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ニコン「Z6III」で秒120コマの超高速連写! 黒猫ミルのダイナミックな一瞬をしっかりゲット!

ASCII.jp / 2024年7月3日 12時0分

くわっと目と口と爪を開いておもちゃに飛びかからんとする、うちの黒猫ミル。これは秒30コマ連写の中の1枚だ。2024年6月 ニコン Z6III

 ニコンの最新モデル、「Z6III」である。総じて全体にレベルアップしていて、ファインダーは大きくてきれいで見やすいし、AFは賢くて速いし、連写もすごいし、高感度時の画質もなかなかいいし、とミドルクラスにしておくのは惜しい、前モデルより大幅にパワーアップしたミラーレス一眼なのだ。

ニコン「Z6III」+「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」。このセットがあれば、だいたい困らないかと思う。

 AFが優秀でレスポンスがよくて高感度に強いとなると、室内でも簡単にこういう一瞬が撮れる。ちょっと噛まれたくない立派な犬歯だ。

あくびした、うちのミル。なんとも犬歯が立派で、ときどきいろいろと噛みたがるので困る。2024年6月 ニコン Z6III

 このZ6IIIはミドルクラスながら、そこまでやるか? てなムチャな機能を持ってたりするところがすごい。例えば、秒120コマの超高速連写(ハイスピードフレームキャプチャー+)だ。しかも、プリ連写としてシャッターを押し切る直前の1秒分をさかのぼって記録してくれる。電子シャッターを駆使した超高速機能ですな。

 秒120コマモード時はJPEGのみで、画像サイズもDXサイズ(これはニコン流の言い方で、いわゆるAPS-Cサイズ)に限定されるなど制限はあるけど、そのスペック、猫を撮るときに必要か? と言われると、まあいらない。

 いらないけど……一度は使ってみたいよね。というわけで、今回はうちの黒猫ミルをひたすら超高速連写しまくって、画面中が黒い猫だらけになって、あとから選ぶのが大変で困ったぜ、という回である。

 これがまた、いざ使ってみたらすごかった。1枚だけ写真を載せてもよくわからないので、秒120コマで撮った中から9枚をまとめてみた。

猫がおもちゃを捕まえようとする瞬間を超高速連写で。ここまで細かい動きを捉えてくれるのだ。

 2枚目で爪を出し始め、くわっと両前足を開いてタイミングを見計らい、最後の2枚でシュッと閉じて捕まえてるのがわかる。それを捉えてくれるってすごいよね。

 ちなみにシャッタースピードは1/1000秒。室内で1/1000秒なんてやると、ISO感度がどばっと上がって画質が落ちそうなものだけど、Z6IIIは高感度にも強いのでいいのだ。その中から1枚どうぞ。

めっちゃ真剣な顔で両前足で爪を出して、獲物を引っ掛けにいっております。拝み取りですな。2024年6月 ニコン Z6III

 ここで注目すべきは、フォーカス。左手におもちゃを持ち、右手にカメラを持ち、床にいるミルの目に猫瞳AFでフォーカスを合わせたまま(フォーカスはもちろんAF-Cモードだ)、シャッターを半押しにしてじっと待つ。いつおもちゃに向かってジャンプするかわからないからね。

 で、ジャンプしたのを確認してからシャッターを全押しすると、その直前から記録してくれるのでジャンプする瞬間が撮れるわけだけど、カメラに向かってジャンプするので猫の顔が急に迫ってくるわけで、なのにちゃんと瞳にピントが合ってるのだ。秒120コマで迫ってくる被写体にピントが合い続けるってすごい。

 違う例でチェックしてみよう。最初がこれ。猫の瞳にピントが合ってて、おもちゃはボケてる。

撮り始める瞬間のカット。まだ猫は床の上に座ってて、じっとタイミングを見計らってるのだ。ピントは瞳に合ってて、高いところにあるおもちゃはボケてる。2024年6月 ニコン Z6III

 そして、連写した中からおもちゃを捕まえた瞬間がこれ。床がボケてて、おもちゃと猫の瞳にピントがきてる。瞳にピントが合い続けてくれた証拠だ。

ジャンプしておもちゃを捕まえた瞬間をゲット(って連写した中から選んだだけなのだけど)。2024年6月 ニコン Z6III

 もう1枚、別のシーンから。右前足でおもちゃを引っ掛けようとした瞬間だ。

瞳にピントが合って、手前と奥がボケてる。ぐわっと猫が迫ってくる中、ちゃんとピントが来てるのはエラい。2024年6月 ニコン Z6III

 ただ、秒120コマでプリ連写1秒なんて設定で撮ると、シャッターをちょんと押しただけで「120枚」撮れちゃうわけで、あとで写真を選ぶときに大変なことになる。だから、実用的にはフルサイズで撮れる秒30コマモードかな。猫を撮るならそこまでムチャはいらない。

 冒頭写真は、秒30コマのモードで撮ったおもちゃに手を出す瞬間だ。これを選んだのは、ぐわっと開いた目と口と爪が印象的だったからですな。よい顔をしております。

 続いて、ちょっと違うパターンで、キャットタワーから飛び降りる瞬間。

これぞ猫のしなやかな着地って感じ。2024年6月 ニコン Z6III

 この機能、猫があっちの塀からこっちの塀へ飛び移る瞬間のような、一度撮ってみたいけど撮影するのに技が必要な一瞬をカメラの性能を利用して撮るぜ、ってなときに利用できる。なかなか思ったように飛んでくれないのが猫なのだけどね。

キャットタワーに飛び乗る瞬間を撮ろうと思ったのに、うちのミルったら無精して下から手を出して済まそうとしたのだった。これは、それで失敗して落ちそうになってる瞬間。2024年6月 ニコン Z6III

 にしても、狙って撮るのは難しい、それなりにテクが必要なダイナミックな写真を片手で撮れちゃう(もう片方の手はおもちゃを持ってるからね)なんて、技術の進化はおそろしやである。

 ちなみに私は、最新技術が助けてくれるなら積極的にお願いしたい派である。

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筆者紹介─荻窪 圭

 
著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系フリーライター兼猫カメラマン。今はカメラやスマホ関連が中心で毎月何かしらのデジカメをレビューするかたわら、趣味が高じて自転車の記事や古地図を使った街歩きのガイド、歴史散歩本の執筆も手がける。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『古地図と地形図で楽しむ東京の神社』(光文社 知恵の森文庫)、『東京「多叉路」散歩』(淡交社)、『古地図と地形図で発見! 鎌倉街道伝承を歩く』(山川出版社)など多数。Instagramのアカウントは ogikubokeiで、主にiPhoneで撮った猫写真を上げている。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/

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