文豪・夏目漱石が好んだセピア色がシックに決まる万年筆で大人の粋を利かす
ASCII.jp / 2024年11月27日 12時0分
明治2年に創業した丸善が、創業155周年を記念して丸善オリジナル万年筆「オノトモデル ストリームライン セピア万年筆」を11月8日に発売した。この万年筆は丸善13店舗で200本限定で販売されており、丸の内本店では12月31日までフェアを行っている。
オノトはイギリスの万年筆ブランドで、文豪・夏目漱石が使用していたことでも知られている。漱石の『余と万年筆』では「此原稿は魯庵君が使って見ろといってわざわざ贈って呉れたオノトで書いたのであるが、大変心持よくすらすら書けて愉快であった」という一節がある。ここで登場する「魯庵君」は丸善に所属していた内田魯庵のことで、漱石がオノトを使用するきっかけとなったことが見て取れる。
今回発売された「オノトモデル ストリームライン セピア万年筆」は、30年前に復刻した「オノトモデルストリームライン」をベースに、『余と万年筆』の中で漱石が好んで使っていると記したセピア色を用いた限定モデル。万年筆自体の色だけでなく、セピア色のインクも販売される。
また、漱石が使っていた原稿用紙も復刻されているが、ペン先にはこの原稿用紙に描かれていた龍の頭が刻印されている。さらに、明治時代に丸善の店舗で使われていた包装紙デザインを再現したパッケージが用意される徹底ぶり。
「オノトモデル ストリームライン セピア万年筆」は細字、中字、太字の字幅が用意され、丸の内本店ではすべての字幅が販売されている。価格は4万9500円で、丸善萬年筆友の会への入会資格も得られる。友の会に入会すると3年間輸入筆記具や消耗品を10%オフで購入できるようになる。
デジタル化が進んだ現代ではスマホやPCで文章を書くことが多くなり、手書きすることは少なくなっている人も多いだろう。しかし、デジタルツールを用いるのと手書きするのでは、頭の中での文章の組み立て方が変わり、文章に対するアプローチに変化が出ることはご存じだろうか。手書きしてみるとデジタルツールで書いたのとは違う文章になる。文章作成に行き詰まったとき、万年筆をさりげなく使う。そんな大人が粋というものだ。
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