GSアライアンス株式会社が金属有機構造体(MOF)、多孔配位高分子(PCP)の生産、受託合成を開始
@Press / 2018年4月26日 10時0分
GSアライアンス株式会社(Green Science Alliance Co., Ltd.:冨士色素株式会社グループ:環境、エネルギー分野の先端材料を研究開発、製造販売する化学会社 : 本社:兵庫県川西市 代表取締役社長:森 良平 工学博士)は、金属有機構造体 (MOF:Metal Organic Framework)、[別名:多孔性配位高分子(PCP:Porous Coordination Polymers)]の生産、受託合成を始めました。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/155236/LL_img_155236_1.jpg
MOF : MIL-100(Fe) : Iron(III) Carboxylate
金属有機構造体 (MOF:Metal Organic Framework)、[別名:多孔性配位高分子(PCP:Porous Coordination Polymers)]は金属カチオンとそれを架橋する多座配位子によって構成される物質で、構成される金属および有機配位子をチューニングすることで、細孔の形状、大きさや分子官能基を分子レベルで精密調整することができる超多孔性材料です。適切な剛直有機配位子と配位方向が規定された金属クラスターの間で錯体形成を行うと、超多孔質な周期性の高い結晶性化合物が得られることになります。
従来使用されている多孔性材料である活性炭、ゼオライト、メソポーラスシリカなどは細孔構造、比表面積を精密に制御した構築は困難でしたが、MOFは分子設計に配位結合を精密に取り入れることができるので細孔構造、比表面積、形態などをナノメートルレベルで人為的に設計でき、非常に複雑な構造体の構築や高次機能の発現が可能となります。さらに従来の多孔性材料より、さらに軽量で、より高い表面積を有しています。理論上は金属カチオンと有機物の多座配位子の組み合わせの数のMOFができるので、すでに2万種類以上のMOFの種類が報告されています。
このようにして合成されるMOFはこれまでの材料群には無い特徴を有する有機無機ハイブリッド型の自己組織化型多孔性材料として注目を集めており、現在爆発的な成長と研究競争を見せている材料で基礎、応用問わず報告例は指数関数的に増加しています。
ゼオライトや活性炭などの多孔性材料は、現在、石油化学工業における触媒、分離材、水道水の浄化、脱臭剤として使用されており、もはや多孔性材料なしに現代の生活は成り立たないといっても過言ではありません。MOFによりこれらの用途がさらに大きく発展する可能性があります。
応用例としては、ガス貯蔵材料(水分、水素、メタン、CO2など)、ガス分離材料、ガス脱着用途、導電性材料、磁性材料、分子やイオンの選択貯蔵、分離(異性体分離、p-キシレン、m-キシレン、エチルベンゼンなど)、固体触媒(酸化反応、付加反応、水素化反応など)、徐放、隔離、輸送、ナノ合成容器、燃料電池の電解質やセンサーなどの用途があります。GSアライアンス株式会社では以下の数種類のMOFの合成手法を確立しサンプル販売し始めています。
ZIF-8 : 2-Methylimidazole zinc salt
MIL-100(Fe): iron(III) carboxylate
MOF-801 : Zr6O4(OH)4(fumarate)6
Cu-BTC : Copper benzene-1,3,5-tricarboxylate
MIL-101(Cr): Cr3O(OH)(H2O)2(bdc)3
特にFe、Zr系のMOFは従来の多孔性次材料と比較して大幅に大量の水分を吸着させ、さらに放出することも可能です。この効果により、水分の除湿、加湿を両方簡単にできる機器を作れる可能性があります。
GSアライアンス株式会社ではこれら以外のMOF材料も顧客の要望に応じて受託合成で受け付け、さらに他のMOFも開発していく予定です。
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プレスリリース提供元:@Press
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