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iPhone 15と一緒に使える「HUAWEI WATCH FIT 3」使い勝手や電池持ちにも満足

ASCII.jp / 2024年6月29日 12時0分

5月22日に発売したスマートウォッチ「HUAWEI WATCH FIT 3」直販価格で2万3980円〜

 ファーウェイが5月22日に発売したスマートウォッチ「HUAWEI WATCH FIT 3」(以降、FIT 3)を使っています。「HUAWEI WATCH FIT」シリーズは、同社のスマートウォッチの中ではエントリーモデルの位置付け。お手頃価格ながら日常使いに十分な機能を備え、デザインにも注力されたモデルです。

 従来モデルは長方形のコンパクトな文字盤を搭載していましたが、FIT 3は正方形をちょっとだけ縦に長くしたサイズで、1.82インチ(480×408)のディスプレイを搭載。右側にクラウン(リューズ)と機能ボタンを備えています。パッと見では、Apple Watchに間違われるかもしれません。ファーウェイ公式ストアの直販価格で2万3980円〜となっています。

大画面が見やすく装着感も良好

 FIT 3はAndroid 8.0以降、iOS 13.0以降のスマートフォンに対応。筆者はiPhone 15 Pro(iOS 17.5)とペアリングして使っています。

筆者はiPhone 15 Proとペアリングして使っている

 FIT 3を使っていて、最大のメリットと感じているのが大きな画面です。筆者は前モデルのFIT 2も使っていましたが、1.74インチ(480×336)から1.82インチ(480×408)に広がったことで、通知や運動記録などの視認性が大きく向上しました。

1.82インチの有機ELディスプレイを搭載。画面が大きいので、多くの情報を表示できる

 初期設定されているホーム画面は四隅にアイコンが設置されていて、活動記録、ワークアウト、ボディメーカー(カロリー管理)、睡眠にワンタッチでアクセスできます。使い方によっては、この画面からの操作だけで目的をまっとうできるかもしれません。

初期設定されている文字盤。省電力に配慮された画面で、4つのアイコンからよく使う機能にアクセスできる。もちろん、文字盤は多彩なデザインから選んで変更可能

 右上のクラウンを押すとアプリや機能のアイコンメニューが表示され、クラウンを回して拡大したり、縮小したりできます。右下の機能ボタンはワークアウトのメニューが表示されるように設定されていますが、よく使うアプリや機能に変更することも可能。画面のタップやスワイプの反応も的確です。

右側面にクラウンと機能ボタンを搭載
クラウンを回して、アイコンメニューを拡大
機能ボタンにはワークアウトが割り当てられている

 ホーム画面を下になぞるとクイック設定、上になぞると通知、左方向になぞると「カスタムカード」が表示されます。カスタムカードは、スマホに例えるとウィジェットのようなもの。その日の活動記録や健康状態をチェックしたり、天気やカレンダーなどを素早く参照したりでき、自分が使いやすいように編集することもできます。

クイック設定も見やすく、タッチ操作がしやすい
左右にスワイプしてカスタムカードを切り替えられる

 裏面には光学式心拍センサーを搭載。ほかに、9軸IMUセンサー(加速度センサー、ジャイロセンサー、磁気センサー)と環境光センサーも搭載されています。

裏面に心拍数センサーを搭載

 ケースはアルミニウム合金製で、ゴールド、シルバー、ピンク、ターニッシュの4色。バンドはホワイト(レザー)、グレー(ナイロン)、ホワイト(フルオロエラストマー)、ピンク(フルオロエラストマー)、ブラック(フルオロエラストマー)の5種で、ケースとストラップは5つの組み合わせで販売されています。筆者が使っているのはターニッシュ+ブラック(フルオロエラストマー)で2万3980円。ちなみにレザー製やナイロン製のストラップの場合は2万5080円となっています。

 フルオロエラストマー製のバンドは穴が多くて通気性がよく、運動時にも適している印象です。

穴が多いので、ゆるく着けたい場合もきつめに着けたい場合も、ちょうどいい場所で固定できる
バンドは簡単に取り外せて、別売りのバンドと交換できる
手首に巻いているだけで心拍数、血中酸素レベル、ストレス、睡眠のモニタリングが可能。女性は生理周期のカレンダーを管理できる機能も利用できる

「ボディメーカー」の使い勝手が向上

 健康管理機能は、心拍数、血中酸素レベル、ストレス、睡眠をモニタリング可能。特に設定することなく、自動で定期的に計測されていました。身に着けているだけで健康状態がわかり、異常を検出すると通知する設定も行えます。計測結果はFIT 3の画面でも確認できますが、スマホにインストールした「HUAWEI Health」アプリに同期され、いつでも確認できます。また、モニタリングや通知などの設定変更はアプリでできます。

測定されたデータは「HUAWEI Health」アプリに同期され、詳細な分析結果などを見られる

 ファーウェイ独自の機能として、「ボディメーカー」というアプリを搭載しています。日本では2023年10月に発売された「HUAWEI WATCH GT 4」に初めて搭載されて注目を集めた機能。摂取した食事のカロリーを記録すると、その日の消費カロリーに基づき、カロリーの過不足がわかる趣向。GT 4では摂取カロリーは「あすけん」などのアプリを使って自分で調べる必要がありましたが、今回久しぶりにこの機能を使ってみたところ、「HUAWEI Health」アプリで摂取カロリーを入力する際に、食べ物を検索して、カロリー量を調べられるように進化していました。

HUAWEI WATCH GT 4に初搭載されて注目された「ボディメーカー」を搭載
食べた物を入力するとカロリー量を参照できるようになり、摂取カロリーの入力が容易になった

GPS内蔵なのでスマホなしで運動を記録できる

 ワークアウトのメニューは100種類以上。GPSを内蔵しているので、ランニング、ウォーキング、サイクリングは走行ルートを記録することが可能。運動開始時の位置情報の取得が速く、ストレスなく利用できました。スピーカーが搭載されているので、音声によるガイドを聞けるのも利点。もちろん、スポーツジムなど、音を出したくない状況では、ミュートすることもできます。

大画面なので、ワークアウト中の情報も見やすい
「HUAWEI Health」アプリで運動を振り返れる

 計画的にランニングを続けたい人に向けて、自分に合ったプランを作成してくれる「AIランニングプラン」も搭載。FIT 3の画面にアニメーションが表示されて、準備運動を促してくれて、「HUAWEI Health」アプリではウォームアップやストレッチの動画を参照でき、全て無料。運動に関するメニューは、他社のスマートウォッチよりも充実している印象です。

運動を続けるために役立つ機能やコンテンツも充実
文字盤の追加、スマホの通知、健康モニタリングなど、細かい設定は「HUAWEI Health」アプリで行える。個別で通知のオン・オフを設定できるアプリには制約がある

電池はフツーに使っていても1週間以上持つかも……

 スマホとの通知は、必要なものをオンにできる仕組み。筆者はiPhoneとペアリングしていて、個別で「メール」アプリをオン/オフにできないのが不便に感じました。しかし「メッセージ」や「LINE」「Facebook Messenger」は個別設定が可能なので、電話と「LINE」の通知だけを有効にする、といった使い方もできます。電話はBluetooth通話に対応しているので、かかってきた電話に応答でき、あらかじめ登録してある連絡先に電話をかけることも可能。FIT 3よりも安い、1万円台やそれ以下のスマートバンドはBluetooth通話に対応していない機種が多いので、電話利用が多い人は重視すべきポイントだと思います。

付属の充電クレードル付きUSBケーブルを用いて、スピーディーに充電できる

 最後になってしまいましたが、ファーウェイのスマートウォッチの大きなセールスポイントとなっているのが電池持ちです。FIT 3のバッテリー持続時間は「ヘビーユースで約7日間、通常使用で約10日間」となっています。筆者が初期設定のままで使ったところ、1日に減る電池量は10%程度で、GPSをオンにして運動し、睡眠もトラッキングしたら、もう少し減るという感じでした。

 

 個人的には満足していますが、電池持ちは設定や使い方によってかなりの差が出るはず。さらに使い込んでから、あらためてレビューしたいと思います。

 

筆者紹介――村元正剛  iモードが開始された1999年から携帯電話市場を追い、新機種のレビュー記事などを多くの雑誌やウェブに寄稿。最近はスマートウォッチやワイヤレスイヤホン、スマートスピーカーなど、スマホとつながるデバイスにも興味を深めている。編集プロダクション・ゴーズの代表で、スマホ関連の書籍/ムックの編集も手がけている。

 

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