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歯周炎が動脈硬化・脳卒中のサイン?!歯周病治療による脳卒中発症予防効果の可能性は?!

@Press / 2016年9月2日 16時30分

細見 直永先生
 歯ぐきの健康を通じたカラダ全体の健康を推進する団体『オーラルプロテクト コンソーシアム』は、企業・団体や有識者の方々のご協力のもと、日本国民に「歯ぐきから健康に」なっていただくため、信頼性ある情報の創出・発見を目指しています。厚生労働省「e-ヘルスネット」によると、日本では35歳を超えると、約8割以上が歯肉炎も含めた歯周病にかかっているという調査結果が出ており、歯ぐきの健康は全身疾患への影響が示唆されるなか、オーラルケア意識を高めていくことは重要です。

 日本人の死因第3位である脳卒中。平成26年の厚生労働省患者調査では、その患者数が117万人にのぼると報告されました。要介護となる最大の要因であり、寝たきり高齢者の3割・要介護者の2割を脳卒中患者が占めるなどその年間医療費は約1兆円を超え、社会的負荷の極めて大きな疾患となっています。2050年に高齢者人口が35.7%の超高齢者社会を迎えるとされる我が国では、今後、脳卒中患者が激増することが予想されています。
 そのようななか、近年広島大学大学院の細見 直永診療准教授(脳神経内科)らの研究により、各歯周病原菌に対する血清中抗体濃度と、脳卒中の危険因子との関連を研究・評価したところ、歯周炎が動脈硬化・脳卒中を引き起こす可能性が示されました。

 研究グループが脳卒中患者132名と、そうではない77名の血液中の歯周病菌の抗体価を調べたところ、脂質異常症の人や、心室細動(不整脈の一種)がある人、頚動脈アテローム性動脈硬化がある人は血中の歯周病菌の抗体価が有意に高いことがわかりました。さらに、女性よりも男性、飲酒習慣がない人よりもある人の方が同様に抗体価が有意に高い結果を示すことも判明しました。
 また、海外の研究では、歯周病患者では、そうでない人と比較して、脳卒中発症リスクが1.48倍上昇している、という研究結果も出ています。
 今回、オーラルプロテクト コンソーシアムはwebサイト( http://www.oralprotect.jp/index.html )に、広島大学大学院の細見 直永診療准教授が行った研究データを格納いたします。“歯ぐきの健康”に興味を持ち、きちんと理解した上でオーラルケアを行う大切さを啓発してまいります。


<細見 直永(ほそみ なおひさ)先生>
医学博士(香川医科大学)。広島大学大学院 脳神経内科学助教を経て現職。専門は脳神経内科。
論文・出版物:脳卒中診療こんなときどうするQ&A、脳卒中データバンク2005、
       脳卒中データバンク2009
虚血性脳卒中:診断と治療の進歩「急性期抗血栓治療」(内科学会誌)、
       脳血管障害を合併した高血圧(循環器研修ノート)

 「歯周病の脳卒中発症に及ぼす影響に関しては、複数の試験を統合した解析の結果から歯周病と歯牙欠損は脳卒中のリスクであることが示されています。さらに、抜歯のみでなくブラッシングでも菌血症を起こしていることが報告されています。このように脳梗塞の新たな危険因子として歯周病の関与が解明されつつあります。しかしながら現時点で、歯周病治療による脳卒中発症予防効果はまだ明らかになっておらず、今後、医科歯科連携に基づきその予防効果を検討する必要があると考えています。」

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プレスリリース提供元:@Press

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