デザインも機能も大きく変化&進化! シャープの新スマホ「AQUOS R9」は料理の写真に被った影も消せる
ASCII.jp / 2024年7月4日 12時0分
シャープは、Androidスマートフォンの新フラグシップ機「AQUOS R9」を7月12日にドコモとソフトバンクから発売する(SIMフリー版の発売日は近日公開予定)。それに合わせて、メディア向けの体験会を開催。料理の撮影時にどうしても被りやすい影を自動で除去するなど、同機ならではの魅力的な機能のデモを実施した。
20万円以上するハイエンドスマホが多い中 10万円前後の価格&日本のユーザーに便利なたくさんの機能で勝負!
20万円を突破する価格も当たり前になりつつあり、ますます手に届きにくくなっている昨今のハイエンドスマホ。AQUOS R9は「効率重視」をキーワードに、10万円前後(SIMフリー版)の価格に抑えるなど、最上位級に“準ずる”性能を持ちながらお手頃な価格を実現したモデルになる。
しかし、そこはシャープの看板モデルとなるフラグシップ機。さまざまな工夫や機能が多数盛り込まれている。
スナドラ8に準ずる高性能なSoCをしっかりと放熱
SoCには、最上位のSnapdragon 8 Gen 3に近い性能を持ちつつ、コスト的には非常に優秀というSnapdragon 7+ Gen 3を採用。このSoCを大型のベイパーチャンバーを用い、チップ自体がある端末上部から下部の方まで広く発散させることで効率的に放熱。高いパフォーマンスをより長時間維持できるようになったとする。
また、画像処理を担当するISPも新世代になって性能アップ。後述するようにカメラのセンサーやレンズ自体は従来の最上位モデルとは性能差があるものの、総合力では決して引けを取らないとする。
夏の強烈な日差しの下でも明るい表示を実現 ピーク輝度ではなく、全白輝度で最大1500ニト
続いてはディスプレー。6.5型/1080×2340ドットで1~240Hzの可変駆動に対応したPro IGZO OLEDを採用する。デモで紹介されていたのは画面輝度。
画面輝度というと、各メーカーはいわゆる“ピーク輝度”の数字を表に出すことが多いが、これは画面のごく一部での明るさを指すことが多い。HDRの映像や写真を表示する際は、このピーク輝度が意味を持つ場面も当然あるが、それがディスプレーの性能すべてを表わすわけではない。
そこでシャープは「全白輝度」として、画面全体が白い状態での明るさとしてAQUOS R9は1500ニトであるとアピール。この全白輝度で比較すると、前モデルのR8は400ニト、R7は600ニトと差があることをデモで体験。これにより、夏の強い直射日光下でも見やすい表示が期待できるわけだ。
1/1.55型センサー+HEKTORレンズ搭載のカメラ 料理に被った影を自動で消せる機能がかなり便利そう
続いてはライカカメラ社監修によるカメラ。1型センサーを搭載していたR8 proやR7などと異なり、R9は1/1.55型の5030万画素センサーをメインで搭載。HEKTORレンズと組み合わせられている(光学式手ぶれ補正機構も)。ここに5030万画素の超広角レンズをプラスした2眼構成だ。
デモの中で特に注目したのは追尾オートフォーカスと「料理の影を消す」機能。
追尾オートフォーカスは、ユーザーがタップして選択した被写体が移動してからも、ピントが合い続けるという機能だが、スマホでは人物かペットが対象であることが一般的。AQUOS R9では、それ以外の被写体でもAIで認識してくれるほか、被写体との間に邪魔なものが映り込んでいったん遮ったり、フレームから外れたりしても、追尾し続けてくれるのが便利な点。
「料理の影を消す」はその名のとおり、自動撮影でAIが「料理」と認識したケースにおいて、撮影者やスマホの影が料理に映り込んでも自動で除去してくれるというもの。
SNSに、料理やスイーツの“映える”写真をアップするため、影が入らないよう、カメラの位置を考えたり、ズームを使ったりと必死になっている人も多いはずだが、その努力が不要になるのだ。画像処理の完成度も高い印象で、ストレートに「これは超便利!」と感じられた。
伝言メモの自動文字起こし&要約機能 通話内容から詐欺電話を自動で認識して警告してくれる
AI関係では、留守番電話(端末搭載の伝言メモ)の自動文字起こし機能が良さそう。着信に応じられないときに伝言メモ機能に相手が音声を残してくれると、その内容を文字起こしした上で要約して、通知としてユーザーに知らせる。
また、詐欺電話の警告機能もあり。これは相手との通話内容を端末内で自動で文字起こしし、千葉県警と協力して開発したというデータベースと照合。内容的に詐欺電話の可能性が有った場合に警告する。そしてボタンをタップするとお断わりのメッセージとともに通話が切られる。なお、この自動文字起こしはすべてオンデバイスで処理される。
ジブリのキャラにも似た自由曲線のカメラ部が新しい
最後にデザイン。端末の中心線上にカメラを置いた従来モデルから大きく変更。自由曲線によるカメラ部を始め、大きく外観を変更している。このデザインには無印良品やfinalなどの製品デザインで知られる三宅一成氏が携わっている。
三宅氏は、インテリアのデザインなどを手がけてきたが、それらを紹介する雑誌の写真の中に電子機器や家電があまり入ってこない点に触れ、電子機器や家電が「感じのいいもの」と取られていないのではないかとする。そこで「感じのいいスマホを作っていきたい」と基本的な考えを示した。
そのほか、サウンドの強化、Wi-Fi 7への対応、松田優作氏を起用したテレビCMなど、注目点多数のAQUOS R9。新スタイルのフラグシップ機がどう受け入れられるのかも含めて注目だろう。
AQUOSスマホのエントリー機「AQUOS wish4」は ドコモとワイモバから7月4日に発売
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