Nothingの最新スマホ「CMF Phone 1」は背面カバー交換でスマホにワクワクを取り戻した!
ASCII.jp / 2024年7月27日 12時0分
手軽な価格と優れたデザインの製品を展開するNothingのサブブランド「CMF」から初のスマートフォン「CMF Phone 1」が海外で発売になった。背面パネルを交換したり、スタンドなどのアクセサリーを装着できる、ハードウェアをカスタマイズできる機能が大きな特徴だ。
イギリス・ロンドンのNothing Storeで実機を購入したので、レビューをお届けしよう。
スペックはミドルレンジ 背面パネルが特徴
CMF Phone 1は性能よりもデザインを重視した製品であり、性能も価格もかなり抑えている。メモリー構成が8GB+128GBモデルはアメリカで199ドル(約3万1000円)、イギリスでは209ポンド(約4万2000円)だ。Nothing Phoneシリーズと比べるとかなり安価なことがわかるだろう。
チップセットはMediaTekのミドルレンジ向け・Dimensity 7300を採用した。ディスプレーは6.67型(2400×1080ドット)で120Hz駆動、輝度は2000nit。バッテリーは5000mAhで、33Wの急速充電に対応している。
![CMF](https://ascii.jp/img/2024/07/24/3769796/x/ceed6d13e3f6c97f.jpg)
今回購入したモデルのカラバリはブラック。パッケージもブラックだが、ミントカラーのモデルはパッケージもミントカラーになっているなど、細かい部分にも気を使った仕上げになっている。
パッケージはNothing Phoneのように側面を剥がして封止してあるのではなく、一般的なスマートフォンのようにフタを開ける方式だ。パッケージ内にはホワイトのUSB Type-Cケーブルと、CMFのロゴの入った独特の形状のSIMピンが入っている。
![CMF](https://ascii.jp/img/2024/07/24/3769797/x/526d28488abadf66.jpg)
背面のパネルは脱着が可能。素材は樹脂で、一般的なスマートフォンのようなガラス仕上げのような高級感はない。一方でケースを装着せずに使っても、傷や破損した場合は気軽に交換もできる。パネルの左右側面には合計4ヵ所のネジが見えるが、このネジを外すことでパネルの交換が可能だ。また、右下にある丸いダイヤル状のものはストラップなどのアクセサリーを装着する部分であり、こちらは指先で回して脱着できるネジとなっている。
![CMF](https://ascii.jp/img/2024/07/24/3769798/x/7366e0c0a9e2fb5d.jpg)
カメラは5000万画素の広角と、画素数非公開の深度測定の2つを搭載する。かなり割り切った性能だが、手軽な価格で購入し気軽に使えるスマートフォンということで必要最小限にしたのだろう。カメラのバンプ部分は別パーツに見えるが、背面パネルと一体化している。
![CMF](https://ascii.jp/img/2024/07/24/3769777/x/b290a678203dee73.jpg)
本体底面の大きなネジ部分は本体から若干出っ張っている。この部分にこのようなパーツが取り付けられているスマートフォンはほかになく、背面だけでもかなり特徴あるデザインと言えるだろう。本体底部にはUSB Type-C端子とSIMカードスロットを搭載。電源ボタンは本体右、ボリュームボタンは本体左に備えている。
![CMF](https://ascii.jp/img/2024/07/24/3769778/x/b02b744cc9039343.jpg)
OSはAndroid 14をベースにした「Nothing OS 2.6」を採用した。Nothing Phoneシリーズと同じOSであり、ユーザーインターフェースも同等だ。特徴的なウィジェットを見るとCMF Phone 1がNothingの製品であることがよくわかるだろう。一方で背面にLEDライトは搭載していないため、「Glyph Interface」の設定は用意されていない。
![CMF](https://ascii.jp/img/2024/07/24/3769779/x/319c2e9ec298bb1a.jpg)
ベンチマークはAnTuTuが62万5252、Geekbench 6はシングルコア1029、マルチコア2944だった。価格とチップセット性能を考えるとそれなりと言えるだろう。実際にCMF Phone 1を使ってみると、写真撮影直後にプレビューを開くと若干待たされることもあり、ミドルレンジクラスの性能であることがよくわかる。
重いゲームなどを遊ぶ用途には向いておらず、SNSでコミュニケーションを取るといったライトユースに向いた製品だ。なお、日本のユーザーには朗報があり、日本発売は未定ながら技適を取得している。ただしFeliCaは非対応。
![CMF](https://ascii.jp/img/2024/07/24/3769780/x/b893a3b78f890e6d.jpg)
カスタマイズが楽しい背面パネルの交換
CMF Phone 1の最大の楽しみは、物理的な背面のカスタマイズだろう。公式サイトを見ると背面パネルの複数のカラバリに加えて、右下のネジ部分に装着できるスタンドとストラップが用意されている。さらに背面パネル取り外しのネジを使って固定するカードケースも提供される。
自分で背面パネルをカスタマイズできるように、パネルの3Dデータも公開されており、パネルの自作も可能だ。背面パネルを固定するネジは一般的なM2サイズなので、入手しやすいのもポイント。
![CMF](https://ascii.jp/img/2024/07/24/3769781/x/836c3383cbf662a1.jpg)
今回は背面パネル2色とスタンドを購入した。まずはスタンドを取り付けてみる。最初に右下のネジを指先で回して取り外す。ここのネジは長いので結構回す必要があるが、普段使っているときにネジが緩んで、はずれて紛失してしまうことはなさそうだ。次にスタンドのネジ部分をそのまま差し込んで回していく。
![CMF](https://ascii.jp/img/2024/07/24/3769782/x/9a72adbd71a8a693.jpg)
![CMF](https://ascii.jp/img/2024/07/24/3769783/x/3c88335942bb7a7f.jpg)
固くなるところで止めれば装着が完了する。スタンドは360度回転するので好きな位置に止めることも可能だ。スタンドは本体とは密着せず、若干浮いた状態になるのでポケットに入れるときはやや注意が必要だ。今回は黒の背面パネルに装着したが、CMFカラーともいえるオレンジのスタンドは背面のワンポイントとなり、実用性だけではなくデザイン面でも楽しめると感じられる。
![CMF](https://ascii.jp/img/2024/07/24/3769784/x/6f4735bbdf7c4531.jpg)
![CMF](https://ascii.jp/img/2024/07/24/3769785/x/0dbf9f95a9bd1267.jpg)
![CMF](https://ascii.jp/img/2024/07/24/3769786/x/aeac76cad4a3e797.jpg)
背面パネルの交換はより手間がかかるが、工作をしている気分に浸れるようで楽しみながら作業できる。まずパッケージの中には背面パネル、交換用のネジ、SIMトレイ、そしてマイナスドライバーが入っている。ドライバーは汎用のものが使えるが、あえてCMFカラーのオレンジ色のものを付属させている。
![CMF](https://ascii.jp/img/2024/07/24/3769787/x/3dd41d92b8723cb5.jpg)
SIMカードトレイをはずし、続いて背面のネジ4本を外していく。すべてが外れたらやや力を入れてパネルを開くように引き出せば取り外せる。バッテリーは直接見えず、フィルムで保護されている。バッテリー交換は不可能な設計になっているのだ。とはいえ、EUのスマートフォンバッテリー交換義務化の動きもあることから、将来のモデルはバッテリー交換もできるようになるかもしれない。
![CMF](https://ascii.jp/img/2024/07/24/3769789/x/6d7b51d81788f436.jpg)
![CMF](https://ascii.jp/img/2024/07/24/3769790/x/b2c3343742f30e5a.jpg)
新しいパネルは逆の手順で装着していく。ブラックモデルのM2ネジは同じブラックカラーだったが、ミントカラーのパネルのネジはシルバー。このネジの色が違うだけでも背面の雰囲気は変わる。
![CMF](https://ascii.jp/img/2024/07/24/3769791/x/0aafaefe0ccf575c.jpg)
![CMF](https://ascii.jp/img/2024/07/24/3769792/x/478dbcc4916dddae.jpg)
シンプルだから手軽に使えるカメラ
CMF Phone 1のカメラは前述したように実質5000万画素1つのシングル構成だ。超広角が無いのが若干不便に感じられるものの、凝った写真を撮らないのであれば十分だろう。また望遠側はデジタル2倍程度なら十分な画質だ。
![CMF](https://ascii.jp/img/2024/07/24/3769793/x/d93b7233bfd5a381.jpg)
カメラのユーザーインターフェースはNothing Phoneと同じだ。モードは「スローモーション」「動画」「写真」「ポートレート」「もっと」の5つ。ナイトモードは写真モードであたりが暗いと自動的にONになる。写真はデジタルで最大10倍までに対応、ビデオは4K 60fps撮影までに対応する。簡単な設定は画面右上の縦三点リーダーからクイック設定を呼び出せる。
![CMF](https://ascii.jp/img/2024/07/24/3769794/x/c2d49de6ee5974a9.jpg)
以下は簡単な作例だ。カメラの撮影モードは標準では1200万画素となり、5000万画素撮影する際はクイック設定で12MPから50MPへと切り替える必要がある。
今回は香港の街中で撮影してみた。やはり風景を撮るときは超広角が欲しくなるが、そのあたりは被写体から1歩引いて取るなど工夫をすればいいだろう。マクロはないものの、10cm程度までは寄れるので、食事の写真も大丈夫だろう。
![CMF](https://ascii.jp/img/2024/07/24/3769800/x/6001d9179be892ab.jpg)
![CMF](https://ascii.jp/img/2024/07/24/3769802/x/5c58bed0e39e8fb6.jpg)
![CMF](https://ascii.jp/img/2024/07/24/3769803/x/c49178365c5905fe.jpg)
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![CMF](https://ascii.jp/img/2024/07/24/3769805/x/d836ff107e141ea7.jpg)
![CMF](https://ascii.jp/img/2024/07/24/3769806/x/79185534d538892e.jpg)
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![CMF](https://ascii.jp/img/2024/07/24/3769799/x/214b6a53c27d5df3.jpg)
【まとめ】Nothingの世界観を味わえる入門モデル 技適もあるし日本への導入を期待できそうだ
スマートフォンにワクワク感を取り戻すというNothingの製品に対し、CMFの製品はカラフルかつカジュアルな素材を使って仕上げている。CMF Phone 1は性能こそミドルレンジのスマートフォンながら、ライトユースには十分な性能を備えて価格を抑えた。
それだけではなく他社のミドルレンジモデルとは異なり、購入後もパネル交換などで自分好みのスタイルにカスタマイズできる。これまでのミドルレンジにない魅力があり、Nothingの世界観、価値観を体験できる入門モデルという位置付けだ。技適もあるので、日本市場への投入も期待したい。
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