あらためてiPhone 16シリーズは“買い”か? カメラ性能、ベンチで徹底検証!
ASCII.jp / 2024年12月31日 11時0分
SoCの順当進化でAI対応を本格化 ただし日本では2025年から
節目となる本格的なAI対応を打ち出したのが、最新モデル「iPhone 16」シリーズの最大の特徴。米国では10月からApple Intelligenceの提供が開始されているが、日本での提供開始は2025年のため、少々トーンダウン感は否めないところだ。
とはいえ、端末としてのスペックなどは順当に向上している。特に目立つのは上位のProとPro Maxとでカメラ機能の差異がなくなったことと、通常版の16のSoCが一気に2世代進化した点。
iPhone 16は無印とProとで仕様の差異が縮小 選びやすくなった
そして、新搭載のカメラコントロールとアクションボタンの操作性が、全モデルで統一されたのも見逃せない。両モデルともAI対応で、端末選びの基準は用途に合ったシリーズと画面サイズだけと非常にシンプルだ。
シリーズ最強のProか、大幅進化の通常版か、iPhone 16シリーズの詳細を見ていこう。
iPhone 16シリーズは“買いか”? 徹底検証特集
●iPhone 16シリーズの進化のポイント ・【ポイント1】全機種アクションボタン&カメラコントロール搭載 ・【ポイント2】通常モデルはカメラ位置の変更で空間撮影&録画に対応 ・【ポイント3】Maxではない通常版のProも望遠5倍 超広角は4800万画素に ・【ポイント4】地味だが大きな変化点、狭ベゼルがさらに進化
●iPhone 16 Proシリーズのカメラ性能を作例でチェック 両機種が5倍望遠にRAW撮影も健在 ●iPhone 16/16 Plusのカメラ性能を作例でチェック 光学2倍相当とマクロに対応 高画素で夜景にも強い
●最新SoC A18シリーズの処理性能をチェック AI処理が高速化しCPUとGPU強化 ●iPhone 16シリーズでMagSafe充電は進化したのか? ●アップル純正アクセサリも要チェック
専用SoCと3カメラ構成 5倍望遠のハイエンドが両モデルに搭載 iPhone 16 Pro/Pro Max
日本語では2025年に対応予定のApple Intelligenceや高画質ゲームをより快適に動かせる最新SoC「A18 Pro」を搭載。やや大型化したが、狭ベゼル化を含め画面サイズが0.2インチぶんアップした。バッテリー保ちも向上している。
外装はブラスト加工のチタニウムとマットガラスにより、上品さと滑らかな触感。カメラはカメラコントロールボタン搭載のほか、超広角とマクロカメラを4800万画素へと強化。望遠レンズはiPhone 16 Proも含めて光学5倍を搭載する。
SoCがA16からA18に ポップなカラバリも魅力 iPhone 16/16 Plus
Apple Intelligence対応の最新SoC「A18」を搭載。メモリー容量も6GBから8GBに増えた。前モデルから性能が2世代分アップし、16 Proに近い高速処理でアプリや最新ゲームも快適。
アルミのフレームと、鮮やかな色のカラーインフューズドガラスを採用。側面ボタンが大きく変更され、消音スイッチがProモデルと同じくアクションボタンになり、カメラコントロールボタンも追加された。カメラはマクロ撮影に対応したほか、空間写真・ビデオを撮影できる。
iPhone 16シリーズの進化のポイント【その1】 全機種アクションボタン&カメラコントロール搭載
iPhone 15シリーズではProにのみ搭載していたアクションボタンを、通常版の16にも展開。設定で消音以外の機能に変更できる。翻訳や拡大鏡が便利なほか、ショートカットを設定してカスタムするのも楽しい。新しいカメラコントロールボタンも両モデルに搭載。カメラを起動しての撮影や撮影設定の変更も可能だ。iOS 18.2で半押しでAFロックの機能も加わった。
iPhone 16シリーズの進化のポイント【その2】 通常モデルはカメラ位置の変更で空間撮影&録画に対応
空間撮影は「Apple Vision Pro」などのXR・VRゴーグルで立体的な表現を楽しめる写真や動画の撮影機能。空間動画撮影は15 Proも対応していたが、16では全モデルが空間写真と動画の撮影に対応した。ただし、撮った空間写真や動画ならではの立体感はiPhoneだと楽しめない。安価な製品では「Meta Quest 3」などが再生に対応する。
iPhone 16シリーズの進化のポイント【その3】 Maxではない通常版のProも望遠5倍 超広角は4800万画素に
iPhone 15シリーズでは、望遠カメラは15 Proは光学3倍、15 Pro Maxは光学5倍と違いがあったが、16 Proでは両モデルとも光学5倍に。旅先で遠くの被写体を撮るのはもちろん、近年のスマホ撮影OKなイベントでも活躍する。16 Proは超広角とマクロを兼ねるカメラが4800万画素に向上。広い風景を撮る場合は、高い解像感も重要なだけにうれしい。
なお、3DスキャンやAR対応アプリの精度アップなどに使われるLiDARスキャナーは、これまでと同様Proシリーズのみ搭載。XRやVR・AR関連アプリの利用が多い人はProを選択しよう。
iPhone 16シリーズの進化のポイント【その4】 地味だが大きな変化点、狭ベゼルがさらに進化
16 Proシリーズは従来モデルと比べ、主に高さが拡大している。これに加えてディスプレーを狭ベゼル化したことで、ディスプレーの表示面積が広くなった。スペックでは0.2インチの違いだが、実際に比べると持ち心地は同じままに、画面だけ広くなったという印象を受ける。画面の見やすさ重視なら16 Proシリーズがオススメだ。
iPhone 16 Proシリーズのカメラ性能を作例でチェック 両機種が5倍望遠にRAW撮影も健在
スペック上の変化は、標準サイズの16 Proの望遠が従来の3倍からPro Maxと同じ5倍になった。Maxのサイズはちょっとという人で5倍望遠が欲しかった人にとって待望の進化だ。
また、両モデルとも超広角カメラを4800万画素に強化。超広角は本体サイズによるレンズ設計の制約もあるが、画素数の増加によりおもに中心部の解像感が若干増した。ただ、夜景などの高感度撮影は広角ほど得意ではない。
Proのみの機能として、写真のProRAW、動画のProRes撮影に引き続き対応。ProResは新機能の4K120fps撮影を含め、外付けSSDに直接記録できる。
光学5倍カメラにより、かなり遠くの被写体もかなりはっきりと撮影できる。デジタル25倍ズームも撮影処理の向上で被写体の形状を確認できる。広角は撮影時のタップで24、28、35mm相当と画角を切り替えられるので、デジタル一眼撮影に慣れている人はうまく活用しよう。
iPhone 16 Proシリーズのカメラ評価は?
標準サイズの16 Proも望遠が光学5倍になり、旅やイベントで使いやすい。カメラコントロールボタンは、各社の撮影専用アプリの対応が進み今後に期待だ。カメラ画質は良好で、編集に適したProRAW撮影も便利。ただ、カメラ自体は超広角が4800万画素になったこと以外では変化が少ない。
iPhone 16/16 Plusのカメラ性能を作例でチェック 2倍望遠とマクロに対応 高画素で夜景にも強い
スペック自体はiPhone 15とほぼ同じだが、超広角カメラのレンズが明るくなり、さらにマクロ撮影とオートフォーカスに対応した。これにより、どの撮影カメラでも被写体との距離が約15cm以内に近づくとマクロに切り替わる。
利点は小さい被写体をはっきり撮れるだけでなく、QRコードや文書の読み取りが素早くなったこと。Apple Intelligenceが搭載されれば、書類や被写体を撮影して調べる用途にも便利だろう。
広角カメラは15と同じ4800万画素で、標準設定では広角2400万画素、夜景や2倍望遠は1200万画素で高画質な写真を撮れる。また、センサーシフト式手ぶれ補正も引き続き搭載。新しいフォトグラフスタイルは、写真の色やトーンをトラックパッド風のUIで直感的に変えられる。撮影後にエモーショナルさを加えやすい。
風景撮影の望遠に関しては、16 Proの光学5倍と比べるとやはり見劣りする。デジタルズームは10倍まで対応するが、実用的なのは4倍ぐらいまでだ。
iPhone 16/16 Plusのカメラ評価は?
広角から2倍望遠、マクロ撮影、夜景までどのシーンでも高品質な写真を撮影できる。通常の撮影画質ではiPhone 16 Proとの違いはほぼわからない。動画も手ぶれに強く、4K60Pまでの撮影に対応する。高倍率の望遠カメラが欲しい人をのぞけば、大半の人は満足できる性能だ。
最新SoC A18シリーズの処理性能をチェック AI処理が高速化しCPUとGPU強化
特に注目したいのはiPhone 16/16 Plus搭載の「A18」。Apple Intelligence対応のため、iPhone 15からは2世代進化したSoCを搭載。価格を抑えつつ、上位の16 Pro用の「A18 Pro」に肉薄する高性能を手に入れた。
iPhone 16 Proも性能が向上し、前機種15 Proと比べ公称だとCPUは15%、GPUは20%の強化を実現。AI処理もベンチマークで10%前後の性能向上が確認できた。
通常版A18の処理性能が飛躍的に向上した!
ここ2年のiPhoneは、通常モデルのSoCをProより1世代前のものにすることで両モデルを差別化しており、カメラより処理性能と軽さを重視する人向けの最適な選択肢が失われていた。だが、iPhone 16/16 Plusは今後のApple Intelligence対応もあり、最新設計のSoCを搭載。その結果、軽量かつ価格を抑えたiPhoneでアプリや高画質ゲームを快適に楽しみたいという人に最適な選択肢が生まれたことになる。
今後のiPhoneはApple Intelligence対応モデルかで利用できるサービスの幅が大きく変わってくるだろう。今後長く利用できるiPhoneの購入を考えているなら、iPhone 16/16 Plusは要注目だ。もちろん、最強仕様と性能を追求して16 Pro、16 Pro Maxを選ぶのもアリ。
iPhone 16シリーズでMagSafe充電は進化したのか? 有線ほどではないが充電速度は向上した
USB-Cの有線充電(30W)と新しいMagSafe充電器(最大25W)で、iPhone 16 Proの充電速度を実際に比較した。有線は仕様通り50%を30分以内で充電できた。一方、MagSafeは42分で50%。製品情報では約30分で50%まで充電との記載があり、仕様より遅い結果だ。ただし、以前のMagSafeでは50%充電に60分前後かかっていただけに、ワイヤレス充電速度は進化している。
MagSafeの充電経過を見ると、最初の10分は最大25Wで充電できたが、発熱が増えると10W前後に落ち、1時間20分前後には一時的に充電を止める状況が増えた。
アップル純正アクセサリも要チェック
MagSafe対応iPhone 16 Pro シリコーンケース 7980円
シリコン素材とマイクロファイバー裏地でiPhoneを保護するケース。16シリーズ各機種用のモデルがあり、カラバリは8種類。カメラコントロール部には導電層をもつサファイアキャップを搭載し、内部をカバーつつ快適な操作を実現。MagSafe機器もしっかり装着できる。
Beats iPhone 16 Case with MagSafe 7980円
アップル子会社Beatsによる初のiPhone用ケース。硬質なポリカーボネート製で、裏地にマイクロファイバーを採用。カラーは4種類。カメラコントロール部は導電層をもつサファイアクリスタルで、カバー上からの操作が可能。MagSafe装着用の磁石を内蔵、充電も利用できる。
MagSafe対応iPhoneファインウーブンウォレット 9980円
MagSafe装着のウォレット。クレカや身分証明書などを最大3枚収納できる。「探す」機能に対応しており、紛失時も最後に確認した場所をすぐ確認できる。
30W USB-C電源アダプタ 4800円
アップル純正の30W充電器。新しいMagSafe充電器を利用する場合はこの30W充電器もセットで必須だ。16 Proや16 Plusで利用する際も、最大で27W前後の電力を用いた充電に対応し20W充電器と比べてより高速に充電できる。iPadやMacBook Airの充電にも対応。
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