新電力切替動向に関するコメントを発表
@Press / 2016年7月1日 12時0分
電力広域的運営推進機関が発表した、電力小売りの全面自由化で契約を切り替えた世帯は、2016年4月末で82万件、5月末で103万件でしたが、6月末はさらに伸びが鈍化する見込みです。
KPMGコンサルティング株式会社(※)常務取締役・パートナーで、エネルギー・インフラストラクチャーセクター責任者である宮坂 修司は、次のようにコメントしています。(※本社:東京都千代田区、代表取締役社長:森 俊哉、以下:KPMGコンサルティング)
「いわゆる新電力への切り替えが1%程度にとどまっていますが、当初の想定の範囲内というのが市場感覚でしょう。元来、価格以外の差別化が難しい分野においての自由化であり、供給事業者変更の意味が一般消費者には伝わりにくかったと言えます。ガス事業者など、対面説明を行うことができた事業者が、顧客獲得で先行しました。
一方で米国のソーラーシティモデルに似た、新たなビジネスモデルを適用した電力供給事業者の誕生もあります。ルーフトップの太陽光をはじめとする分散型電源の価格低減、蓄電池の技術進展など、既存事業の業際を破壊し始めているプラットフォーム型ビジネスモデルの活用が、エネルギーの小売り事業において起きるのか注目したいと思います」
また、宮坂は、新たな料金制度構築の可能性についても言及しています。
「一方、既存電力事業者には、分散型電源や蓄電池の取り込みの最適化や活用などを可能とする、新たな配電ネットワークを管理・運用する仕組み(Digital Utility化)が求められてくるでしょう。これらの新規投資を促しつつ、適切な投資回収を実現する、新たな託送料金(規制料金)制度の確立も求められてくるとみています」
■KPMGコンサルティング株式会社 常務取締役・パートナー 宮坂 修司
伊藤忠商事、アクセンチュア、日本IBM(ユーティリティ事業担当事業開発エグゼクティブ)にて情報通信システム、エネルギー、素材産業分野などの専門的分野におけるコンサルティングおよびIT導入支援を多数経験。
グローバルベストプラクティスの共有に留まらず、日本市場に合致したサービスの提供を推進し、国内電力・ガス事業会社から得た高い信頼に基づいた実効性のあるコンサルティングの提供およびソリューション開発・導入を展開。
資源エネルギー庁の「低炭素電力供給システムに関する研究会」のオブザーバー参加他、スマートグリッドや電力分野におけるセミナーや執筆実績も多数あり。東京大学工学部原子力工学科卒
■KPMGジャパンについて
KPMGジャパンは、KPMGインターナショナルの日本におけるメンバーファームの総称であり、監査、税務、アドバイザリーの3つの分野にわたる7つのプロフェッショナルファームによって構成されています。クライアントが抱える経営課題に対して、各分野のプロフェッショナルが専門的知識やスキルを活かして連携し、またKPMGのグローバルネットワークも活用しながら、価値あるサービスを提供しています。日本におけるメンバーファームは以下のとおりです。
有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人、KPMGコンサルティング株式会社、株式会社KPMG FAS、KPMGあずさサステナビリティ株式会社、KPMGヘルスケアジャパン株式会社、KPMG社会保険労務士法人
■KPMGコンサルティングについて
KPMGコンサルティングは、KPMGインターナショナルのメンバーファームとして、ビジネストランスフォーメーション(事業変革)、テクノロジー、リスク&コンプライアンスの3分野でサービスを提供するコンサルティングファームです。戦略、BPR、人事・組織、PMO、アウトソーシング、ガバナンス・リスク・コンプライアンス、ITなどの専門知識と豊富な経験を持つコンサルタントが在籍し、金融、保険、製造、自動車、製薬・ヘルスケア、エネルギー、情報通信・メディア、サービス、パブリックセクター等のインダストリーに対し、幅広いコンサルティングサービスを提供しています。
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プレスリリース提供元:@Press
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