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オリゴ糖の高純度・大量化学合成を実現~医薬品などへの応用に期待~

@Press / 2019年3月1日 10時0分

株式会社コガネイ(所在地:東京都小金井市、代表取締役社長:岡村 吉光)は、鳥取大学(学長:豊島 良太)と共同で、高純度で大量にオリゴ糖を自動で合成する装置を開発しました。
オリゴ糖の化学合成はこれまで固相合成が主流でしたが、高純度で回収するためには高度な技術を要し、安価に大量合成できないという課題がありました。
ファクトリーオートメーション用の流体制御機器の開発を行なっている株式会社コガネイは、鳥取大学工学部化学バイオ系学科、伊藤有機合成化学研究室、野上准教授らが開発した化学合成法「オートメーテッド・エレクトロケミカル・アセンブリー(AEA)」(日本語訳:液相電解自動合成法)を応用し、オリゴ糖の合成工程の自動化装置を開発、オリゴグルコサミンを中心とした高純度な糖鎖のmg~gオーダー製造を実現しました。
今回開発された合成工程の自動化装置によって1バッチあたり100mgオーダーの単一構造の糖鎖(脱保護後)を得ることが可能となり、これまでオリゴ糖の効果が確認されながらも入手量の問題で検討が進まなかった分野(医薬品、化粧品など)での応用研究が加速することを期待しています。


【ポイント】
(1)これまでμg~mgオーダーのバッチ収量であったオリゴ糖を完全化学合成にて高純度で大量に合成する技術を実用化した

(2)これまで主流の固相合成ではなく、新規の液相合成手法「オートメーテッド・エレクトロケミカル・アセンブリー(AEA)」(日本語訳:液相電解自動合成法)を応用し、オリゴ糖合成工程の自動制御化を実現した

(3)精製されたオリゴ糖は中分子医薬品をはじめとする医薬品の付与体などへの利用に期待される


【今後の展望】
今後は、開発装置を用いて、グルコサミン・グルコース・マンノースなどの単糖からなるオリゴ糖(2~6量体)を中心としたテスト販売、カスタム品の対応を推進すると共に、更なる大量合成化(kgオーダー/年)を目指します。
また、製薬会社、大学、研究機関等と共同で効果検証に関わる研究を意欲的に進めていきたいと考えており、共同研究先を広く募集します。

尚、本件に関わる内容は「ファインケミカルジャパン2019」(2019年3月18日~20日於、東京ビッグサイト 東6ホール ブースNo.5004)に出展、展示されます。


【糖鎖】
「オリゴ糖」は、グルコサミン、グルコース、グルクロン酸、マンノースなどの単糖が2つ以上つながった化合物のことを指し、天然からの抽出、化学合成(固相・液相)等から得られます。近年、生体構成要素である「ペプチド」「核酸」と共に「糖鎖」にも注目が集まっており、生体内での作用や、創薬を中心として合成物の医療分野への応用研究が加速しています。ヒアルロン酸(N-アセチルグルコサミン・グルクロン酸の反復構造)などは、化粧品などの分野で応用されている「糖鎖」です。「糖鎖」の中でも比較的短いオリゴ糖は、抗菌性を有していたり、他の機能性化合物と結合して水溶性が付与されたり、生体内の患部への標的性を高めるなどの効果も期待され、分子レベルで構造と活性の相関が検証可能という利点もあります。


【合成可能なオリゴ糖】
化学合成から得られる以下の特徴を持つオリゴ糖
・グルコサミン・グルコース・マンノースなどの糖オリゴマー(2~6量体)
・これらの複数種の単糖は任意に配列可能
・保護基付き
(化学合成における原料用途にも対応しやすい分子構造)
(必要に応じて脱保護体も提供可能)
・還元末端に脱離基
(還元末端側に脱離基を有し、他分子との複合体にも利用可能)
・アジド基導入可能
(酵素阻害活性部位、クリック反応のリンカーとなるアジド基の導入が可能)
※上記以外のオリゴ糖も合成実績がございます。ご相談ください。


【会社情報】
称号 : 株式会社コガネイ
代表者 : 代表取締役社長 岡村 吉光
所在地 : 〒184-8533 東京都小金井市緑町3丁目11-28
事業内容: 工作機械、工具、給油装置、空圧並びに油圧機器、静電気応用機器、
電動機器、流体制御機器、環境機器、医療機器、医療器具
および付属品の製作加工、販売
URL : http://www.koganei.co.jp/


【オリゴ糖に関するお客様からのお問い合わせ先】
株式会社コガネイ 開発本部 要素研究部 チームMIRAI
〒184-8533 東京都小金井市緑町3丁目11-28
担当 : 開発本部 要素研究部 チームMIRAI 濱多(はまだ)
WEB : http://www.teammirai.jp/project/origo.html (オリゴ糖専用サイト)
E-MAIL: info@teammirai.jp


<用語>
「単糖」 :グルコース、グルクロン酸、マンノース、グルコサミンなどの糖鎖の最小単位。
「オリゴ糖」:単糖が二つ以上つながった糖鎖、高分子である多糖よりは短い。単糖の組み合わせだけでなく、立体構造を含め様々な構造が明らかになっている。
「糖鎖」 :オリゴ糖や高分子である多糖ならびに蛋白質や脂質との複合糖質も含めた総称。


詳細はこちら
プレスリリース提供元:@Press

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