台湾の現地SIM、5Gの速さはケタ違いです
ASCII.jp / 2024年7月3日 7時30分
コンピューター関連機器の総合展示会「COMPUTEX 2024」の取材のため、5月末から2週間ほど台湾・台北に滞在していました。今回の滞在は約2週間と長めのため、ネックとなるのが現地でのモバイル通信。
筆者は日頃スマートフォンを3台運用しています。1台目は「Pixel Fold」で回線はドコモ・5Gギガホ プレミア、2台目は「iPhone 15 Pro」で回線はahamo、3台目は「Pixel 8 Pro」で回線は楽天モバイルです。ahamoと楽天モバイルは海外ローミングが無料で台湾も対応エリアですが、楽天モバイルは2GBまでが無料なので2週間の滞在にはちょっと心許ない感じです。
長めの台湾滞在は現地SIMがお得
1週間以下の短い滞在なら、ドコモ回線の海外ローミングサービス「世界そのままギガ(1日980円)」を使ったり、Holafly(オラフライ)やUbigi(ユビジ)などマルチカントリー対応で周遊プランが充実しているトラベルeSIMサービスを利用したりしていますが、2週間となると高額となってしまって選びにくい。というわけで、今回は現地通信キャリアのプリペイドSIMを購入することにしました。
現地SIMはどこで買う?
台湾は旅行者がプリペイドSIMを入手しやすく、現地空港にサービスカウンターがあり、到着後すぐに購入できます。
今回の旅は、台湾の首都・台北市の松山区にある台北松山空港(台北国際空港)に到着。税関を抜けて到着ロビーに出ると、すぐにカウンターが目に入ります。
注意したいポイントとしては、台北松山空港は複数の通信キャリアが出店しておらず、中華電信のプリペイドSIMのみが購入できるという点。ちなみに台北エリアのもうひとつの空港、台湾桃園空港は台北松山空港よりも規模が大きく、便数や旅客も多いため、中華電信のほか台湾モバイルやファーイーストーンと複数のキャリアが出店しています。複数の通信キャリアから選びたいという人は、台湾桃園空港に到着する便を選ぶ方がオススメです。
現地3キャリアとも料金はほぼ同じ
料金に関しては、3キャリアともほぼ同じ。通信エリアに関しては中華電信が地方などで強いものの、台北など都市部ではそこまで差はありません。なので基本的には空いている、もしくは開いているカウンターで購入すればオーケー。というのも、台北松山空港での到着便は基本的に日中なので問題ありませんが、台湾桃園空港は深夜や早朝到着便もあり、販売カウンターが営業時間外で閉まっているケースがあるからです。
滞在時に台湾桃園空港のターミナル1をチェックしてみましたが、SIMを売っているカウンターは朝だいたい8時〜9時にオープンして、ほとんどが20時くらいから閉店してしまいます。自分の到着便の時間をチェックして、現地SIMが買えない場合は、日本の通信キャリアのローミングや、トラベルeSIMを一時的に活用しましょう。
また、どのキャリアも4Gと5Gのプランを用意していて、5Gの方が料金は高く、中華電信では5日プランだと4Gが300NTD(約1500円)に対して、5Gは600NTD(約3000円)と倍も違います。ですが、当然ながら5Gプランの方が高速。今回は中華電信の4Gと5Gプラン両方購入して速度テストをしてみたところ、4Gが下り60.9Mbps、上り8.27Mbpsだったのに対して、5Gは下り409Mbps、上り85Mbpsとまさにケタ違いの差でした。
(次ページ:スピード重視で5Gにするか、テザリング重視で4Gか)
5G/4Gテザリングの通信量が微妙に違って悩ましい
ならば迷わず5Gのプランを購入すればいいかというと、実はそれぞれのプランでテザリングの扱いが違い、そこが悩みどころです。4Gのプランは端末自体の通信に加えて、テザリングも無制限のプランですが、5Gは端末自体の通信こそ無制限なものの、テザリングに関しては最大の通信量が決まっています。
たとえば中華電信の場合、5日間のプランなら5Gでテザリングは5GBまで。7日間のプランなら5Gで7GBまでといった具合です。今回は仕事で、かつ写真や動画ファイルなどを扱う展示会取材での滞在なので、スマホやPCを長時間つなげてサイズの大きなデータを送信すると、数GB程度の容量はあっという間に溶かしてしまいます。
というわけで、短期の個人旅行で、かつスマートフォンだけの通信でオーケーという人は5Gプラン。ビジネストリップなのでテザリングでPCでもガンガン通信を使う場合や、1週間以上の長期滞在なので通信費を抑えたいというケースは、4Gプランがオススメといった感じです。
ちなみに、中華電信は4Gと5GともにeSIMでも提供しており、その場合はカウンターでQRコードが記載されたリーフレットが手渡されますので、ホテルなどに移動してから設定可能です。もちろんカウンターの係員にお願いして、その場で登録もできますので、スマートフォンにあまり詳しくない人は、設定してもらいましょう。
以上が台湾の最新現地プリペイドSIM状況でした。自分に合ったモバイル通信手段を選んで台湾旅行を楽しみましょう!
約2万3000円が当たるラッキーキャンペーン、今年も当選!
ちなみに台湾旅行といえば、抽選で5000NTD(約2万5000円)が当たる「Taiwan the Lucky Land」。以前、こちらの連載記事(「台湾行ったら5000元(約2万3000円)が当たっちゃった!?」)でもお伝えしましたが、筆者は去年のCOMPUTEX取材で台湾に訪れた際に当選。そして今年もなんと当たっちゃいました!
ASCII取材チームも3人中2人が当選しているようなので(参照記事:台湾の空港でやっておくべき3つのこと)、当選確率はかなり高そう。皆さんも台湾旅行をする際は、「Taiwan the Lucky Land」の申し込みを忘れないようにしましょう。このキャンペーンは来年までやっています。
この記事を書いた人──中山智(satoru nakayama)
世界60ヵ国・100都市以上の滞在経験があり、海外取材の合間に世界を旅しながら記事執筆を続けるノマド系テクニカルライター。雑誌・週刊アスキーの編集記者を経て独立。IT、特に通信業界やスマートフォンなどのモバイル系のテクノロジーを中心に取材・執筆活動を続けている。
- 「旅人ITライターさとる」(IT系メイン)
- 「さとる・たべる・あそぶ」(旅行・エンタメ系メイン)
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