【レビュー】エナジースコア、AGEs指数って何? 「Galaxy Watch 7」のヘルスケア機能を使い倒した
ASCII.jp / 2024年11月16日 12時0分
サムスンのスマートウォッチ「Galaxy Watch 7」を使っています。40mmモデルと44mmモデルがあり、それぞれLTEモデルとBluetoothモデルがあります。筆者がお借りしているのは44mmのBluetoothモデル。Samsungオンラインショップでの価格は6万2700円となっています。
スマートウォッチに搭載されているヘルスケア機能は、どの機種もほぼ同じようなもの。と思っていたのですが、Galaxy Watch 7には、初めて目にする機能も含め、珍しいものが多いように感じました。今回は、そんなヘルスケア機能の使い勝手をレビューします。
毎日のモチベーションにつながる「エナジースコア」
まずは「エナジースコア」。その日の心身の準備の度合いを示すものです。睡眠/活動/心拍数の計測データに基づいて算出されるので、寝ているときも装着している必要があります。スコアは0〜100ポイントで表示され、0〜59ポイントは「注意が必要」、60〜77が「普通」、75〜84が「良い」、85〜100が「非常に良い」という4段階評価となります。
筆者は2週間くらい計測していますが、「注意が必要」になることが多く、これまでの最高スコアは73ポイントで「普通」。分析結果を見て、健康的な生活を心がけると、スコアは上がっていくのでしょうが、なかなか改善できないのが実情。
というわけで、個人的には朝にスコアを見て、ガッカリすることが多いのですが、わかりやすい健康指標として毎日の生活に定着させられそうです。
体組成計として使えるのは大きな利点
次に「体組成」の測定機能を使ってみました。身体を構成する組織や成分を調べられる機能で、骨格筋、体脂肪量、体水分が計測され、体脂肪率やBMI値なども表示されます。
計測はウォッチの「Samsung Health」アプリを起動し、「体組成」を選択。体重を入力した後、中指と薬指をサイドボタンに当てて、15秒ほどじっとしていれば、計測結果が表示されます。
この機能は、Galaxy Watch 4から搭載されたと記憶しています。Apple WatchやHUAWEI WATCHなどには搭載されておらず、スマートウォッチではまだ珍しい機能でしょう。あっという間に計測でき、筆者が体重計に付帯する体組成計で計測したデータと比べたところ、誤差は許容範囲でした。Galaxy Watchの大きなアドバンテージと言えそうです。
新機能「AGEs指数」は睡眠時に自動測定
そして、Galaxy Watch 7の新機能の目玉となっているのが「AGEs指数」を計測できる機能。AGEs(エイジス)とは、タンパク質や脂肪分子が糖分子によって酸化されるときに体内で自然に発生する「終末糖化産物」とのこと。
正直なところ、説明を聞いただけではピンと来なかったのですが、年齢とともに蓄積され、基礎代謝や老化に影響するものだそう。50代の筆者としては、非常に気になります。
Galaxy Watch 7に搭載された「光学式生体信号センサー」を使用し、装着して睡眠をとると、自動的に測定される仕組み。「ラボ」と記されているので、まだ開発段階の機能ではありますが、特に何もせずに測定されるので、簡単に習慣づけられそうです。
スコアが激しく上下するわけではなく、ゆっくりと上昇していくものなので、普段はあまり意識することがないかもしれません。「Samsung Health」アプリには、AGEs指数を改善するためのアドバイスも記されています。
食事で摂取したカロリーを記録することもできるが……
Galaxy Watch 7には毎日の食事を記録する機能もありました。ウォッチでは摂取したカロリー量しか入力できず、不便に感じたのですが、「Samsung Health」アプリでは食べたものを選ぶと、自動でカロリー量が計算されるようになっていました。
毎日の消費カロリーの過不足がわかるわけですが、食べ過ぎを警告する機能があったり、エナジースコアに反映されたりしたら、もっと食生活を意識するようになるのになぁと思いました。現状では、入力の手間のわりに、活用メリットが少ないと感じたのが本音です。
Galaxy Watch 7のヘルスケア機能は非常に多彩。ワークアウトや睡眠をトラッキングした結果も詳しく表示され、他社のスマートウォッチを一歩リードしている印象を受けました。すべてを使いこなそうとは思わず、必要な機能を使うだけでも満足できるでしょう。
ただ、必要かどうかを見極めるために、一度は使ってみるべきです。あとは、グローバル版では実装されているというECG(心電図)機能が、まだ日本では使えないところが残念なところですね。
筆者紹介——村元正剛 iモードが開始された1999年から携帯電話市場を追い、新機種のレビュー記事などを多くの雑誌やウェブに寄稿。最近はスマートウォッチやワイヤレスイヤホン、スマートスピーカーなど、スマホとつながるデバイスにも興味を深めている。編集プロダクション・ゴーズの代表で、スマホ関連の書籍/ムックの編集も手がけている。
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