Galaxy Z Fold Special Editonを最速レビュー! 厚さ10.6mmの薄型折りたたみスマホ
ASCII.jp / 2024年10月25日 22時0分
サムスン電子は韓国にて、今日25日から「Galaxy Z Fold Special Edition」の販売を開始した。閉じたときの厚さは10.6mm、開くと4.9mmという超薄型の折りたたみスマートフォン。
折りたたみスマートフォンの薄型化は中国メーカーが一歩先を進んでいたが、サムスンも追従したことで「薄型・軽量化」の動きが加速しそうだ。
薄さと軽さを極めた折りたたみモデル 「Galaxy Z Fold Special Edition」
Galaxy Z Fold Special Editionは名前の通り、サムスンの横折りモデル「Fold」シリーズの特別モデルとして登場した。Foldシリーズは例年夏にモデルチェンジが行なわれ、今年は7月に「Galaxy Z Fold6」が発売になった。
しかし、サムスンの新製品を追うように出てきた中国メーカーの折りたたみモデルは、本体サイズを極限まで薄型化しており、持った感じは一般的なスマートフォンのような薄さを実現している。Galaxy Z Fold6の閉じた状態の厚さは12.1mmだが、シャオミの「MIX Fold 4」は9.5mm、HONORの「Magic V3」は9.2mmとさらに薄い。
中国メーカーが薄型化を一気に進める中で、サムスンもそれに対抗すべく急遽市場に投入したのが、今回のGalaxy Z Fold Special Editionなのである。
まずは閉じた状態を確認していこう。Galaxy Z Fold Special Editionのアウトディスプレーは6.5型で、解像度は2520×1080ドット、アスペクト比は21:9となる。本体の縦横サイズも157.9×72.8mmであり、一般的なスマートフォンに近い感覚で持てる。ちなみに、Galaxy Z Fold6はそれぞれ2376×968ドット、22:9、153.5×68.1mmだ。
カメラはメインが2億画素の広角、1000万画素の3倍望遠、1200万画素の超広角の3つを搭載する。これまでの折りたたみモデルはカメラ画素数を控えめにしていたが、Galaxy Z Fold Special Editionはメインカメラをフラッグシップモデルの「Galaxy S24 Ultra」と同じ超高解像度のものとした。望遠と超広角はGalaxy Z Fold6と変わらない。
側面から見ると10.6mmの薄さを実感できる。Galaxy Z Fold6までの折りたたみモデルは厚みが気になったが、10mm台にまで薄くなったことで一般的なスマートフォンに近い厚みと感じられる。ヒンジの動きはしっかりとしており、ぴったりと閉じることが可能だ。
底面はUSB Type-C端子を配置するオーソドックスな仕上げ。本体の断面形状を見ると角を立てたスクエアなデザインに仕上げている。ちなみにHONORの製品は角を丸めており、手で持った感じは両者で大きく異なる。Galaxy Z Fold Special Editionは持った時に角が手のひらにしっかりと固定されるといった印象で、薄型ながらもしっかりとホールドできる。
カメラバンプは本体から出っ張ったうえに、3つのレンズがそれぞれもう1段階出っ張ったデザインだ。本体が薄いことを考えるとだいぶ出っ張っていると感じられる。ただし、他社のモデルはカメラバンプ全体が大型化しており、それらと比べるとGalaxy Z Fold Special Editionのカメラはあまり目立たないデザインといえる。
最薄4.9mmのボディー より大きくなった8型メインディスプレイ
本体を開くと8型(2186×1968ドット)のディスプレーが現れる。縦横のサイズは157.9×142.6mmだ。Galaxy Z Fold6は7.6型(2160×1856ドット)、153.5×132.6mmなので、ディスプレーサイズ、本体サイズ(特に横幅)ともに大型化している。
Galaxy Z Fold6はディスプレー右上のフロントカメラが埋め込み型で見えなかったが、Galaxy Z Fold Special Editionは一般的なスマートフォンと同じパンチホールとなった。ヒンジ部分のディスプレーの折り目はあまり目立たないと感じた。
開いたときの厚みは4.9mm。USB Type-C端子がかなりギリギリで納められていることがわかる。ヒンジはしっかりと固定されるので、開いた状態で片側を持ってもヒンジがぐらつくこともない。
ヒンジの位置を途中で止める「Flex Mode」も幅広い角度に対応する。他社の薄型モデルは止められる角度が狭いものもあるが、Galaxy Z Fold Special Editionはほぼ平行に近い角度から、ギリギリ閉じられる角度まで自在だ。また、ヒンジ開閉時にかける力も均等であり、Galaxy Z Fold6よりも開閉感はより良好に感じた。
カメラのUIはほかのGalaxyと同等。開いた状態で全画面のライブプレビューや、裏側になるアウトディスプレーも表示され、被写体が自分の撮られる姿を確認しながら写真撮影することも可能だ。
写真の通常撮影時は1200万画素となるが、2億画素で固定する高画質モードも搭載。動画は8K 60fpsにも対応する。
チップセットはSnapdragon 8 Gen 3 for Galaxyを採用、メモリー構成は16GB+512GBの1モデルのみ。バッテリーは4400mAhで、25Wの急速充電に対応。これはGalaxy Z Fold6と同等だ。本体カラーもブラックシャドウの1色だけとなっている。
Galaxy Z Fold6までサポートしていたスタイラス「Spen」による入力には対応していない。ペンが使えないのはやや残念だ。
折りたたみは分厚いというイメージを変えるモデル
韓国での価格は278万9600ウォン(約30万4000円)。同国のGalaxy Z Fold6の16GB+512GBモデルは238万8100ウォン(約26万円)なので、価格は4万円ほど高い。しかし、折りたたみスマートフォンは重くて分厚いと敬遠していた層にアピールできる製品であるとともに、2億画素カメラを搭載した高性能カメラモデルでもあるだけに、韓国以外での発売も期待したい。
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