【格安スマホまとめ】MVNOの格安SIMでもMNPワンストップ広がる そもそもMNPワンストップって何？

　主要格安SIMの料金表とともに、格安SIM、SIMフリースマホなどの1週間の動きをまとめてお届けしている本連載。先週は、HISモバイルがMNPワンストップ導入を発表。あらためてMVNOの格安SIMでの普及度合い、そもそもMNPワンストップとは何かを紹介する。

HISモバイルが11月15日にMNPワンストップを導入 人気の格安SIMでは広く利用できるようになりつつある

　HISモバイルが、MNPワンストップの導入を発表。11月15日に開始した。また、これに合わせてキャンペーンを実施。11月18日（月）10時までの期間、「自由自在2.0プラン」にMNP転入を完了し、専用フォームに入力すると契約事務手数料の半額（1650円）をキャッシュバックするとしている。

月100GBまでなら280円、月7GBでも990円と格安SIMでは最安級の料金で人気が高いHISモバイルも、MNPワンストップに対応した

　そこであらためてMNPワンストップの状況について確認しよう。

　MNPワンストップは、2023年5月にドコモ／au／ソフトバンク／楽天モバイルのMNO4社（サブブランド、オンライン専用プランを含む）を中心にスタートした。

総務省のサイトから。新たに契約するキャリアで申し込みをするだけで、現在のキャリアとの解約手続きも進めることができる

　それ以前に、電話番号をそのままで異なるキャリアに移動する（MNP）際は、あらかじめそれまで契約していたキャリアでMNP予約番号を取得したあとで、新たに契約するキャリアで手続きをする（手続きの途中でMNP予約番号を入力する）必要があった。

　これに対して、MNPワンストップでは乗り換え先のキャリアで手続きを進めるだけで、その途中で現在契約しているキャリアの契約解除の作業も可能になるというものだ。

　MNP予約番号は有効期間があったり、そもそも取得するのが面倒だったりと、キャリア乗り換えの1つの支障になっているという見方があったため、総務省としてもユーザーの流動性が高めることができる方策として促進しているわけだ（キャリア側としてはユーザーの流入にも期待できるが、流出しやすくなるという要素ももちろんある）。

　なお、転出元／転入先のいずれかがMNPワンストップに対応していない場合は、従来同様のMNP予約番号の取得が必要となる。

当初対応していたのはMNO4社と日本通信くらいだったが mineo、IIJmio、NUROモバイルなど主要なMVNOが続々開始

　昨年5月の開始当初は、MNO4社と日本通信など、限られた事業者で始まったMNPワンストップ。当初は認知度も低かった。

　そもそもMNPワンストップでは、新しく契約するキャリアでの手続き途中で元のキャリアのウェブサイトと連携して、解約の説明や手続きをする必要があることから、相互検証やシステム開発に一定の工数が必要となる。MVNOが対応するのに、若干時間がかかるのは仕方がなかったところだろう。

　しかし、スタートから1年半が経ち、状況が変わっている。具体的には、mineo、IIJmio、NUROモバイル、イオンモバイル、BIGLOBEモバイル、J:COMモバイルで利用可能。今回、HISモバイルも加わり、最近の人気格安SIMは多くが対応した形だ。

同じく総務省のサイトから。HISモバイルもここに加わることになる。今年に入って、主要なMVNOでも対応が進んだことがわかる

　実際のところ、MNP予約番号は15日間の有効期限がある点が、乗り換えを悩んでいたり、オトクな契約機会を探している場合に何かと不便（しかも残り期間が短くなると申し込みできなくなるケースも）。MNPワンストップを便利に使って、格安SIMをさらに活用するといいだろう。

人気の音声通話付きSIMの料金表（税込）

^{※1：au網を用いたMVNOのサービスは基本的にいずれも直近3日の通信量が6GBを超えた場合の通信速度の制限がある ※2：加入から7ヵ月無料のキャンペーンで通信量が増量される（以降、月550円）　「コミコミプラン＋」では終了時期未定で3GBプラスの得点を提供中 ※3：加入から6ヵ月間無料のキャンペーンで通信量が増量される（以降、月550円）}