Windows 10のサポート切れまで1年を切った さてWindows 10マシンをどうする?
ASCII.jp / 2025年1月12日 10時0分
Windows 10のサポート終了まで1年を切り、10月14日に迫っている。Windows 10を使っている人は、そろそろどうするのかを検討すべき時期に来ている。今回は、この問題についてあらためて考えてみよう。
Windows 11のシステム要件を満たしているのであれば Windows 11にアップグレードするのが最適な選択肢だろう
まず、本記事では現在利用中のWindows 10がインストールされたマシンを当面使い続けることを前提として、新たなPCの購入については考えないことにする。新しくPCを買うのなら、今のマシンをメイン機として使い続けることはまずないだろう。
また、各自の一般的な使い方を継続することも前提。Windows 10のままではセキュリティ問題が生じるので、インターネットには絶対アクセスしないことにする、といった状況は想定しない。また、利用期間としてはあと2~3年程度とする。
もう1つ、今利用しているWindows 10マシンは、Windows 10登場以降に発売されたマシンであり、Windows 7や8からのアップグレード(つまりかなり古いマシン)ではないこととする。かつ、Windows 11のシステム要件は満たさないものとする。
Windows 11のシステム要件を満たしているマシンならば、Windows 11へのアップグレードこそが最適な選択肢であり、他の方法を無理に選ぶ必要はないと考えるからだ。
考えられる選択肢は大きく分けて3つ
考えられる選択肢は、大きく分けると3つある。1つは「Windows 10をそのまま使い続ける」、2つ目は「Windows 11にアップグレードする」、そして3つ目は「Windows以外のOSに入れ替える」である。
結論から言えば、たとえシステム要件を満たしていなくてもWindows 11にアップグレードするのが無難な選択である。筆者は、CPUがシステム要件を満たしていない、Windows 10プリインストールのメーカー製マシンを何台かWindows 11にアップグレードしたが、現時点で大きなトラブルは発生していない。
とはいえ、Windows 11は使いたくないという考えももちろんあるだろう。サポート終了後ももうしばらくWindows 10を使い続けるという選択もある。ただ、新しいマシンを購入すれば、Windows 11の利用は不可避なのだ。Windows 11に慣れる行為をもうしばらく先にできるにすぎない。
【選択肢その1】Windows 10をそのまま使い続ける 有償での延長サポートを購入するかどうか
それでは、各方式を個別に見ていくことにしよう。まずは、Windows 10をそのまま使い続けるという選択肢だ。
マイクロソフトは、Windows 10のサポート終了後にも有償でセキュリティアップデートを提供するサービス「拡張セキュリティ更新(ESU)プログラム」を開始する予定だ。
今回に関しては、年30ドル(約4700円)の個人向けのプランも用意するようだ。ただし、詳細や申し込み方法などはまだ発表されていない。おそらくは、Microsoftストア経由でサービスを購入することになるだろう。また現時点では、ESUは1年間のサービスとされており、2年目以降については何も語られていない。
ESUで提供されるのは「重要なセキュリティ更新プログラム」のみで、新機能の配布もなければ、10月14日時点で解決されていない問題に対するアップデートも提供されない。ただし、Microsoft Defenderウィルス対策/セキュリティインテリジェンス更新は、2028年10月まで配布される。
セキュリティアップデートがないと、今後登場するであろう「悪意のあるプログラム」に感染する恐れがあるが、Defenderがこれに対処できる“かも”しれない。ワクチンはないが、治療薬はあるかもしれないという状況である。
Windows 10を使い続けることを選択したとき、まず判断が必要なのがESUを購入するかどうかである。購入して最悪の状況に備えるか、運を頼りに何もしないでそのまま突き進むか、どちらかを選ぶ必要がある。
また、アプリケーションの問題もある。現在利用中のアプリケーションは、そのままであれば当面Windows 10でも動作するだろう。しかし、アプリケーションがバージョンアップしたとき、Windows 10がサポート対象外となり、そもそもそれ以上アップデートができない、正しく動作しないといった問題が出る可能性がある。
対抗処置として、アプリケーションは決してバージョンアップせず、現行のまま使い続けるという方法もないわけではない。ただ、自動バージョンアップ機能があるサブスクリプション系のアプリケーションでは困難なケースがある。そのときは代替アプリケーションを探す必要があるかもしれない。
【選択肢その2】(システム要件を満たしていなくても) Windows 11にアップグレードする
マイクロソフトは、システム要件を満たす場合にWindows 11へのアップグレードが可能だとしている。しかし実際には、CPUが対象外など、Windows 11のシステム要件を満たさないマシンでも可能なことが多い。
とはいえ、Windows 11のシステム要件では、メモリは最低4GB、ストレージ64GB以上(ただし空き領域に制限あり)と、それほど高くない。Windows 10世代のマシンでも、CPUスペック以外は、システム要件を満たしているマシンは少なくないだろう。
なので、繰り返しにはなるが、Windows 11へのアップグレード(完全初期化の上インストールを含む)が可能ならば、Windows 11に移行するのが、最適解だと思われる。
【選択肢その3】LinuxやChromeOSなどの他のOSを入れる
Windows 11への移行が難しい場合、Windows以外のオペレーティングシステムをインストールするという方法がある。具体的には、「Linux」「ChromeOS」「BSDなどのさらにそれ以外のOS」の大きく3つの選択肢がある。
ただし、Windows上で動くWSLなどとは異なり、Windows以外のOSの導入には、それなりの知識が求められる。もともと、Linuxを使っていたなどの経験がないと、かなりイバラの道を歩まねばならない。Windowsで学んだ知識ややり方がまったく使えなくなるからだ。
たとえば、ハードディスクのパーティションテーブルなどの原理は同じだが、利用するコマンドがまったく異なる。Windows以外では、必ずしもGUIからすべてをできるわけではなく、コマンドラインで作業が必要なことも少なくない。
この選択で、一番簡単な選択肢はやはりLinuxであろう。利用者も少なくないし、情報もそれなりにある。また、できることが多く、アプリケーションが一番入手しやすい。なお、Windows 10のサポートが終了してしまうため、Windows 10上のWSLもアップデートが止まる。おそらく、Windows 10では動かないバージョンのWSLが登場することになると思われる。このため、WSLのLinuxをWindows 10サポート停止後の選択肢にするわけにはいかず、PCに直接Linuxをインストールする必要がある。
ChromeOSという選択肢もある。現在は汎用的なPCにインストール可能な「ChromeOS Flex」が提供されていて、インストール方法も公開されている。
●インストールを準備する - ChromeOS Flex ヘルプ https://support.google.com/chromeosflex/answer/11552529?hl=ja&sjid=9744751546621931295-AP&visit_id=638719484950272894-2531369204&ref_topic=11551271&rd=1
ただし、ChromeOSではウェブやYouTubeを見たり、ウェブアプリを使う分は大きな問題は無いが、Windowsでしていたことのすべてができるわけでもないし、自分が必要なアプリケーションが存在しない可能性も高い。ChromeOS内でLinuxを起動できるため、Linuxを介してアプリケーションを利用するという方法もある。しかしChromeOS内でLinuxを使うのであれば、直接Linuxをインストールする方が面倒がなくていいかもしれない。
LinuxやChromeOS以外のOS、FreeBSD(https://www.freebsd.org/)、NetBSD(https://www.netbsd.org/)、OpenBSD(https://www.openbsd.org/)などのBSD(Berkeley Software Distribution)を先祖に持つOSなどもあるが、ここまで来ると、かなり「マニアック」な領域である。とはいえ、周りに使っている人も少なくなってくるだろうから、自慢の種にはなりそうだし苦労のしがいもあるというもの。
Windows 10のサポート終了は、否応なしにやってくる。まだ、Windows 10を使っているなら、とりあえず、どうするのかを検討した方がいいだろう。
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