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完全無料の太陽光発電所向け自動診断サービス「Yield Vision」 不具合を検出・警告する新たな機能を11月提供開始

@Press / 2016年11月4日 10時30分

たった数枚の不具合で発電量が大幅にダウン
 太陽光発電所の性能を自動的に診断する完全無料のサービス「Yield Vision」を展開中の株式会社CSS(本社:札幌市中央区、代表取締役:吉住 謙、以下 CSS)は、太陽電池パネルの僅かな不具合を発見する機能を付加した新サービスの提供を2016年11月1日に開始いたしました。


 「Yield Vision」は、これまで膨大な時間をかけて点検する必要があった、太陽電池パネルの「クラスタ断線」や「クラスタの高抵抗化」を発電所のデータから自動的に発見し、警告するサービスを開始しました。このサービスにより、発電事業者は、多大な損失の原因を無償で特定することが可能になります。

「Yield Vision」Webサイト: http://yieldvision.jp/
パネル不具合発見サービス : http://yieldvision.jp/cluster/


【サービス提供の背景】
<パネル1枚の僅かな故障が発電所全体の損失につながる>
 一般的に太陽電池パネルは、1枚が大きく3つの部分(クラスタ)に分かれており、このクラスタごとに回路がまとまっています。今日、クラスタの断線や、はんだ接合部の接触不良によって、太陽電池パネルの電気抵抗が異常に高くなるという事象が多発しています。これを「クラスタ断線」、または「クラスタの高抵抗化」と呼び、その事象が発生したパネルの出力は3割程度低くなります。
 太陽光発電所には膨大な数のパネルがありますから、そのうちのたった1枚のパネルの3割の出力低下に過ぎないと、その影響を軽く考えがちですが、実際の損失はそれをはるかに上回ります。これは、パワーコンディショナの運転方式の仕組みによって、出力の低いパネルに全体が引っ張られてしまい、太陽光発電所全体の出力が低下するためです。
 例えば、パネルが2,000枚設置された500kWの発電所において、たった1枚にクラスタ断線が起こった場合の出力低下は、パネル枚数だけで考えれば2,000枚のうちの1枚、さらにその3分の1の0.01%ですが、実際にはその何十倍もの損失に直結します。さらに、クラスタ断線が複数のパネルで発生したり、複数のストリングにおいてクラスタ断線が発生したりすると、その影響はさらに甚大となり、多大な損失に直結します。
 また、クラスタの断線や高抵抗化は、パネルの異常発熱の原因にもなります。最悪の場合は、火災などの大事故につながる恐れもあり、早期の交換が求められます。

<通常の遠隔監視では容易に発見できない>
 多くの太陽光発電所では遠隔監視システムで実績発電量を把握しています。ほとんどの事業者は、売電実績を計画値と比較しているはずです。しかし、太陽光発電所の発電量は、刻々と変化する天候によって大きく変動するため、わずか数%程度の出力低下があったとしても、通常の遠隔監視システムを通してそれに気づくことは不可能です。ストリング監視システムを導入している一部の発電所では、ストリング別の電流値の変動を確認することはできますが、常に変動する数百、時には数千ものデータからその異常を察知するためには、専門知識と気の遠くなるような時間や労力が必要となります。そのため、これまでは、クラスタの断線や高抵抗化を発見するには、監視システムに頼らず、全てのストリングを対象とした専用の測定機器による現地測定を行う必要がありました。

<「Yield Vision」があれば発見できる>
 CSSでは、「Yield Vision」の新しい付帯サービスとして、労力をかけることなく「クラスタ断線」や「クラスタの高抵抗化」を発見できるサービスを開始しました。もちろん「Yield Vision」の基本サービスと同様に無償での提供となります。毎日配信されるレポートを見るだけですので、難しい専門知識も必要としません。これまで気づくことができなかったパネルの不具合を発見し、利益アップに繋げることが可能になります。


【不具合発見サービスの概要】
<特長>
 「Yield Vision」は、発電所から自動取得したデータを独自のアルゴリズムによって解析し、これまでほとんどの人が気づかなかった様々な不具合を明らかにする詳細なレポートを配信しています。新しいサービスでは、ストリング監視システムを導入している発電所を対象として、ストリング別の電流値の動きを詳しく解析し、クラスタの断線や高抵抗化が発生しているストリングを検出し、レポートに記載します。事業者は、「Yield Vision」のレポートで警告が出た時に初めて該当箇所のパネルを測定し、故障したパネルの交換を行うことで、最小のコストにより損失を回避することができます。
 CSSが所有運営する複数の大規模太陽光発電所(パネル総数約133,000枚)での実績から、「Yield Vision」により警告が出たストリングでは、ほぼ100%の確率でパネルの故障が発見されています。これらの発電所では、実際に数百枚の故障パネルを発見しメーカー保証により交換しましたが、「Yield Vision」のレポートで該当するパネルが特定できていたため、現地測定の作業としては1名の検査担当者がわずか数日を要したのみです。
 もし、「Yield Vision」がなければ全てのストリングを測定する必要があり、これだけの枚数を測定するとなれば、少なくとも数ヶ月の時間を要します。また、測定にあたってパワーコンディショナを停止すれば、その売上の損失も莫大なものとなります。
「Yield Vision」は、大幅なコスト削減と損失回避のツールを無償で提供いたします。

<サービスの概要>
 「Yield Vision」は、CSSが長年にわたって自社の発電所運営とフィールド研究を通じて蓄積してきたノウハウを基礎として、ビッグデータ解析やクラウドコンピューティング技術を活用して構築した、完全に自動化されたシステムです。既に構築されたこのシステムを活用することで、完全無料のサービスを可能にしました。「Yield Vision」は、日本中の太陽光発電所を支える社会インフラを目指しています。

対象:ストリング監視機能がある遠隔監視システムが導入されている太陽光発電所
内容:ストリング毎のデータの自動解析とレポート配信
料金:無料(「Yield Vision」基本サービスに含むこととします)

<詳細・申込>
Yield Vision基本サービスと同様、下記サイトのフォームからお申し込みください。
http://yieldvision.jp/service/

<クラスタ断線・クラスタの高抵抗化とは>
・クラスタ断線
 パネル内で直列接続されたセル間をつなぐ電極配線(インタコネクタ)のはんだ接合部が剥離し、クラスタ回路単位で断線したものです。そのため電圧が1クラスタ分(10V程度)低下します。はんだが剥がれる原因は、製造時のはんだ不良に加え、運搬時や施工時の衝撃、過酷な屋外の温湿度ストレスなどが考えられます。

・クラスタの高抵抗化
 はんだ接合部が剥がれかけて導電性が低下し、クラスタ回路の一部が高抵抗化する状態です。朝夕など日射が少ない時はクラスタに発電電流が流れますが、日射が強くなると抵抗値が高いためクラスタはバイパスされてクラスタ断線と同様の状態になります。クラスタ断線の予備軍と考えられます。


【本サービスに関するお客様からのお問い合わせ先】
株式会社CSS 事業管理部 Yield Vision グループ
担当 : 上村 昂平
Tel  : 011-676-3207
E-Mail: support@yieldvision.jp

詳細はこちら
プレスリリース提供元:@Press

【関連画像】

パネルの構成とクラスタ異常クラスタ断線拡大図

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