原料を連続的に供給し混合・反応させる化学合成法「フロー合成法」を用いた化成品の製造受託サービスを開始
@Press / 2017年12月4日 13時45分
富士フイルム株式会社(社長:助野 健児)は、ファインケミカル事業をさらに拡大するため、新たな生産手法を用いた、化成品の製造受託サービスを2018年1月より開始いたします。
本サービスは、原料を連続的に供給し混合・反応させる化学合成法である「フロー合成法」を活用したもので、多品種少量生産から約100トン/年レベルの大量生産まで対応できます。また、需要が高まっている高純度な化成品の生産も可能であるなど、幅広い顧客ニーズにこたえることができます。
◆詳細はWebページをご覧下さい。
⇒ http://www.fujifilm.co.jp/corporate/news/articleffnr_1246.html?link=atp
「フロー合成法」は、直径数百ミクロン~数ミリメートル程度の極細な管に、原料である化学物質を連続的に供給して混合・反応させる化学合成法です。「フロー合成法」は、大きな反応釜で大量の原料を一度に混合・反応させる「バッチ合成法」と比べて、生産量にあわせて一定の原料を連続的に投入するため、多品種少量生産ニーズへの対応が可能。さらに、極細な管の中で反応条件を精緻に制御できるため、より高純度な化成品を生産することができます。このようなことから、現在、化成品の生産工程に「フロー合成法」を取り入れる動きが始まっています。
富士フイルムは、1951年に、富士フイルムファインケミカルズにて「バッチ合成法」を活用した化成品の製造受託サービスを開始。2012年には「フロー合成法」を用いた化成品の自社生産をスタートし、自社での製造実績・ノウハウを蓄積するとともに、多品種少量生産のみならず大量生産に向けた技術改良の研究開発(*1)を進めてきました。また、本年4月に連結子会社化した和光純薬工業でも「フロー合成法」を用いた試薬の製造を行っています。
今回、富士フイルムは、自社が保有する高度な技術とグループ内の生産設備を活かして、「フロー合成法」を用いた化成品の製造受託サービスを新たに開始します。富士フイルムが持つ、合成処方設計から高精度な反応制御、生産プロセス開発を一貫して行える多様な技術と、試薬・化成品などの製造・販売を行う和光純薬工業や化成品の製造受託を展開する富士フイルムファインケミカルズが保有する生産設備を組み合わせて、多品種少量生産から約100トン/年レベルの大量生産まで対応可能な受託体制を構築。今後、ますます求められる化成品の高純度化ニーズにこたえます。
2018年4月1日には、事業基盤のさらなる強化を目的に、和光純薬工業と富士フイルムファインケミカルズを統合(*2)します。両社の生産機能のみならず、品質保証や営業などの機能も一体化させて、より迅速に顧客ニーズにこたえサポートする体制を整備し、化成品の製造受託ビジネスの拡大を図っていきます。
化成品は、日用品や半導体材料など幅広い分野に用いられており、今後も高い市場成長が予測されています。また昨今では、有機ELなどの登場により、製品に使用される化成品の高純度化が求められており、化成品の製造受託サービスの市場拡大が見込まれています。
富士フイルムは、これまで写真フィルムなどで培った高度な化学合成力や生産技術などを活かして、高品質・高純度な化成品を開発・提供することにより、ファインケミカル事業のさらなる拡大を図るとともに、高付加価値・高性能な製品の創出に貢献していきます。
*1 京都大学 吉田潤一教授、長谷部伸治教授、前一廣教授、東京大学 小林修教授との共同研究で蓄積した先端技術も活用。
*2 和光純薬工業が存続会社として、富士フイルムファインケミカルズを吸収合併する。
富士フイルムニュースリリース一覧
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