1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. IT総合

ahamo/UQ/LINEMO、約3000円で30GBの料金プランが並んだが、さてどれがいい?

ASCII.jp / 2024年11月10日 12時0分

 9月12日に、ドコモのオンライン専用プラン「ahamo」が料金を変更せず、通信量を月20GBから30GBに増量するという衝撃のニュースが流れ、ライバルもそれに追従するように増量を進めた。

格安SIM
驚きが走ったahamoの20GB→30GBへの突然の増量。結局、ライバル各社も追従する形となった

 結果として、約3000円程度の料金で、通信量が月30GBと並ぶ形になったが、実際どのプランがいいのだろうか?

 実際には、月30GBといっても余った通信料の繰り越し、付帯サービス、加入時の特典で人によって合う合わないがある。また、回線品質という問題もある。今、注目したい月30GBのプランを中心に比較した。

月30GBが自分にピッタリという人でも 単純に金額だけでは比べられない

 まず、あらためて最初に言えることは、誰にとっても最良な回線などはなく、使い方や自宅の固定回線の種類、利用するエリアなどによって変わるということだ。つまり、自分の使い方や環境をよく把握することが、コスパに優れた回線選びの基本だと言える。

 その中で、30GB対決として比較されることが多い回線は、増量の発端となったドコモ「ahamo」、auのサブブランド「UQ mobile」、ソフトバンクのオンライン専用プラン「LINEMO」の3つ。

格安SIM
KDDIはUQ mobileの「コミコミプラン+」で対抗。わずかに料金は高いが、終了期間未定で月33GBが使える点、余った通信量の翌月繰り越し、通話定額が1回10分までなのがahamoに対するアドバンテージとなる

 加えて、中~大容量での値下げ競争の起点とも言える楽天モバイルに、ドコモMVNOの格安SIMで料金だけなら最安の日本通信SIMがある。これらはいずれも、1回線での契約(家族割引がなくても)でも、自宅に対象の固定回線がなくても料金は基本的に変わらず、3000円前後となっている。

格安SIM
MVNOの格安SIMでいち早く追従したのが日本通信SIM。2178円で月50GBも衝撃だが、1390円で月20GBというのも安い。しかも通話定額込みだ

 さらに、対象固定回線とセットで使えば競争力があるY!mobile、余った通信量の繰り越しや加入時の特典を考えるとオトクなIIJmio、店頭サポートもあるイオンモバイルを加えてもいいかもしれない。

格安SIM
各社の30GBプランの比較

余った通信量の繰り越しの有無は実際の利用時に影響が大きい

 通信量を重視して回線選びをする際、次に確認したい項目は、余った通信量の繰り越しの有無となる。繰り越しがあればずっと予備容量を抱えているようなもので、使用量の変動が大きい使い方(たとえば、旅行や帰省先でテザリングで利用するなど)では追加チャージをすることなく乗り切れることが多い。

 たとえば、6ヵ月間の通信量が13GB、12GB、18GB、35GB、20GB、15GBと変動する場合で考えてみる。

格安SIM
繰り越しが用意されている20GBプランの使用量と繰り越しの関係

 グラフは翌月繰り越しのある20GBのプランを前提にしている。グレーと黒の合計がその月に使った通信量で、水色が翌月に繰り越し分、つまりここまで使っても追加課金なしで使えるということだ。

 最初の3ヵ月で徐々に翌月繰り越し分が多くなり、4ヵ月目では35GB使っても追加料金は発生せず。さらにこの使い方では常に繰り越し分を残しているため、月20GBを多少超えても高速のまま利用できるということになる。

 ところが繰り越しのない月30GBのプランでは、4ヵ月目のところが35GBなので、5GBを追加チャージで課金して容量を増やすか、低速で我慢する(ahamo/UQ/LINEMOでは最大1Mbpsで利用できるが)しかない。たとえば、ahamoは追加チャージが1GBあたり550円なので、5GBだとプラス2750円でその月の合計は基本料2970円に2750円を足して5720円となる。これではせっかくの安さが台無しだ。

格安SIM
UQ mobileは繰り越し有りが大きな強み

 つまり繰り越しがなければ、毎月の利用量が変動するなかで最大値で契約しておかないとなにかと不便になり、使用データ量が常に一定の人以外は無駄が多いということになる。

 実際のところ、毎月利用する通信料が常に一定とはなりにくく、多少の変動は必ずある。特に普段はテレワークだが、外出作業時にテザリングを使うという人だと、極端にデータ量が多くなるケースが発生する。だからこそ繰り越しで余剰の通信量を貯めておけることは有効だ。

 前述の30GBプランのなかでは、繰り越し有りはUQ mobile、IIJmio、Y!mobile、イオンモバイルが該当する。また、MVNOの格安SIMも20GBなら繰り越しありのサービスは多く、繰り越しなしの30GBと大差ない、さらには、より快適な使い方ができる可能性もある。

 これはあくまで一例だが、「余った通信量の繰り越し」のメリットが大きい点は覚えておいたほうがいいだろう。

通話をよく使うのであれば、料金の差は大きくなる

 実際の支払額が変わってくる要因はほかにもある。特に注目したいのが通話料金だ。プライベートであればLINEなどのアプリを使った通話が中心で、料金のかかる通話をする機会は減少しているか、ほぼ無いという人もいるだろうが、それでも電話をかける機会はゼロではない。

 これから年末。帰省やイベントで家族や親戚、昔の知人と連絡を取ることもあるだろう。ついつい会話が盛り上がり、1時間の通話になってしまったとする。かけ放題を申し込んでいなければ通話料は結構な額になる。30秒あたり22円の場合、1時間で2640円だ。1回5分までの定額通話があったとしても2420円かかる。

 ところが、MVNOの格安SIMのように30秒あたり11円のサービスなら半額。最初から国内通話かけ放題が付く楽天モバイルなら、もちろん追加の料金は不要だ。

 30秒あたり22円なのはahamo/UQ mobile/LINEMO/Y!mobileと主要3社とそのサブブランドが該当する。30秒11円なのはIIJmio、日本通信SIM、イオンモバイルなどMVNOが多い。

 なお、プラン自体に組み込まれている通話定額だと、ahamoとLINMOは1回5分まで、UQ mobileとY!mobileは若干長い1回10分まで。日本通信SIMは1回5分まで、もしくは月あたり70分を選べるのが便利。他のMVNOはオプション。また、かけ放題にする場合の料金もそれぞれ異なる。

格安SIM
ahamo/UQ mobile/LINEMOは通話定額がプランに含まれている上に、かけ放題をプラスする際も月1100円。電話を使う機会が多いユーザーなら、この部分も含めて料金を比較したい

プラン変更の余地や加入特典もトータルコストでは重要

 月30GB近い、多めのデータ通信をずっと使うのならいいのだが、生活の変化でほとんど使わなくなった場合に、プランを変更して料金を下げられる余地があるかも重要だ。

 ahamoは1プランで選択肢がなし(ただし、irumoに変更するという手はある)。楽天モバイルも基本1プランだが、料金は段階制で月3GBまでなら1078円で収まる。LINEMOも月3GBまで990円の「ベストプラン」という手がある。MVNOの格安SIMもプランは多めに用意されている。

格安SIM
LINEMOはライトユーザー向けの「ベストプラン」も用意されている

 また、トータルコストという意味では加入時の特典も大きい。IJmioはスマートフォン購入時の大幅割引が用意されているほか、ahamoは加入時の初期費用が0円で加入条件によって2万ポイントもらえる、LINEMOも最大6ヵ月分の基本料相当のポイント還元などがある。

格安SIM
IIJmioはSIMフリー機を中心に人気スマートフォンを契約時にオトクな価格で購入できるメリットが大きい

 逆に日本通信SIMは50GBと大容量で、他サービスと比べても断然安い2178円だが、加入特典はほぼない。加入時の事務手数料でさえ安くする手段がなく、基本的に必ず3000円程度がかかってくる。トータルコストでは日本通信SIMが単純に安いとも言えなくなってくる。

そして、大事なのは通信品質

 そして、カタログ数値ではわかりにくいのが通信品質だ。どの場所で快適に使えるか圏外になるかというサービスエリアや、場所や時間帯によって快適にデータ通信ができるかどうかといった問題だ。多少遅いだけならまだいいが、まったくデータが流れてこないケースもある。

 大きな不満なく使いたいのなら、過去に自分が使って問題なかったネットワークから判断する方法もある。サービスエリアや利用者集中エリアでの速度低下はその人の行動パターンで違い、他人の事例が自分にあてはまらないことも多いからだ。

 その点、やはり無難な選択なのは3大キャリアのサービスのahamo、UQ mobile、LINEMOの3つかもしれない。しかし、よりコスパよく使いたいのなら、自分の利用に合わせて、さらに他の要素も検討する必要がある。十分検討して選んでほしい。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください