かしこすぎるGoogle AI搭載ノート「Acer Chromebook Plus 514」が欲しいんです!
ASCII.jp / 2024年7月27日 7時30分
いまPC業界で最も旬な機能は言うまでもなく「AI」。Windowsでは「Copilot+ PC」が発売され、Appleは「Apple Intelligence」を発表しており、さまざまな日常的な作業や、仕事を効率化することが期待されています。
というわけで今回試用したのが、グーグルのAI技術「Google AI」が採用された「Chromebook Plus」の新モデル「Acer Chromebook Plus 514」。本製品には、従来のChromebookにAIツールが追加されています。このあたりの機能を実際に試してみました。
■「Google One Alプレミアムプラン(2 TB)」を1年間無料で試せます
まずは「Acer Chromebook Plus 514」というか「Chromebook Plus」のAI機能について解説していきましょう。本製品には「Google One Alプレミアムプラン(2 TB)」が付与されています。これには生成AIサービス「Gemini Advance」、2TBのクラウドストレージ、スレッドを要約したり、返信を提案してくれる「Gemini in Gmail」、文章を生成したり校正してくれる「Gemini in Google ドキュメント」などが含まれています。まずはグーグルのAIサービスを1年間じっくり試せるわけですね。
ただし、記事執筆時点では「Gemini in Gmail」と「Gemini in Google ドキュメント」は英語のみの対応となっている点にはご注意ください。とは言え、Gemini Advancedは、オンラインで「Gemini Pro」というGoogleの一番優秀なAIを使えるというメリットがあります。Gemini Proではもちろん日本語も使えますのでご安心ください。
個人的に楽しみにしていたのが「文書作成サポート」。「近日提供予定」ということで今回は試せなかったですが、プロンプトを入力して下書きとなる文章を生成したり、既存のテキストを選択してからの右クリック操作で文体の変更、要約、表現の置き換えなどが可能です。記事作成の効率化に役立つのであれば、積極的に利用したいと考えています。
グーグルのPixelシリーズでおなじみなのが「消しゴムマジック」。「Chromebook Plus」はこのAI編集機能が使える唯一のノートPCと謳われています。スマホの狭い画面よりも、「Acer Chromebook Plus 514」で作業したほうが断然効率的ですね。
一方現時点でちょっと使いづらいのが「AI背景」。「グロースケープ」、「ドリームスケープ」、「横」、「シュール」、「クラシックアート」、「文字」、「キャラクター」、「エアブラシ」などのテーマが用意されており、画像をAI生成できます。ただし、キーワードは選択式で、任意の単語は入力できません。また「文字」のテーマで使えるのはアルファベットのみ。
著作権への配慮、過激な単語の排除などの事情があるのかもしれませんが、端末内で使う壁紙のための機能なので、任意のプロンプトを入力できるように進化してほしいですね。
AI PCの定番がビデオ通話用の映像、音声調整機能。「Chromebook Plus」には「ビデオ通話ツール」が用意されており、「Google Meet」などで、背景ぼかし、明るさ補正、ノイズキャンセリング、自動字幕起こしなどを利用可能です。
今回、ぼかしを試したところ、指のすき間を綺麗に切り抜けていました。ビデオ通話ツールに搭載されているぼかし機能だと、指が欠けてしまうことが多いんです。精度が高いですね。
■Core i3-N305/メモリー8GB/ストレージ128GBの1モデルのみ
続いて肝心のパソコンとしての基本スペックを解説します。「Acer Chromebook Plus 514」はOSに「ChromeOS」、プロセッサーに「インテルCore i3-N305 プロセッサー」(8コア、8スレッド、最大3.80GHz、15W、Intel UHD Graphics)を採用。メモリーは8GB(LPDDR5)、ストレージは128GB(PCIe)を搭載しています。
ディスプレーは14型フルHD IPS液晶(1920×1080ドット、NTSC 45%、60Hz、10点マルチタッチ対応、非光沢)を採用。ディスプレー上部にはプライバシーシャッター付きのフルHDウェブカメラ、マイクを内蔵しています。
インターフェースはUSB 3.2 Gen1 Type-C×2、USB 3.2 Gen1 Type-A×2、microSDメモリーカードスロット×1、3.5mmコンボジャック×1を用意。ワイヤレス通信はWi-Fi 6、Bluetoothをサポートしています。
本体サイズは326.9×224.9×20.5mm、重量は1.43kg。容量非公表のリチウムイオンバッテリーを内蔵しており、バッテリー駆動時間は11時間とうたわれています。
■「Snapdragon 8+ Gen 1」搭載機とほぼ同等のマルチコア性能
最後にサクッとベンチマークを実施しました。「Geekbench 6.3.0」のMulti-Core Scoreは4368、Single-Core Scoreは1161、「3DMark」のWild Lifeは4356(平均フレームレートは26.09fps)です。Geekbenchのランキングを見てみると、「Snapdragon 8+ Gen 1」搭載機がMulti-Core Scoreで4248とされています。つまり、プロセッサーに「インテルCore i3-N305 プロセッサー」を搭載する「Acer Chromebook Plus 514」は、2022年に発売されたAndroidスマホのフラッグシップ機とほぼ同等のCPUスコアを備えていることになります。
「2022年」と聞くと古く感じるかもしれませんが、比較的軽い「ChromeOS」を動作させるのですから、実用上十分なパフォーマンスと言えるでしょう。
というわけで完全に買いたくなっている私は、最終的に全くデジタルに興味の無い「妻」に、購入してもよいかを聞くことにしました。以下は妻とのやりとりを記しておきますので、家庭に報告が必要な迷えるガジェッター達の何かの参考になれば幸いです(参考にならないかもしれません)。
■妻へのプレゼンの記録
私 「Acer Chromebook Plus 514」っていうノートパソコンを買おうと思っているんだけど…… 妻 どうして! パソコン3台持っているよね? 私 あれはOSとか用途が違っていてね。これは「Chromebook Plus」っていって、グーグルの最新AIを利用できるパソコンなんだよ。特に「文書作成サポート」とか、ライター必須のツールといっても過言ではないものが入っていて。 妻 どう文書作成をサポートするの? 見せてみて! 私 ……まだ近日対応だから。 妻 じゃあ、判断できなくない? 私 あ、これ、君がいつもスマホで使ってる「消しゴムマジック」とかも使えるんだよ。 妻 パソコンなのに? 私 それに「Gemini in Google ドキュメント」っていうツールが優秀で、日本語に対応したら、原稿の校正に使えるかもしれないしね。「Copilot」+「Word」よりも早く文章の校正機能が使えるようになったら、ワープロを本気で乗り換えようとさえ思っているんだよね。 妻 ちゃんと仕事を想定しているなら反対しないけど、今すぐ必要なの? そもそも、文章を書くのにパソコンが4台も必要なの? 私 それは……いろいろと都合があってね…… 妻 それを買うなら、Windowsパソコン2台はいらないんじゃない?(机の上と下を指差す) 私 いろいろと都合があってね……(PCゲーム用であるとは言えず)
この記事を書いた人──ジャイアン鈴木
EYE-COM、TECH Win、TECH GIAN、PDA Magazine、DIGITAL CHOICE、ログイン、週刊アスキー、週アスPLUSと主にPC系メディアで勤務。2015年1月よりフリーの編集兼ライターとして活動を開始した。
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