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【完全密着】初日の出フライトに搭乗して分かった本当の楽しさ

ASCII.jp / 2025年1月8日 7時30分

 みなさん初日の出というと、どういうイメージでしょうか? 海岸や山に行って寒空の下、日が昇るのを待つというのが一般的。これはこれで見事な風景ではありますが、筆者がオススメしたいのは、航空会社や旅行会社などが主催する「初日の出フライト」に参加して、空の上の飛行機からみる初日の出です。

●1年に1度だけのお祝い便です

 「初日の出フライト」は、その名のとおり初日の出を見るためだけに運航される特別便。機内から初日の出を見るだけでなく、機内食としておせち風の料理が提供されたり、オリジナルの記念品なども用意されており、毎年発売が開始されると応募が殺到し競争率も高い人気のフライトとなっています。

JALの2025年初日の出フライトでは、おせち風のお弁当を提供
ANAの2025年初日の出フライトでは記念品をプレゼント

●長崎空港の初日の出チャーターフライトに参加しました

 今回自分は、長崎空港ビルディングが主催する「初日の出チャーターフライト」に参加してきました。長崎空港は今年で開港50周年ということで、これを記念したフライトとなっています。ちなみに運航はANAのグループ会社ANAウィングスが担当しています。

世界初の海上空港として開港し、今年で50周年を迎える長崎空港
初日の出フライト用の搭乗券。一部手書きで特別感のあるものでした
使用機材はボーイング737-800型機(機体記号:JA89AN)でした

 長崎空港の初日の出チャーターフライトには311組、870名の応募があり、抽選で当選した147名が参加。午前5時よりスタートした受付には、当選者が次々と集まってきました。

●搭乗証明書と「祝い寿司」のスペシャルサービス

 搭乗ゲートに向かうと、長崎空港ビルディングとANAから搭乗証明書やスナックなどが入った記念品を配布しているほか、長崎空港が位置する大村市の郷土料理「大村寿司」を提供。大村寿司は錦糸玉子がたっぷりとのった、お正月らしいお寿司でお正月気分も盛り上がります。

記念品配布も初日の出フライトの楽しみのひとつ
搭乗証明書などがいただけます
勝ち戦の祝いの寿司として、祝い事に欠かせない郷土料理「大村寿司」
降機後も長崎銘菓文明堂のカステラなどが入った今回のイベントオリジナルのバッグが配られました

●縁起の良さそうな「祝い餅つき芸」でお出迎え

 初日の出フライトは、飛行機に乗るだけでなく搭乗前のイベントも凝っていて、今回のフライトでは、地元長崎県で活動するかわち家が登場。人気の「祝い餅つき芸」を披露していました。ちなみにイベントでついた餅は、降機後に、きなこ餅とあんこ餅として乗客に振る舞われています。

かわち家による「祝い餅つき芸」で搭乗前の場を盛り上げます
お餅は降機後に提供! おいしい

●おみくじは「吉」、旅行は「よろし 急ぐな」でした

 そのほか記念のパネルに振り袖姿の社員なども参加し記念撮影ができるほか、地元の富松神社のおみくじを無料でひけるブースがあるなど、正月イベントが盛りだくさん。お祝い気分を盛り上げてくれます。

記念撮影をする参加者もたくさんいました
筆者もおみくじをひてみたところ「吉」でした。旅行は「よろし 急ぐな」とのこと

 フライト(NH2021便)の離陸は午前6時39分。は、まず長崎空港から西の五島列島へ向かい、そこから北上し対馬へ進路をとります。日の出はこの対馬上空あたりで時刻は午前7時14分頃。通常のフライトと違うのは、ここで左右どちらの席に座っても初日の出を堪能できるよう、何度か旋回するところ。

搭乗口は7番ゲートを使用

●どの席からも初日の出を楽しめます

機内ではフライトマップを表示
フライトレーダーでチェックすると、対馬上空で旋回しています
2025年の初日の出が顔を出し始めました
空の上から初日の出を見よう!

 前回の連載「飛行機で富士山がバッチリ見える席に座るには?」でお伝えしたように、通常のフライトでは窓から見える景色は左右どちらか決まってしまいますが、初日の出フライトは特別チャーターフライトとして企画されているので、左右どちらに座っても初日の出が見られるよう、同じ場所をグルグル回っているわけです。

 自分もしっかりと2025年の初日の出をこの目に焼き付けてきました。飛行機から見る初日の出は格別で、今年も良い年になりそうです。

初日の出タイムは機内を暗くして見やすくする配慮も
昇りきった2025年の初日の出。今年もたくさん、旅ができますように!

●機内ではプレゼント大会が!

 初日の出を見終わったあとは、九州北部をぐるっと回るルートをとり、関門海峡や雲仙、天草諸島といった観光スポットを空から見ながら出発した長崎空港へ。また機内では抽選によるプレゼント大会もあり、約2時間半のフライトがあっという間に感じる楽しいフライトとなっていました。

天草諸島を横目に長崎空港へとアプローチ。初日の出以外も見応えのあるフライトです
くじ引きによる抽選会を機内で実施。当選者にはモデルプレーンなどがプレゼントされました
九州北部をぐるりと回って、長崎空港へ着陸
今回のフライトルートはこんな感じ。九州北部の見所を網羅した欲張りなルート

 今回の旅行代金は長崎空港発着便で、普通席 通路側が2万5000円、普通席 窓側・中央は5万円(翼の上は4万円)。プレミアムクラスは6万円という設定ですが、じゅうぶん価格に見合ったフライトだと思いました。

●初日の出だけ見るか? 旅行ついでに初日の出を見るか?

 ちなみに初日の出フライトの多くは、出発空港と到着空港が同じでまさに初日の出を見るのがメインの遊覧フライトとなっています。せっかくなら旅行も楽しみたいという人にオススメなのが、ソラシドエアの初日の出フライト。

同じく催行されたANAの羽田発・羽田着の初日の出フライト(NH2025)は、長野県上空で旋回していたようなので「富士山と初日の出」が見られたかも

 ソラシドエアは初日の出だけでなく、同社が本拠地としている宮崎県での初詣を組み合わせた「初日の出&初詣フライト」を実施。まずは早朝のフライトで初日の出を楽しんだあと、宮崎空港に到着。そこから高千穂などを回るツアーに参加して夕方に出発空港へ戻る便で帰るというツアーを提供しています(価格は7万1000円から)。

ソラシドエアの初日の出フライト(6J2025便)も長野県上空で旋回するルート
富士山と初日の出の組み合わせが撮影できたそうです(写真:ソラシドエア)
機内食は九州・沖縄の素材を使ったおせち料理(写真:ソラシドエア)
高千穂峡を回るツアーはお正月にピッタリ!

 自分は2024年に催行したツアーに参加しましたが、こちらもお正月気分満載の旅行となっていて、めちゃくちゃ楽しめました。

こちらもお正月気分が爆上がりになった楽しいフライトの思い出です

 各社来年の催行は未定ですが、例年だと初日の出フライトは11月中旬から発売されるのが一般的。しかも前述のように、かなり人気のフライトとなっています。もし来年の初日の出を飛行機から見たいと思ったら、11月頃に各航空会社や旅行代理店の公式サイトなどをこまめにチェックしておきましょう!

この記事を書いた人──中山智(satoru nakayama)

世界60ヵ国・100都市以上の滞在経験があり、海外取材の合間に世界を旅しながら記事執筆を続けるノマド系テクニカルライター。雑誌・週刊アスキーの編集記者を経て独立。IT、特に通信業界やスマートフォンなどのモバイル系のテクノロジーを中心に取材・執筆活動を続けている。

  • 「旅人ITライターさとる」(IT系メイン)
  • 「さとる・たべる・あそぶ」(旅行・エンタメ系メイン)

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