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【活用提案】AIを使ってラクラク完成! 話題の「Canva」でプレゼン資料を作るコツ

ASCII.jp / 2025年2月4日 13時0分

 プレゼンの資料作りは、けっこう手間がかかる。しっかりと構成を考えなければならず、時間もかかる。そして、構成をしっかり考えたあとに待ち受けているのが、スライドのデザインだ。

 デザインにはセンスが問われるが、そのセンスに自身のない人も少なくないだろう。実際、プレゼンテーションアプリの「Keynote」も「PowerPoint」もテンプレートは用意されているが、実際にいじってみると思いどおりにいかないということも多い。

 そこで、試してほしいのが「Canva」だ。これは、聞いたことがある人も多いと思うが、近年ではAdobeを脅かす存在になるほど急成長しているデザイン系サービス。「Canva」にはいくつかのAI機能が搭載されており、この力を借りるとプレゼン資料の作成がグンと楽になる。

【アプリ情報】 Canva(キャンバ) 作者:Canva 価格:無料(アプリ内課金あり) https://apps.apple.com/jp/app/id897446215

 今回は、「Canva」のAI機能を駆使してプレゼン資料を作る方法について解説していこう。

AIを使って構成を考える

 まず、最初の難題であるプレゼンの構成を考える作業から始めていこう。こちらは、「Canva」の「マジック作文」というAIによる文章作成機能を使うと、驚くほど作業が効率化できる。

 この「マジック作文」は、「ChatGPT」を提供するOpenAIの技術を基盤にしたAI文章生成ツールで、SNS投稿、ブログ記事、ビジネスプランなどの文章を簡単に作成できる。もちろん、プレゼンの構成も作成可能だ。

 マジック作文は一般的な生成AIと同じように、簡単な指示(プロンプト)を入力すれば、それに対する回答をAIがしてくれる。つまり、プレゼンのザックリとした構成を入力すれば、ある程度の構成をAIが考えてくれる。

 例えば、ふるさと納税の概要について説明するプレゼン資料を作る場合、「ふるさと納税について説明するプレゼン資料の構成を考えてください」といったように指示すれば、あっという間に構成が完成する。

「Canva」を開くとホーム画面が表示されるので、「ドキュメント」をタップする。
表示された画面で「マジック作文」をタップ。表示されたボックスに、プロンプト(作成するプレゼンの内容)を入力して「生成」をタップする。
AIの回答が表示される。特に問題なければ「追加」をタップする。

 これで、画面上にAIが生成した構成が表示された。「Canva」はテキストの編集も可能なので、画面上に表示されている内容を直接修正できる。AIの作ったものは、どうしてもAIっぽさが残るので、気になる部分を調整していこう。

AIが作成した構成が表示され、編集できるようになった。気になる部分は調整していこう。

 生成した内容は自分で修正してもいいが、AIに指示を出して修正することも可能。特に、内容を大きく修正したい場合は、AIに修正してもらってから自分で調整したほうが時短にもつながる。

 AIに修正してもらうときは、修正したい部分を選択してからAIツールを呼び出し、修正してほしい内容を入力すればいい。

修正したい部分を選択し、鉛筆アイコンをタップ。メニューが表示されるので、指示したい項目をタップする。ここでは「カスタムの指示文」をタップ。
プロンプトを入力するボックスが表示されるので、追加の指示を入力して「生成」をタップする。
指示に対しての回答が表示される。問題がなければ「差し替え」をタップする。
これで回答が差し替えられた。同様の手順でほかの部分も修正して、ブラッシュアップしていこう。

 なお、マジック作文は利用回数に制限がある。無料版では1ヵ月に最大50回まで利用可能。有料版の「Canvaプロ」(年間1万1800円)を契約すると、1ヵ月に最大250回まで利用できるようになる。無料でも50回は使えるので、お試しで使ってみて頻繁に利用するなら有料版の契約を検討してもいいだろう。

作成した構成をスライドへ変換する

 構成案を作成できたら、次はその内容でスライドを作成しよう。一般的なプレゼン編集アプリを使う場合は、まとめた内容を1枚1枚作成していくのが普通だ。この作業はデザインセンスが問われるため、非常に骨が折れるのだ。

 しかし、「Canva」を使った場合は一発でOK。「マジック変換」という機能があり、作成した内容を分析し、それをスライドに変換できるのだ。テンプレートは多数用意されており、好みのものを選んで変換すれば、すぐにいい感じのデザインでまとめられたプレゼン資料が出来上がる。

 もちろん、変換したもので即OKとなることはほとんどないので、手直しは必須。だが、ひとつひとつ手作業で作成するよりは圧倒的に効率がいい。

 スライドに変換するには、マジック変換ツールから「プレゼンテーションに変換」を選ぶだけ。あとは、自分が想定しているデザインに最も近いものを指定しよう。色やフォントなどはあとから修正できるので、パッと見て、刺さるものを選べばいいだろう。

画面上部にある「マジック変換」→「プレゼンテーションに変換」をタップする。
「Docs to Decksへようこそ」の画面が表示されるので、「開始」をタップする。
スライドへの変換が終わると、デザインを選択できる。好みのデザインを選択し、「プレゼンテーションを作成」をタップする。
プレゼンテーションのスライドに変換され、プレゼンテーション編集画面が表示された。

 なお、執筆時点(2025年1月時点)では、マジック変換のプレゼン変換機能はベータ版の状態だ。そのため、ちょっとおかしな動きをすることがある点には留意してほしい。

全体のスタイルを調整する

 スライドが作成されると、スライドの編集画面が表示される。この画面では左側に編集メニュー、右側にスライド、下側にページが表示されている。基本的には、編集するページを選択し、操作するメニューを選んでからスライドを調整していくという流れになる。

 「Canva」は元々デザインツールなので、出来上がったスライドに対する修正はお手のものだ。しかし、編集の自由度が非常に高いので、慣れていないと戸惑うかもしれない。そこで試してほしいのが、全体のスタイルを調整する方法だ。

 「デザイン」ツールの中にある「スタイル」タブでは、スライドの色味とフォントを選択できる。このタブの中にある「組み合わせ」では、色味とフォントがセットになっているものを選択できるので、自分のイメージに近いものを選ぶだけでいい。

画面左側に表示されているメニューの中から「デザイン」をタップする。
「スタイル」タブを開くと、「組み合わせ」に色味とフォントがセットになったスタイルが表示される。スライドの内容に合いそうなスタイルを選択してみよう。
現在表示しているスライドに、選択したスタイルが適用される。すべてのスライドを同じスタイルにする場合は、「すべてのページに適用」をタップしよう。別のスライドを選択し、それぞれでスタイルを選ぶこともできる。

 もちろん、色味とフォントは別々に指定することも可能だ。この場合は、「カラーパレット」と「フォントセット」から、それぞれ好みのものを選択すればいい。

「スタイル」タブを下にスクロールすると「カラーパレット」や「フォントセット」が表示される。ここから個別に選択してスタイルを適用できる。

スライドを個別に修正していく

 全体のイメージを調整できたら、あとは個別にスライドを修正していこう。基本的には、スライド内で修正したいオブジェクトを選択し、上部に表示されるメニューで調整を行っていく流れだ。

オブジェクトを個別に修正する場合は、オブジェクトを選択して上部のメニューから調整する。例えば、テキストオブジェクトの場合は、フォントの種類、大きさ、色などを調整できる。

 素材やテキストを追加したい場合は、画面の左側にあるメニューから追加したい項目を選択し、表示された内容から選択して追加すればいい。また、Apple Pencilなどを使って、スライドに直接手書きすることも可能だ。ただし、「Canvaプロ」と書かれた素材は、有料プランでないと利用できないので注意しよう。

図形やグラフィックなどの素材を追加する場合は、左側のメニューから「素材」をタップ。利用できる図形やグラフィックが表示される。キーワードを入力すれば、素材を検索することも可能だ。
メニューの「テキスト」をタップ。「テキストボックスを追加」をタップすると、スライドにテキストボックスを追加できる。
メニューの「お絵描き」をタップすると、ペンデバイスや指を使って直接手書きができる。

画像がないときはマジック生成で作れる

 プレゼンで使う画像が手元にない場合、従来は画像を探すのに時間を取られていたものだ。しかし、「Canva」の「マジック生成」を使えば、この問題もあっという間に解決する。

 マジック生成はAIによる画像生成機能で、欲しい画像を伝えれば、その場ですぐに生成してくれる。写真や色鉛筆など、スタイルも多種多様に指定できるので、スライドに合った画像を生成しやすい。なお、画像だけでなく動画の生成も可能。スライドの内容に応じて使い分けるといいだろう。

 なお、無料版では、マジック生成の画像生成を50回、動画生成を5回まで利用できる。有料版のユーザーは、画像生成を毎月500回、動画生成を毎月50回利用可能だ。

メニューの下のほうにある「マジック生成」をタップ。「作成するものを説明」に生成したい画像の内容(プロンプト)を入力する。画像のタッチを指定したい場合は「スタイル」をタップする。
スタイル一覧が表示されるので、生成する画像のイメージに近いスタイルを選択する。
画像の形状を指定したい場合は、「正方形」をタップして形状を選択する。すべてを指定できたら、「画像を生成」をタップする。
少し待つと、4枚の画像が生成される。挿入したい画像をタップしてスライドに挿入しよう。気に入った画像がない場合は、「再生成する」をタップするか、「戻る」をタップしてプロンプトを入力し直す。

メモ(発表者ノート)を追加する

 プレゼンの際に必須なのが、発表者ノート。「Canva」では「メモ」と呼ばれており、スライドごとに追加できる。メモを追加したいスライドを選択し、左下の「メモ」をタップするとメモの追加画面が表示されるので、プレゼンする際に必要な情報をまとめておこう。

メモを表示する場合は、画面左下にある「メモ」をタップする。
画面左側にメモの追加画面が表示されるので、必要なメモを入力する。

作成した資料を保存する

 「Canva」にもプレゼンテーションモードがあるので、「Canva」単体でプレゼンが行える。だが、プレゼンテーションモードの使い勝手がイマイチで、iPadの場合はメモを確認できないなどの難点がある。

 そこで、「Canva」で作成した資料はPowerPoint形式で保存し、最終的な仕上げは「PowerPoint」や「Keynote」を使うと効率がいい。例えば、書き出したファイルを「Keynote」で読み込み、レイアウトなどを微調整して、iPhoneをリモコンにしてプレゼンを行えば、プレゼン自体もスムーズに進められるだろう(前回記事参照)。

「PowerPoint」形式で保存するには、「共有」→「Microsoft PowerPoint」をタップする。
「ページを選択」で「すべてのページ」が選択されていることを確認し、「ダウンロード」をタップする。

 また、「Canva」はPDF形式で出力も可能。スライドを配布する場合は、「Canva」でPDF形式に保存しておくのがおすすめだ。

PDF形式で保存するには、「共有」→「名前を付けて保存」をタップする。
「ファイルの種類」で「PDF(標準)」が選択されていることを確認し、「ダウンロード」をタップする。

 今回は、「Canva」のAI機能などを駆使してプレゼン資料を作る方法を紹介してきた。回数制限はあるものの、無料版でも利用可能だ。

 そのため、まずは無料で試してみて、使えると思ったら有料プランを契約するといいだろう。「Canva」は使い勝手のいいツールなので、ぜひ試してみよう。

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