急増したからです。
現地のスマートフォン事情が気になったので現地に来てみたのですが、現地ではBALMUDA Phoneだけでなく、日本のキャリア版スマホが中古として沢山販売されていました。
実際にBALMUDA Phoneを街中で探しまわる様子は、文末の動画にもまとめているので是非、チェックしてみてください。
現地のモバイル通信事情そのものは、あまりよくありません。一応5Gもスタートしているようですが、ローミング・現地SIMともに一度も5Gのピクトはみられず、4Gどころか3Gで接続されるケースも多くありました。アンテナの設置や出力をちゃんと調整しておらずエリア展開があまり上手くいっていないようです。印象としてはKDDIが現地参入する前のミャンマーに似ています。
現地ではみんなスマートフォンを持っているので、モバイル通信は必須アイテムとなっています。そのため、日本のキャリアが現地キャリアと提携してバングラデシュに進出するのはアリなんじゃないかと思いました。なにせ日本より人口が多く、若者世代の比率も高い国ですから。
ちなみにバングラデシュは、ahamoの無料ローミングは対象国ですが、楽天モバイルは対象外。現地のプリペイドSIMは空港到着ロビーにカウンターがいくつか並んでいるので、そこで購入可能です。カウンターで聞いた限りでは、eSIMはなさそうで、物理SIMばかりでした。今回は25GBのプランを購入。900タカなので約1220円です。
というわけで、なんともカオスで不思議なバングラデシュ旅でしたが、それだけに新鮮な感じで、久しぶりに旅らしい旅になったな、とじゅうぶん楽しめました。もし普通の海外旅行に飽きてきていたら、いちどバングラデシュに行ってみることをオススメします!
この記事を書いた人──中山智(satoru nakayama)
世界60ヵ国・100都市以上の滞在経験があり、海外取材の合間に世界を旅しながら記事執筆を続けるノマド系テクニカルライター。雑誌・週刊アスキーの編集記者を経て独立。IT、特に通信業界やスマートフォンなどのモバイル系のテクノロジーを中心に取材・執筆活動を続けている。
- 「旅人ITライターさとる」(IT系メイン)
- 「さとる・たべる・あそぶ」(旅行・エンタメ系メイン)
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