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Core Ultra 7&RTX 4070 Ti SUPERなゲーム配信特化型PC!キャプチャーカードと相性抜群マザーボードの標準採用が強み

ASCII.jp / 2024年12月21日 10時0分

 ミドルクラス以上のCPUとビデオカードを搭載したPCであれば、大抵のゲームがフルHDで快適に遊べるだろう。しかし、WQHDや4Kなどの高解像度で遊びたい、騒音を抑えたい、プレイしながらゲーム画面を配信したいなど、「ゲームが動く」以上の要望があるのなら、構成を見直す必要がある。

 ありたがいことに、最近はそうした目的に特化したBTOパソコンも増えてきている。今回紹介する「Lepton WSZ890 Stream Box」もそんなBTOパソコンの1つ。何に特化しているかと言うと、ゲームの実況配信だ。ポイントはキャプチャーカードと配信者向けマザーボードの標準採用。詳しく紹介していこう。

サイコムの配信者向け水冷ハイエンドPC「Lepton WSZ890 Stream Box」。標準構成の直販価格は40万690円~(配送料込み)
キャプチャーカードを標準搭載し、ゲーム機やカメラなど、様々な映像をHDMIから取り込める

 なお、試用機のビデオカードは標準構成からサイコムオリジナルの「Silent Master Graphics RTX4070Ti SUPER 16GB」に変更されていた。

Silent Master Graphics RTX4070Ti SUPER 16GBはGeForce RTX 4070 Ti SUPERを搭載するビデオカード。なお、写真は背面バックプレートが黒い「Silent Master Graphics RTX4070Ti SUPER 16GB/B」になる

 この静音ビデオカードはサイコムが企画したもので、長尾製作所で製造したファンカバーと、Noctuaのファンを組み合わせたもの。騒音を抑えながらも冷却性能も良く、同社の静音PC「Silent-Master」シリーズでも採用されている。ゲーム中の騒音を少しでも減らしたい、と考えているのなら、BTOメニューから変更することをオススメしたい。

外部機器の画面取り込みで活躍するキャプチャーカード

 PCゲームの実況配信はもちろん、ウェブカメラを使えば、画面に人物をワイプで表示する配信できる時代だ。しかし、別のゲーム機の画面を配信したい場合は、別途映像をPCに取り込む必要がある。

 その映像の取り込みを行える機材がキャプチャーデバイスだ。Lepton WSZ890 Stream Boxは、キャプチャーデバイスの定番メーカー、AVerMediaのキャプチャーカード「Live Gamer HD 2 C988」を標準装備。1080p・60fpsで外部機器の映像を取り込める。

AVerMediaのキャプチャーカード、Live Gamer HD 2 C988

 2つのHDMI端子は片方が入力で、もう片方はパススルー出力だ。パススルー出力とは、入力した映像をそのまま何も手を加えずに出力するというもの。PCにゲームの画面を取り込んで表示する場合、どうしてもある程度の遅延が起きてしまう。この表示を見ながらFPSや格闘といったタイミングがシビアなゲームをプレイしようとすると、映像がずれてしまいうまく遊べない。

 その点、パススルー出力につないだディスプレーであれば、ほぼ遅延なしで表示できる。そのため、PCの画面出力用とパススルー出力用の2台ディスプレーが必要となってしまうものの、実況プレイには不可欠だ。

PCIe 2.0×1接続で、映像の入出力はHDMI。音声の入出力端子も装備する

 また、キャプチャーカードはゲーム機の入力以外にも利用できる。例えば、ミラーレスカメラなどのHDMI出力機能を使い、高画質な映像をPCに取り込める。ウェブカメラでは画質が満足できないという人にはオススメだ。

 なお、Live Gamer HD 2 C988は汎用のUVC対応映像入力デバイスとして使えるため、多くの録画・配信ソフトが利用可能。AVerMediaの「RECentral」はもちろんのこと、フリーの配信ソフト「OBS Studio」でも利用できる。もちろん、TeamsやZoomといったオンライン会議ソフトや、Windows標準のカメラアプリでも使える。

OBS Studioでも利用できる

 ちなみに、サイコムのYouTubeチャンネルでは、ゲーム機の映像をPCで取り込み、動画ストリーミング配信する方法を紹介している。これから配信を始めたい方はぜひ参考にしてはいかがだろうか。

インターフェースが充実した配信者向けマザーボード

 マザーボードの役割はCPUやメモリー、ビデオカードなどを接続し、PCとして機能させることだ。「配信者向けマザーボード」と言われても、普通のマザーボードとなにが違うのかわからず、不思議に思っている人も多いだろう。

 ASRockの「Z890 LiveMixer WiFi」は、大容量で長寿命なコンデンサーの採用と優れたVRM設計により、ハイエンドCPUでも安定して動作できるというところが特徴の1つだが、これは配信者向けに限った話ではない。

 では、どこが違うかと言えば、それは配信用デバイスとの相性だ。ASRockはElgatoやAVerMediaといった、定番キャプチャーデバイスメーカーの製品を事前にテスト。動作を確認したデバイスを公開し、ユーザーが安心してマザーボードを選べるようにしている。

ASRockは動作確認済みのキャプチャーデバイスを製品ページで公開している

 また、より多くのデバイスが接続できるよう、リアインターフェースもかなり充実している。Thunderbolt 4を2基搭載しているほか、USB Type-Aは12基(USB 3.2 Gen 2が2基、USB 3.2 Gen 1が10基)も備えている。

2基のThunderbolt 4や12基のUSB Type-Aなどを備え、配信関係のデバイスをたくさん接続できる

 なお、USBコントローラーを占有して使うライトニングゲーミングポートは2基用意。このポートにマウスやキーボード、ゲームパッドなどを接続すれば、遅延の少ない安定した操作が可能になるという。

ほかのデバイスとコントローラーを共有しないUSBポートを装備

 Lepton WSZ890 Stream Boxは通信機能も充実している。有線LANは2.5GbE、無線LANはWi-Fi 7をサポート。Wi-Fi 7は高速で遅延が少なく、空いている6GHz帯が利用できる。当然対応ルーターも必要となるが、有線LANで接続できない環境でも、見劣りしない高速通信が期待できる。

 インターフェースは前面も豊富で、USB Type-Aが4基(USB 3.0が2基、USB 2.0が2基)、USB Type-Cも1基備える。ゲームパッドなど、よく着脱するデバイスはこちらでもいいだろう。

前面インターフェースも豊富

簡易水冷クーラーで騒音の変化を抑える

 Lepton WSZ890 Stream Boxの内部は驚くほどスッキリしている。PC自作経験者なら、これだけケーブルが見えない配線のスゴさがわかるだろう。

構造上どうしても隠せないケーブル以外はほぼ見えない

 裏側もチェックしてみたが、ケーブルがキレイに束ねられ、無理なく配線していた。このあたりの組み立て技術の高さは、さすが長年BTOパソコンを手掛けてきたサイコムだと感心させられる。

見えない裏面も無駄のないケーブルレイアウトで美しい

 ケーブルの露出が少なければ、PCケース内のエアフローが良くなり、冷却性能が高まるというメリットもある。特にCPUやビデオカードの熱がちょっとでも下がれば、そのぶん静音性で運用できることは自明だ。

 また、熱のたまりやすい天面はメッシュになっており、PCケースファンも配置している。PCケース内温度の上昇を徹底的に防ぎ、冷却性能を低下させないという心意気が伝わってくる構成だ。

PCケースの「Define 7 Compact White TG」は前面に140mmファン、背面に120mmファンを備える。しかし、CPU用の簡易水冷クーラーの都合で、背面のファンは天面に移動している

 CPUクーラーはAsetek製の簡易水冷モデルに、Noctuaの120mmファン「NF-F12 PWM」を組み合わせたサイコムオリジナル仕様。120mmラジエーターと小型だが、「Core Ultra 7 265K」なら十分だろう。

 簡易水冷クーラーを採用している理由はいくつかあると思うが、メインは動作音の問題だろう。配信用PCではなにより安定性が重要だが、PCの近くで録画・配信しているとマイクがファンの動作音をひろってしまうことがある。そのため、静音性は大事な要素なのだ。

 また、負荷が軽い時は静かでも、高負荷時は騒音が大きくなるということもある。人は一定の音が続いていると慣れてくるが、常に変化しているとどうしても耳障りになりがちだ。Lepton WSZ890 Stream Boxでは簡易水冷クーラーを採用することで、ファン回転数の変化を減らし、騒音を気づかれにくいレベルにしようという意図が感じられる。

 ただし、これはあくまで「Core Ultra 7 265Kが120mmラジエーターの簡易水冷クーラーで冷却が間に合う」という前提があっての話。それが崩れると、ファンは高回転になって動作音は大きくなり、CPUも性能が発揮できず動作も不安定になるという、最悪の事態になる。このあたりは次回、性能面の検証でチェックしたい。

 Lepton WSZ890 Stream Boxは安定性、静音性、使いやすさにこだわった結果、ほかにはない1台に仕上がっている。ゲームの実況配信がしたい人なら、視野に入れておきたいモデルだ。気になる性能面については、次回紹介しよう。

 ちなみに、サイコムは2025年1月20日まで「サイコム 冬の特大キャンペーン2024」を開催中だ。Lepton WSZ890 Stream Boxなら標準構成でも今回の試用機構成でも、合計9920円引きとなる。気になった方はぜひこの機会に購入を検討してほしい。

サイコム 冬の特大キャンペーン2024は、送料無料(実質2920円引き)、G-Masterシリーズ全モデルの1万円引き(G-Master Hydroシリーズならなんと2万円引き)、Silent-Masterシリーズの1万円引き、Crucial製SSD「T500」(1TB/2TB/4TB)と「T700」(1TB/2TB/4TB)は7000円引きなど、かなりお得だ

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