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ライカ風の画作りが楽しめる「Xiaomi 14T Pro」 動いてる猫もブレずに撮れて独自のフィルターも効果的!

ASCII.jp / 2024年10月30日 12時0分

気持ちよさそうな顔で足を伸ばして寝ていたので、ポートレートモードで前後をちょっとぼかして撮影。2024年10月 Xiaomi 14T Pro

 2024年のスマホカメラ界を席巻したのは、Xiaomi(シャオミ)だったなあと思うわけである。「Xiaomi 14 Ultra」だ。ライカとの協業の成果とXiaomiの技術が相まって、「普段使いのデジカメはこれでいいんじゃない?」と思わされるほどの出来だったのだけど、いささかお値段が高く、FeliCaにも非対応であり、「ちょうどいい感じでメイン端末として使えるスマホはないだろか」と思った人もいたに違いない。

 そして登場したのが「Xiaomi 14T Pro」だ。カメラ性能自体はUltraに一歩譲るけど、FeliCaも使えるし、写りも使用感もライカだし、価格もそれなりにリーズナブルだしで、カメラが強力な普段使いのAndroid機としてはすごくいい。

丸が4つ並んだ「Xiaomi 14T Pro」。ひとつはLEDライトなので、カメラは超広角・広角・望遠の3つだ。

 アプリもXiaomi 14 Ultraと同じデザインで、随所がライカ風だし、画作りも派手で見映えがするカラフル系よりも、ライカらしい抑えめのちょっと渋い感じをうまく表現してくれる。そんな感じでひょいっと撮ったのが冒頭写真だ。

冒頭写真撮影時のスクリーンショット。ポートレート時は、使うレンズを選ぶのが特徴的だ。

 基本設定として、「Leicaオーセンティック」と「Leicaバイブラント」の2種類の画作りがあり、乱暴に言うと、オーセンティックはライカ風のちょっと渋い大人の画作り、バイブラントはスマホカメラ風のちょいと派手めで若めの画作り。それを選べるのもいい。

 渋めってのはたまらないよね、と言いつつ、どっちで撮ったのか忘れちゃったけど。

子猫が寄ってきたので、2倍の望遠で。キリッとした顔で、派手すぎず、ちょっと自然な感じの写りがいい。2024年10月 Xiaomi 14T Pro

 この子猫、いつもの「保護猫シェルター QUEUE」なのだけど、私のカメラバッグが気になったようで、いきなりとことことやってきたのだ。そして、おもむろにチェックを始めたのである。

そしてカメラバッグが気になるのか、チェックを始めたのだった。2024年10月 Xiaomi 14T Pro

 かわいいですな。

 でね、うれしいのが、「子どもやペットなどの活動的な被写体を撮影する際に、動きを追跡してブレを最小限に抑えます」という設定(モーションキャプチャ)。猫って、じっとしてるとこばかり撮っても面白くないじゃない。じっとしてるとこもかわいいけど、動いてるとこもかわいい。

 これがガチのカメラだと、自分でシャッタースピードを上げて動きを止めて撮るってできるけど、スマホカメラだと、どうしてもそこまで自分でセッティングするのは手間だ。でも、動いてる猫を撮るときは、自動的にシャッタースピードを上げてブレをできるだけ防いでくれるのだ。

 顔を洗いながら毛繕いしてるこの猫、動きが大きいので、ブレないようにシャッタースピードを上げて撮ってくれた。ありがたい。ほかのスマホカメラもそうなってほしい。撮った写真にライカ透かし(というよりフレーム?)を付けておくと、撮影時のデータが残るのでよくわかる。

同じ室内で撮っても、こっちはシャッタースピードが速いのがわかる。猫が動いていたからだ。ちょうど顔を洗ってるとこ。2024年10月 Xiaomi 14T Pro

 このライカ透かしを付けられるのも、ライカ仕様のスマホならでは。機種名の下がちょっと空いてるけど、そこには撮影場所の緯度・経度を入れられる。外の猫を撮るときは、緯度・経度が入っているのはよろしくないのでそれはオフにしてる。

 さらに、ライカ風のフィルターもいい。個人的なお気に入りは「Leica Blue」。ちょっと青みがかったクールなモノクロ写真を撮れるのだ。何気ないシーンが、かなりカッコよく撮れる。

 モノクロのときは、よりいっそう光を意識するべし。これは、窓からの淡い光が猫に少し当たってて、ここはモノクロで撮りたいなと思ったのである。

ぱっと見て、これはモノクロで撮りたい、と「Leica Blue」をかけてみた。2024年10月 Xiaomi 14T Pro

 では、その辺を踏まえつつ、外へ出よう。

 60mm相当の望遠カメラも付いてるので、外猫でもOKだ。望遠カメラは60mm相当だけど、5000万画素あるので120mm相当としてもいい感じに使える。

 いつものお寺へ行くと、猫が出迎えてくれる。以前は、なかなか顔を出してくれなかったり雲隠れしたりしてたけど、ここ数ヵ月は、たいてい表に出てきて観光客の相手をしてるのだ。えらいものである。

お寺の本堂脇で毛繕いしてたハチワレ。「たま」と呼ばれてるらしい。60mm相当で撮影。2024年10月 Xiaomi 14T Pro

 そして、ぐぐっと寄ってポートレートモードでごあいさつ。

ポートレートモードで背景をぼかしてみた。人懐こくて、よく観光客に撮られているから、カメラ目線もばっちり。2024年10月 Xiaomi 14T Pro

 最後の1枚は、120mm相当の望遠で。

 歩いてたら、右手の家から目の前にハチワレがひょっこり現れたのである。思わずスマホを取り出して撮ろうとしたら、目が合ったとたんにびっくりして引っ込んでしまった。

 でも遠くへ行った気配はない。きっと塀の裏くらいに隠れたのだろう。まあしょうがないかと思いつつ、ふと振り向くと……いた。塀と門扉の隙間から、じっとこっちを観察してたのだ。

 じっと動かないので、こちらもしゃがんで猫目線までスマホを下げて「Leica Blue」にセットして望遠で撮影。

ハチワレがちょっと奥にいたので、120mm相当の望遠で。カメラを道路と民家の境界スレスレに置いて狙ってみた。2024年10月 Xiaomi 14T Pro

 道路側と民家側の両方を入れて、猫が裏に隠れてる感じを出すにはモノクロがいいと思ったのだ。

 こんな不審なアングルでもさっと撮れるのは、スマホのよさである。

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筆者紹介─荻窪 圭

 
著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系フリーライター兼猫カメラマン。今はカメラやスマホ関連が中心で毎月何かしらのデジカメをレビューするかたわら、趣味が高じて自転車の記事や古地図を使った街歩きのガイド、歴史散歩本の執筆も手がける。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『古地図と地形図で楽しむ東京の神社』(光文社 知恵の森文庫)、『東京「多叉路」散歩』(淡交社)、『古地図と地形図で発見! 鎌倉街道伝承を歩く』(山川出版社)など多数。Instagramのアカウントは ogikubokeiで、主にiPhoneで撮った猫写真を上げている。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/

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