Pixel 9／Pixel 9 Proの詳細スペック表掲載！ 歴代Pixelと完全比較

　Androidスマホの代表格として、日本でシェアを大きく伸ばしているグーグル「Pixel」。今年はiPhoneに先立つ形で、一足先に「Pixel 9」シリーズが登場した。

　本記事では過去のモデルも含めた、詳細なスペック表でまずはハード面を中心に進化点を見ていく（折りたたみのPixel 9 Pro Foldは別記事で予定）。

Pixel 9 Proの主要スペック。メモリーが16GBになっている

折りたたみタイプのPixel 9 Pro Foldを含めて、4モデル登場した

Pixel 9 Proが2サイズ展開に iPhone 15 Proのような位置付けの小型高性能タイプが追加

　Pixel 9での最大の話題がラインアップの変更。

　カメラの性能で標準モデルを大きく上回る「Pro」モデルが、サイズが異なる2タイプになり、特にPixel 9 Proは標準モデルの9と同じ横幅約72mmと比較的コンパクトな筐体を採用（従来のPixel 8 Proの後継になるのがPixel 9 XL）。日本でも間違いなく人気が出そうだ。

Pixel 9 Pro（左）とPixel 9 Pro XL（右）。2回りほどサイズ感が異なる。Pixel 8 Proの後継がPixel 9 Pro XLで、Pixel 9 Proは新たに登場したタイプと言える

標準モデルは値上げだが、ProモデルはXLを除いてキープ 「1ドル＝約146円」程度のレートを採用

　続いては価格。一例を挙げると、Pixel 8は11万2900円に対し、Pixel 9は12万8900円（ともに128GBモデル）。1万7000円値上げしてしまった形だが、そもそもPixel 8の米国価格（税抜）は699ドルで、Pixel 9は799ドルと本国でも価格がアップしている。

米国価格ではPixel 9は799ドルと前モデルから100ドルアップ

　この上昇分が反映された形で、Pixel 9の為替レートを計算すると「1ドル＝約146円」程度。現行のレートがほぼそのまま適用されていると言える。逆にPixel 8 Pro／Pixel 9 Proはともに15万9900円と変わらない。

カメラは標準モデルは超広角、Proモデルはインカメラが進化 ネットワーク面ではミリ波は非サポートに

　SoCは第4世代の「Tensor G4」に進化。CPUやNPUの性能強化に加え、バッテリーの持ちも20％アップしたとする。また、マルチモーダルAIの「Gemini Nano」をオンデバイスで動作させるため、メインメモリーが標準モデルで12GB、Proモデルで16GBと、前モデルから4GBずつ増加している。

Proではついに16GBモデル搭載に。Gemini Nanoの動作で必要という説明がなされている

バッテリー動作時間の延びもアピールポイント

　カメラについては、メインのカメラは5000万画素の1/1.31型センサーでレンズF値は1.68と、Pixel 8シリーズからスペック上の変化はなし。標準モデルが「標準＋超広角」、Proモデルが「標準＋超広角＋光学5倍望遠」なのも変わらず。ただし、標準モデルの超広角カメラ、Proモデルのインカメラがそれぞれ進化。前者は4800万画素に、後者は4200万画素になった。

カメラの構成自体はPixel 8シリーズからの変更はない

　カメラの特徴的な機能としては、ナイトモードでのパノラマ撮影のほか、生成AIを活かしたものとして、フレームを拡大して構図を調整する「オートフレーム」、テキストで指示することで写真のイメージを変更したり、被写体を追加できる「イマジネーション」などがある。また、Proモデルでは超解像ズームを活かした望遠撮影が静止画だけでなく、動画でも可能になり、最大20倍まで対応する。

　ネットワーク面では、Pixel 8 Proでは5Gのミリ波に対応していたが、Pixel 9 Pro／9 Pro XLは非対応でサブ6まで（Pixel 9 Pro Foldはミリ波対応）。ただし、8に続いて、ドコモ4.5GHz帯のn79はしっかりサポートされている。

　なお、カラバリはそれぞれ4色ずつ用意されるが、9のWintergreeは128GBモデルのみだったり、9 ProのRose QuartzとHazelは256GBモデルのみだったりと一部制約がある。購入時は注意してほしい。

Pixel 9 ProのRose Quartzは非常に魅力的だが、256GBモデルのみなのが残念