ファーウェイの縦折りスマホ「Pocket 2」はミドルクラスながらカメラの仕上がりはかなりイイ!
ASCII.jp / 2024年7月6日 12時0分
海外では毎月のように折りたたみスマートフォンの新製品が登場している。カウンターポイントの最新の調査によると、2024年第1四半期、世界の折りたたみスマートフォン市場でファーウェイがトップに躍り出た。好調なファーウェイをけん引するのが2024年2月に発売された縦折り式、フリップスタイルの「Pocket 2」だ。
中国では7499元(約16万3000円)と高価ながら、実際に高い人気を誇っている。グーグルサービス非搭載ながらアジアや中東などでも販売中だ。
上品かつ持ちやすいボディーデザイン
Pocket 2の本体サイズは閉じたときが約75.5×87.8×15.3mm、重量は199g。円形のガラス窓は片方がアウトディスプレー、もう片方がカメラだ。アウトディスプレーのサイズは1.15型(340×340ドット)と、スマートウォッチより1回り小さい大きさだ。
カメラは4眼構成で、5000万画素、1200万画素、800万画素、200万画素を搭載する。
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背面はシンプルに「HUAWEI」のロゴを入れたデザイン。本体は全体がヴィーガンレザーに覆われており、革風の仕上げとなっている。全体的な印象は「上品」だ。なお、ガラス仕上げのモデルも別途販売されている。
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本体右側面には指紋認証センサー兼電源ボタン、ボリュームボタンが並ぶ。USB Type-C端子は下部側にある。閉じたときに隙間がないのは、今の折りたたみモデルであれば一般的だ。15.3mmは厚みがあると感じられるかもしれないが、200gを切る重量なので持ちやすく、側面はカーブ状に仕上げているので実際のサイズよりも小さく感じられる。
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ヒンジ部分にも「HUAWEI」ロゴを誇らしく表示している。ヒンジ部分は防水機構を備えており、IPX8の防水に対応する。折りたたみモデルの中には防水非対応のものも多いが、Pocket 2なら水回りでも安心して使うことができそうだ。
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本体を開いたサイズは約75.5×170×7.3mm。ディスプレーは6.94型(2690×1136ドット)で、リフレッシュレートは最大120Hz、輝度は最大2200nitとなる。フロントカメラはパンチホール式で1070万画素のものを1つ内蔵している。
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ヒンジの動きはしっかりとしており、開いたときもツライチの状態に固定される。背面から見るとフリップスタイルのスマートフォンには見えないデザインではないだろうか。開いた状態なら一般的なスマートフォンと使い勝手は変わらない。
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ヒンジを途中まで折り曲げて使う、いわゆる「フレックスモード」にも対応するが、角度はサムスンのモデルなどよりは小さめだ。閉じた側は45度程度まで、開いた側は110度程度までとなる。ヒンジの構造は過去のモデルより改良され、より少ないパーツで自由に動くようになっており、また後述するがディスプレーのヒンジ部分の折り目も目立たなくなった。
その一方で、フレックスモードの角度にはやや制限がある。とはいえ、ビデオ通話や自撮り、風景写真撮影時などに困ることはないだろう。
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フリップ式は持ち運びやすく使い勝手も高い
Pocket 2を手に持ってみると、前述したように側面が曲面デザインということもありしっかりと保持することができる。ヴィーガンレザーの背面も滑り止め効果があり、ケースをつけずにこのまま十分使うこともできると感じられる。アウトディスプレーは通知や最小限のウィジェットが使える。
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アウトディスプレーのウィジェットはカメラ、ミラー、現在の天気、Huawei Payが標準で、スケジュール、カレンダー、Alipayが追加できる。また、壁紙としてペット風のアバターなども用意されている。ちなみに今回テストした製品は中国モデル。
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アウトディスプレーは小さいサイズながらも、文字はしっかりと読める。ウィジェットと合わせて、必要最小限のことができるといったところだろうか。サムスンやモトローラの大画面モデルと比べると小さく、閉じたままアプリを使うことはできない。Pocket 2はデザイン重視で設計されたモデルだが、大画面搭載のフリップモデルも後継機として出してほしいと感じてしまう。
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カメラを使うときは、本体の上下を逆さまにしたほうが使いやすい。自撮りもメインカメラが使えるのはフリップ式の大きな利点だ。アウトディスプレーでプレビューしながら撮影も可能だ。ただやはり、この状態でカメラを使うとなると、大きいアウトディスプレーのほうがより楽しさは増すだろう。
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さて折りたたみスマートフォン全般で気になるのがディスプレーのヒンジ部分の折り目だ。Pocket 2の折り目はかなり目立たなくなっており、写真のように暗い画面にすると若干わかる程度だ。指先で触っても大きなへこみもなく、この部分が気になる人も違和感なく使うことができるだろう。
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チップセットは非公開、Kirin 9000搭載と推測されている。すでに数年前のチップセットのため、全体的なパフォーマンスはミドルハイレンジクラスと言ったところだろう。とはいえ数時間試した限りはアプリの起動、画面スクロールなどで不満が出ることはなかった。バッテリーは4520mAh、有線は66Wの急速充電、ワイヤレスでも40Wの急速充電に対応する。
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フレックスモードでの写真撮影もラクにできる。三脚不要で撮影ができるのがフリップ式の大きな利点だ。カメラアプリはフレックスモードでは上下分割され使いやすくなる。また、自撮りやビデオ通話もこのスタイルにすると使いやすかった。
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ファーウェイならではの高画質なカメラ
カメラは広角が5000万画素 F値1.6の23mm、超広角が1200万画素 F値2.2の13mm、3倍望遠が800万画素 F値2.4 80mmとなる。3つのカメラのバランスは優れており、ワイド側から望遠側まで広い焦点距離をカバーしている。デジタルでの最大倍率は30倍だ。
そしてこの3つに加え、200万画素のスペクトル調光カメラも搭載。被写体の色と素材をより正確に判別する用途に使われるという。
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カメラUIはファーウェイ独自のもの。写真の倍率は、W、1倍、3倍、5倍が標準、最大30倍で15倍以上では画面内に縮小ウィンドウで全体表示もされる。動画は最大4K 60fps、デジタル10倍までに対応する。夜景モードではシャッター速度を最大32秒まで固定できる。その他のモードの中には蛍光撮影など特殊なモードも搭載する。
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以下は作例だ。広角カメラでは1200万画素相当での撮影となる。写真の下枠に撮影データなどを表示する拡張されたウォーターマークにも対応している。これは最近の中国メーカーのスマートフォンでは標準的な機能だ。
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【まとめ】バランスの良いフリップスタイルモデル 高性能機にも期待できそう
Pocket 2はデザインと性能バランスに優れており、片手でもラクに使えるなど使い勝手の高い折りたたみスマートフォンだ。中国のファーウェイストアに行くと常に来客がデモ機を試しているなど、人気の高さにもうなづける。
チップセットがやや古いものの、一般的な使い方をするなら十分対応できるだろう。ただ、他社は大型アウトディスプレーモデルを次々と出しており、ファーウェイからも上位モデルが欲しいところ。2024年4月に発表したファーウェイ「Pura 70」シリーズは最新のKirin 9010チップセットを搭載しており、それを搭載した大画面モデルの登場に期待したい。
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