挿抜アクションがカッコいい! モバイルバッテリー「BT-20 Wingman」を衝動買い
ASCII.jp / 2024年8月9日 11時45分
装填と排出のアクションが最大の魅力 見たことないデザインのモバイルバッテリーを衝動買い
Apex Legends Wingman Pistolにインスパイアされたという、今まであまりお目にかかったことのないような外観のモバイルバッテリー「BT-20 Wingman」を販売元である中国の虎大工業(Kodai Industries)のウェブサイトで衝動買いした。
過去、国内外のクラファンでも何度か紹介されたアイテムなので、すでにご覧になったりプレッジした読者も多いだろう。筆者が今回購入したのは最新モデルの「BT-20 Wingman MK2 Extended pack」と呼ばれる充電・給電デバイスと21700バッテリーが4本バンドルされたパック商品だ。バッテリー4本を収容できる携帯用ポーチが付属する(なお、2本用もあり)。
ご存じのように21700バッテリーは、電気自動車「テスラ」用にパナソニックが開発した製品だ。この手の数字の製品名を付けられたバッテリーはそのほとんどが、セルサイズの直系と長さが製品番号に採用されている。21700は直径が21mm、長さが70mmだ。同じような外観の少し小振りな18650バッテリーは直径が18mm、長さが65mmと少しコンパクトだ。BT-20 Wingmanはサイズアップ変換アダプター(別売)を使用することで、18650バッテリーの使用も可能だ。
両者ともサイズ差や容量差を考え、懐中電灯や大容量のモバイルバッテリーなどに採用されるケースも多い。また、海外では標準規格のバッテリーセルの容量を少し減らして空いたスペースにUSBポートや回路を取り付け、ACアダプターから直接セルに充電する形式の変則的なモバイルバッテリーなども、10年以上前から存在する。
今回、筆者が衝動買いしたパックモデルは充電器以外に4本の21700バッテリーと携帯用ポーチを同梱している。21700バッテリーを内蔵したモバイルバッテリーだけなら特に目新しくもないが、BT-20 Wingmanの最大のウリはその充電・給電の際の21700バッテリー単体の挿抜アクションだ。
イメージ的にはコミックやSF風のピストルに弾を装填し、薬莢を排出するイメージに近い。装填の際はストライプ模様が描かれている小さな「UNLOCK」と印刷されたバッテリーリリースボタンをスライドさせることで、バッテリーセルを収納するシリンダー部分が横にスライドし開口する。そのシリンダー部分にプラス極を先にして21700バッテリーをしっかりと奥まで装填し、スライドで開いた部分を握って閉じることで装填は終了だ。
スマホに充電して全てを放電して使い切った21700バッテリーは、先ほどのバッテリーリリースボタンを指示通り下側に指先で押し下げることで、シリンダー部分が側面に移動し引力のお陰で下に向けて落下していく。間違っても21700バッテリーを地面に落とすことは避けたい。BT-20 Wingmanを使う理由のほとんどである最大の「見せ場」だが、必ずもう一方の手で落下する21700バッテリーを受け止めよう。ここは動画を見て頂くのが一番だ。
付属ポーチで安全な持ち運びが可能
さて使い切った21700バッテリーへの充電だが、ごく普通のUSB ACアダプターからType-Cケーブルでできる。ただ充電にも同じBT-20 Wingman本体を使用するので、一度に充電できる21700バッテリーの数は1個だけになってしまう。毎回使い切る度に充電して4本の21700を順番に使うしかない。
毎回1本ずつの充電が面倒なら、4本全部を使い終わった時に一気に4本の21700バッテリーを充電できる市販されている充電器を購入するのが一番だろう。それほど高い商品ではなく2000〜5000円くらいのモノなので必要と判断されればあると便利な商品だ。
BT-20 Wingmanと4本の21700バッテリーのパック商品には、4本の21700バッテリーを収納できる防水仕様の携帯用ポーチが付属する。21700バッテリーの落下や紛失を防ぐベルクロで固定できるフラップも付く。またポーチの背面には、バックパックのストラップやベルトに固定するためのベルトループもあり携帯には便利だ。
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どこまで充電できるかバッテリー容量を計測
今回衝動買いしたBT-20 Wingman用の21700バッテリーは、日本国内で使用できるPSEも取得済みなので安心して利用できる。バッテリーの蓄電容量は5000mAhだ。ただし3.65Vなのでスマホなどに給電する場合は5Vに昇圧が必要となり、変換ロスなどを考えると実際の容量は3000mAh少々となるだろう。昨今の大容量バッテリー搭載のスマホなら8割前後は充電できそうだ。
充電は机上の計算より実際にやってみるのが一番だ。今回は筆者のメインスマホであるGalaxy S24 Ultra(5000mAh)とサブスマホのZTE nubia 5G IV(4420mAh)の2台で、スマホ本体のバッテリー残量が25%になった時点でBT-20 Wingman(21700バッテリー:定格容量約3000mAh)で充電開始し、どこまで充電できるかを確認してみた。
実際の充電状況を見てみるとGalaxy S24 Ultraは1時間44分で25%→91%まで66%を充電できた。またZTE nubia 5G IVのは1時間14分で25%→90%まで65%の充電ができたことになった。いずれも充電量は3000mAh近辺で上で計算した定格容量の3000mAhと同じだった。
筆者のスマホでのたった2例ではあるが、感覚的にはBT-20 Wingman+21700バッテー1本で4500〜5000mAhバッテリー容量の昨今のスマホに60%〜70%は充電できると考えられる。BT-20 Wingman+21700バッテリー1本の携帯重量は短いType-C 2 Type-Cシリコンケーブル込みで実測115gなので、普段の持ち歩きモバイルバッテリーとしても問題ない範囲だろう。
今回のBT-20 Wingman MK2(NEW UPGRAFE)モデルは、充電時のモードとして3つのモードをLED残量インディケータ横の小さなパワーオンオフボタン操作で選択が可能となっている。通常のオン(シングルクリック)では直前にオフした時のモードで起動する。
ダブルクリックすることで「スタンダードモード」(青色LED点灯)と呼ばれる5V/9V/12V/PD Outputのモードに対応するモードと「エコモード」(緑色LED点灯)と呼ばれる5V出力オンリーのモードが切り替わる。また長押しすることで給電先の小消費電力デバイスがスリープすることのないように常時給電をする「スモールカレントモード」(青色LEDの1セル点灯移動)の選択も可能だ。
BT-20 Wingman MK2は、一見して派手なバッテリーのロード&リ・ロードアクションを全面に押し出しマニアックでオタクなユーザー層にフォーカスした商品に見える。しかし実際に商品を使ってみるとビッグネームの21700バッテリーの性能をストレートに出すべく、極めて真面目に作られたエコでプラクティカルなモバイルバッテリーだと気づくだろう。
今回の衝動買い
・アイテム:虎大工業(Kodai industries)「BT-20 Wingman MK2(Arctic whiteモデル)」 ・購入:虎大工業(Kodai industries) ・価格:8800円
T教授
日本IBMでThinkPadのブランド戦略や製品企画を担当。国立大芸術文化学部教授に転職するも1年で迷走。現在はパートタイマーで、熱中小学校 用務員。「他力創発」をエンジンとする「Thinking Power Project」の商品企画員であり、衝動買いの達人。
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