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元祖携帯電話のモトローラ この夏に良コスパのスマホを多数リリースだが、筆者が買ったのはコレ

ASCII.jp / 2024年8月4日 12時0分

 数年前からコスパに優れたミドルクラスのスマートフォンと言えば、シャオミ/OPPO/モトローラの海外勢が強さを発揮している。中でも、最近積極的な動きが目立つのがモトローラ。そこで、現在手に入るモトローラ製スマートフォンを比較したうえで、実際に筆者が買った製品を紹介する。

モトローラスマホ
先に結論になるが、筆者が実際に購入したのは昨年モデルとなるmotorola edge 40だ

世界初の商用携帯電話を発売したモトローラ

 モトローラと言えば、携帯電話の世界では老舗中の老舗のブランドだ。1983年に世界初の商用携帯電話(DynaTAC 8000X)を発売。基地局や通信方式などシステム自体も手がけており、日米貿易摩擦が生じていたアナログ携帯電話の時代、国内に導入する方式としてモトローラ方式かNTT方式かで政治的にも問題になった。

 2003年には世界的なヒット製品「RAZR」をリリース。日本でもドコモから製品が発売されたが、一時は世界シェアトップをNokiaから奪った。

モトローラスマホ
3Gケータイ時代に世界を風靡したRAZR。RAZRに続くヒット商品を出せずにシェアを急落させたことが、携帯電話部門の売却に繋がった

 そんな昔話がたくさんあるモトローラだが、現在はPCでおなじみのレノボの傘下となり、非常に買いやすい機種から、RAZRの製品名を受け継いだ折りたたみ機までラインナップ。しかも、価格に対して性能もよく、用途に合わせてオススメしやすい製品が揃っている。

国内でもFeliCa搭載機を積極的に投入 エントリーからミドルハイまで、オススメ機種が揃っている

 モトローラで最近注目されている端末といえば、ミドルからミドルハイに位置づけられる「motorola edge」シリーズ。7月に発売された最新モデル「motorola edge 50 pro」はミドルハイクラスの製品で、価格は約8万円だ。

モトローラスマホ
motorola edge 50 pro
モトローラスマホ
motorola edgeシリーズはラウンドしたディスプレーが共通の特徴

 もう少しお手頃な金額の機種といえば、今年5月登場で実売約5万円の「motorola edge 40 neo」がある。IP68の本格的な防水防塵対応でプロセッサにMediaTek Dimensity 7030を搭載。パフォーマンス的にもミドルクラスの機種となる。PANTONEカラーの鮮やかな筐体色が話題の製品だ。そして後述するが、neoがつかない前年モデル「motorola edge 40」も流通在庫として今でも購入できる。

モトローラスマホ
motorola edge 40 neo

 価格優先なら、「moto g64 5G」がいいだろう。実売約3万5000円で、防水はIP52と撥水レベルにとどまるが、FeliCaも含めた“ほぼ全部入り”のモデル。プロセッサがDimensity 7025なので、上位のmotorola edge 40 neoに続くレベルの処理性能を持っている。

モトローラスマホ
moto g64 5G

 安価な全部入りモデルなら、2022年の発売だが、IP68対応の「moto g52j 5G」も、翌年になって追加されたメモリー増量バージョン(moto g52j 5G II)の流通在庫があり、同じような価格で販売されている。製品自体は悪くないのだが、Androidのバージョンのアップデートが12で止まっていることには注意が必要だろう。

モトローラスマホ
moto g52j 5G

 さらに安い製品、というのなら約2万円の「moto g24」もある。プロセッサがMediaTek Helio G85とかなり非力になるが、メモリーが8GBで、使い方を工夫すれば問題なく使える。特にステレオスピーカーを内蔵しているので安価な動画再生機としてはありかもしれない。

モトローラスマホ
moto g24

 なお、moto g24は5G非対応、FeliCaなし、防水防塵がIP52、eSIM非対応という機種。ただ、物理SIMが2枚挿せる仕様で、格安SIMを駆使する人にとって貴重な機種であることは覚えておきたい。

 そして、最近のモトローラのラインアップで共通の魅力なのが、いずれも200g切りと比較的軽量に仕上げられている機種が多いこと。motorola edge 40 neoは約170~172g、moto g64 5Gは約177g、moto g24は約181g。最近では標準モデルのiPhoneが170g台であるが、ひとまわり小さいために、近い重量でも密度が高いため、モトローラの各機種に比べてずっしりと感じる。

モトローラスマホ
モトローラスマホ
カメラ周りが四角く盛り上がるデザインが最新モトローラ機に共通するデザインで、edgeシリーズは緩やかな盛り上がり方が特徴

その中でも筆者が選んだのは旧機種になるmotorola edge 40

 この夏にリリースされた3製品を紹介しておきながら、筆者がメイン端末として購入したのがmotorola edge 40だ。edge 40 neoと比べた場合に性能が高い面もあるが、発売から約1年が経過していることから、あまり変わらない金額で購入できる。現時点では流通在庫も多くあり入手は難しくない。

モトローラスマホ
motorola edge 40を選んだ。画面が消えていればほかのedgeシリーズとの区別はつかない

 といっても、実はedge 40 neoと迷いに迷った末の選択。違いとしては性能もあるが、バッテリー容量が無印のedge 40は4400mAhと少し小さく(edge 40 neoは5000mAh)、プロセッサの性能が高い分、稼働時間がさらに短くなってしまう。また、無線LANがWi-Fi 6E対応でないこと、カメラまわりにAIなどの記載がないことなどがある。古さを感じる面もあるがプロセッサの性能で選んでしまった。

 ただし、試用ではあるが、edge 40 neoとの性能差はすぐには感じられず、より発売日が最近のedge 40 neoを選んでもまったく問題はないだろう。

 また、edge 40のラウンドしたエッジディスプレイは、縁の部分に触れる誤動作もなく、使い勝手が良好な点は驚いた。ディスプレー内の指紋認証センサーも筆者のようにしわが出てきた指先でもきちんと認識してくれる。

 そしてモトローラ機全体に言えることだが、操作がAndroid標準に近いところも気に入っているポイントだ。シャオミやOPPOのように徹底的にカスタマイズされたAndroidも操作性を極めた結果なのだろうが、さまざまな機種を使う筆者にはAndroid標準に近いほうがわかりやすいのは確かだ。

モトローラスマホ
設定画面はモトローラ機(左)はAndorid標準に近いが、Google Pixel(右)とは並びが違っているところがある

 物理ボタンの並びも、右側面に上から音量の大小、電源ボタンと並んでいるところは標準的。インターフェースにナビゲーションボタンを選択したとき、戻るボタンがデフォルトで左側に来るのも標準的で、まさにプレーンなAndroidとなっている。

モトローラスマホ
物理ボタンの並びは標準的なAndroid。ボタン類は右に集中してくれたほうが筆者が操作しやすいと感じる

標準的なAndroidをコスパ良く快適に使うなら モトローラ機はオススメ

 今回、筆者はmotorola edge 40を選んだが、モトローラのラインアップはいずれもコスパ良い機種が揃っている。オトク端末が大好物の筆者としては、もし、moto g64 5Gの防水性能がもう少し高ければよかったのにとは感じている。

 もし今、クセの少ないAndroidスマートフォンを低コストで必要としているのなら、今回取り上げた、motorola edge 40 neo、moto g64 5G、moto g24の3製品は価格帯に応じたオススメと言える。他メーカーの製品を検討する場合でも、価格や性能比較の基準としてチェックする必要はあると言えそうだ。

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