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AAAタイトルでもWQHDは固い! Ryzen 7とRTX 4070 SUPERでゲームに強いBTOPC

ASCII.jp / 2024年11月28日 11時0分

「GALLERIA XA7R-R47S 9700X搭載」

 サードウェーブが展開するゲーミングパソコン「GALLERIA」の「GALLERIA XA7R-R47S 9700X搭載」(以下、XA7R-R47S)は、CPUに「Ryzen 7 9700X」、GPUに「GeForce RTX 4070 SUPER」を搭載するアッパーミドル構成のゲーミングパソコンだ。

 前回はお馴染みとなっているPCケースデザインやパーツ構成の解説を中心に、軽めのベンチマークツールなどでパフォーマンスについても簡単に触れてきた。

 今回は重量級ゲームタイトルやクリエイティブ系、AI系のベンチマークを実施してXA7R-R47Sの高負荷時パフォーマンスを探っていくことにしよう。

 重量級ゲームタイトルをWQHD高画質設定で快適にプレイできるパフォーマンス

 今回パフォーマンス測定で使用する重量級ゲームタイトルには「黒神話:悟空」のパフォーマンスチェック用としてリリースされているベンチマークツール「黒神話:悟空 ベンチマークツール」と、「サイバーパンク 2077」のゲーム内ベンチマークの2本を用意した。

 いずれも基本的に画質設定は最上位プリセットを選択し、画面解像度1920×1080ドット(フルHD)、2560×1440ドット(WQHD)、3840×2160ドット(4K)の3パターン分の計測を行なっている。

 ではさっそく、黒神話:悟空から。黒神話:悟空はUnreal Engine 5を駆使した美麗なグラフィックスが評判の本格アクションゲームで、レイトレーシングなどの最新グラフィックスフィーチャーもふんだんに取り入れているのが特徴だ。

 最高画質設定は、現在の最上位ゲーミングパソコンをもってしても高フレームレートを出すのが難しいとされるほど重く、ゲーミングパソコンのパフォーマンスを測るのに適したゲームタイトルとしても注目されている。

 その一方で処理軽減に関わる技術(アップスケールやフレーム生成)にもしっかり対応しているので、適切な設定を行なえば幅広いスペックで快適にプレイできるはずだ。

 今回のベンチマークでは、最上位設定となる画質レベル「超高」、フルレイトレーシング「超高」、サンプリング解像度「100」、フレーム生成「ON」(DLSS FG)とした最高設定と、実際にプレイする際の設定に近い、画質レベル「超高」、フルレイトレーシング「中」、サンプリング解像度「50」(DLSSパフォーマンス相当)、フレーム生成「ON」とした実用設定の2パターンで計測を行なった。ベンチマーク結果より平均、最大、最小のフレームレートを抜粋している。

黒神話、最高設定のフレームレート
黒神話、実用設定のフレームレート

 まず最高設定の重さはさすがに規格外といったところ。フレーム生成を用いてフルHDがやっと平均60fpsを超えるといった状態で、WQHDや4Kではまったく歯が立たないようだ。

 一転して実用設定では動作も良好で、4Kでも平均73fpsとスムーズな動作が得られるようになった。実際のプレイフィールを鑑みると、平均100fpsを超えるWQHDのバランスがいいだろうか。この画質設定でも十分美麗なグラフィックスを楽しめるので、重い重いと評判の黒神話:悟空もXA7R-R47Sで快適に遊べると考えてよさそうだ。

 続くゲームタイトルは、アップデートで最新グラフィックスフィーチャーを貪欲に取り入れ続け、重量級AAAタイトルの代表的存在であり続けるサイバーパンク 2077より、ゲーム内ベンチマークを用いてフレームレートを計測。

 画質設定はクイックプリセットから「レイトレーシング:オーバードライブ」を選択。重たいレイトレーシング処理のパストレーシングも使用する最も高画質のプリセットだ。またフレーム生成のDLSS FGも有効にしている。

サイバーパンク2077のフレームレート

 フルHDとWQHDで平均100fps以上を記録しており、十分スムーズなゲームプレイを期待していいだろう。4Kも平均60fpsを超えているので、十分プレイ可能な範囲ではあるのだが、より快適なプレイフィールを得られる平均100fps超えのWQHDでのプレイをオススメしたい。4Kにしたい場合はもう少し画質設定を落としてみるとよさそうだ。

 また今回のベンチマーク結果では、最小フレームレートの落ち込みが少ない点にも注目したい。これまでの経験上、サイバーパンク 2077でフレーム生成を用いると平均や最大フレームレートが伸びる一方で、フレームレートの一番低いところは伸びないことが一般的だった。

 しかし、今回の結果をみると最小フレームレートも順調に伸びて極端な落ち込みは発生していないようだ。ソフトウェアの最適化が施されたのか、Ryzen 7 9700Xの恩恵なのかわからないが、XA7R-R47Sはフレーム生成を用いてサイバーパンク 2077を快適にプレイできるゲーミングパソコンといっていいだろう。

クリエイティブ系やAI用途にも高い適応性

 次は、実際のアプリケーションやAIツールの動作を通じてパソコンのパフォーマンスを計測するベンチマークツール「UL Procyon」(2.8.1352)を使用する。

 UL Procyonに含まれる「Photo Editing Benchmark」「Video Editing Benchmark」で画像処理や動画編集に関わるパフォーマンスを計測。「AI Computer Vision Benchmark」でAI処理能力に関わるパフォーマンスを計測している。

 まずはPhoto Editing Benchmarkの結果から。このベンチマークでは「Adobe Photoshop」と「Adobe Lightroom Classic」を用いた、画像加工や連続画像処理のパフォーマンスをスコアー換算した結果を見ることができる。

UL Procyon Photo Editing Benchmark実行結果

 結果は9844と高いスコアーを記録した。スコアーの内訳にある「Image Retouching score」が、Photoshopでの画像加工処理能力でCPU&GPUのパフォーマンスを示し、「Batch Processing score」がLightroom Classicを用いた連続画像処理能力でCPUのパフォーマンスを示している。

 とくにImage Retouching scoreの12263はとても高いスコアーで、Zen5アーキテクチャのRyzen 7 9700Xだからこそのスコアーとなっている。一方でBatch Processing scoreはCPUコア数がモノをいうベンチマークのため、8コア/16スレッドのRyzen 7 9700Xには少々不利なベンチマークだ。ただそれでも十分高いスコアーと考えていいだろう。

 次にVideo Editing Benchmarkの結果を見てみよう。「Adobe Premiere Pro」を用いて、編集を施したプロジェクトファイルの動画書き出しにかかる時間を計測してスコアー換算するベンチマークだ。CPUのみで処理する場合とGPUを利用した処理の2パターンを実施した。

UL Procyon Video Editing Benchmark(CPUのみ)
UL Procyon Video Editing Benchmark(GPU利用)

 両者の差は一目瞭然で、動画編集においてGPUの恩恵がいかに大きいか、RTX 4070 SUPERというアッパーミドルGPUの存在の大きさが感じられる結果となった。

 最後はAI Computer Vision Benchmarkだ。様々なAIアルゴリズムを使用し、INT(整数)、FP16(16bit浮動小数点)、FP32(32bit浮動小数点)、それぞれの演算精度で1回の推論にかかる時間を計測しスコアー換算するベンチマークだ。

 今回はGPU(NVIDIA TensorRT)での演算とCPU(Microsoft Windows ML)での演算、それぞれでINT、FP16、FP32の3パターン分計測を行なっている。

UL Procyon AI Computer Vision Benchmark Overall scoreのスコアー

 現在、AI処理をCPUで行なうことはほとんどないと思われるが、ベンチマーク結果を見るとCPUとGPUのAI処理能力の差に改めて驚く部分もあった。

 傾向として、GPUのRTX 4070 SUPERはINTがずば抜けて処理能力が高く、FP16とFP32ではキッチリ2倍の関係を示している。一方CPUのRyzen 7 9700XもINTが最も高スコアーな点は変わらないが、FP32もなかなか検討しているという結果が面白い。FP16の結果が芳しくないのは気になるが、何度か計測しても同様の結果で原因はわからなかった。

ゲームにクリエイティブにとオールマイティに活躍できる1台

Ryzenはやはりゲームに強い。が、クリエイティブ用途にもしっかり使える

 以上、今回は重ための処理を中心にXA7R-R47Sのパフォーマンスを探ってきた。検証結果からXA7R-R47Sは重量級ゲームタイトルもWQHD高画質設定でスムーズにプレイ可能なパフォーマンスを持つゲーミングパソコンということがわかった。

 昨今の重量級ゲームタイトルは、フレーム生成技術対応が当たり前になりつつあるので、DLSS 3(DLSS FG)を持つRTX 40シリーズの強みをしっかり活かすことができるだろう。このパフォーマンスがあれば当面の間、新規リリースされるゲームタイトルも不足なく遊べるはずだ。

 またディスプレー環境はWQHDがベストマッチではあるものの、少し画質設定を調整すれば4Kも十分守備範囲に入るパフォーマンスを見せたのも僥倖だった。大画面4Kテレビに接続して楽しみたいといった需要にも応えられるはずだ。

 加えてクリエィティブ系アプリに関しては、最新のZen5アーキテクチャを採用するRyzen 7 9700XとPhotoshopとの相性が良いことが伺えた。もっと本格的にクリエイティブ処理へ振るのであれば、よりコア数の多い上位CPUが適しているといえるが、ゲームパフォーマンスやコストとの兼ね合いを考えると、様々な用途で快適に使えるアッパーミドルパソコンとして丁度良いバランスに仕上がっていると考える。

 ゲームもクリエイティブもオールマイティに対応できるXA7R-R47Sは、一歩踏み込んだ領域でゲームやクリエイティブに触れてみたい方にオススメできる1台だ。

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