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物尽くし・昔話・双六など江戸時代の子ども向け浮世絵を展示!「見て楽し 遊んで楽し 江戸のおもちゃ絵 PART1」がたばこと塩の博物館(東京・墨田区)で9月12日~10月18日まで開催

@Press / 2020年9月11日 10時45分

Photo.01 新板手遊尽し 二代歌川広重 弘化4~嘉永3年(1847~1850) 個人蔵
たばこと塩の博物館では、2020年9月12日(土)から10月18日(日)まで、「見て楽し 遊んで楽し 江戸のおもちゃ絵 PART1」を開催します。
江戸から明治にかけて、おもちゃ絵などと呼ばれる子ども向けの浮世絵が作られていました。
虫尽くしや道具尽くしといった同じジャンルのものを一枚に集めて描いた物尽くし、昔話の絵本を仕立てるもの、組み上げ絵や廻り灯籠のような細工物、双六、福笑いのようなゲーム、着せ替えやかつらつけなど、多くの種類があります。
おもちゃ絵は、無名の浮世絵師たちだけではなく、役者絵や美人画、風景画などで知られる有名絵師たちの作品もあります。しかし、どのような絵師が描いたものであっても、主に子ども向けのものであり、また実用品であることには変わりありません。切り抜かれたり、汚されてしまったりして、大切には扱われず、多くは子どもたちの成長とともに処分されてしまう運命にありました。
本展では、物尽くし、昔話、細工物、そしてゲームのようなものまで、さまざまなおもちゃ絵約80点を展示します。おもちゃ絵の楽しさを紹介しながら、当時の人々の知識や考え方、遊びなどをお伝えします。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/225405/LL_img_225405_1.jpg
Photo.01 新板手遊尽し 二代歌川広重 弘化4~嘉永3年(1847~1850) 個人蔵


■開催概要
名称 : 「見て楽し 遊んで楽し 江戸のおもちゃ絵 PART1」
ヨミ : ミテタノシ アソンデタノシ エドノオモチャエ パートワン
会期 : 2020年9月12日(土)~10月18日(日)
主催 : たばこと塩の博物館
会場 : たばこと塩の博物館 2階特別展示室
所在地 : 東京都墨田区横川1-16-3(とうきょうスカイツリー駅から徒歩8分)
電話 : 03-3622-8801
FAX : 03-3622-8807
URL : https://www.tabashio.jp
入館料 : 大人・大学生 :100円
満65歳以上の方(要証明書):50円
小・中・高校生 :50円
※当面の間、団体でのご来館をご遠慮いただいております
開館時間: 午前11時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日 : 月曜日(但し9月21日は開館)、9月23日(水)


■展示の構成と作品紹介
【18世紀のおもちゃ絵】
江戸時代、木版印刷技術の発達と相まって出版業が盛んになると、庶民も出版物を手にできるようになり、子ども向けにも出版物が誕生し、18世紀には多くのものが作られていました。当初は冊子の形が多かった子ども向けの出版物は、次第に一枚絵の形でも出されるようになり、おもちゃ絵として発展していきました。
ここでは、18世紀に出版された素朴なおもちゃ絵を中心に紹介します。

Photo.02 折り変わり絵 18世紀前半 たばこと塩の博物館蔵
絵柄が両面に摺られていて、折ることによって、顔やポーズ、持ち物などが変わる。
https://www.atpress.ne.jp/releases/225405/img_225405_2.jpg

Photo.03 風流江戸八景 真乳山の暮雪 鈴木春信 明和5~6年(1768~1769) たばこと塩の博物館蔵
室内の男女が炬燵に入りながら、ゲームのようなおもちゃ絵の一種「道中双六」で遊ぶ様子が描かれている。明和5~6年(1768~1769)の作品と考証されていて、道中双六の普及がわかる。
https://www.atpress.ne.jp/releases/225405/img_225405_3.jpg

【19世紀のおもちゃ絵】
19世紀になると、物尽くし、昔話、細工物、ゲームなど、数限りない、多彩なおもちゃ絵が作られるようになりました。特に19世紀半ば以降は、おもちゃ絵に親しむ母子の姿がたびたび浮世絵に描かれるようになり、江戸という都市では、ごく普通の庶民がさまざまなおもちゃ絵を楽しんでいたことがわかります。
ここでは、19世紀に花開いた数々のおもちゃ絵を紹介します。

Photo.04 准源氏教訓図会 絵合 歌川国芳 天保14~弘化元年(1843~1844) 個人蔵
床には香箱尽くしや役者絵などが散らばり、香箱尽くしは切り抜かれている。日常的におもちゃ絵を親子で楽しんでいたことが窺える。
https://www.atpress.ne.jp/releases/225405/img_225405_4.jpg

【物尽くしおもちゃ絵】
19世紀にもっとも多く作られたと考えられるおもちゃ絵。見て楽しいのはもちろん、物の分類を学んだり、名前を知ったりすることができる図鑑のようなものもあります。

Photo.01 新板手遊尽し 二代歌川広重 弘化4~嘉永3年(1847~1850) 個人蔵
おもちゃが数多く描かれ、それぞれに名前も入っているため、当時の子どもたちの遊びについて知ることができる。
https://www.atpress.ne.jp/releases/225405/img_225405_1.jpg

Photo.05 新板たぬき尽 二代歌川広重 嘉永2~5年(1849~1852) 個人蔵
物尽くしおもちゃ絵には、動物などを擬人化したものがある。特に天保改革以降には、猫、たぬき、金魚、コウモリ、ほうずき、独楽などを擬人化した戯画が、歌川国芳を中心に描かれ流行しており、その影響もあってか、動物を擬人化したおもちゃ絵が多く作られた。このおもちゃ絵では、たぬきの八畳敷が面白おかしく描かれている。
https://www.atpress.ne.jp/releases/225405/img_225405_5.jpg

【昔話のおもちゃ絵】
18世紀には絵本の形だった子ども向けの昔話は、次第に一枚摺りの形で出版されるようになりました。簡易な一枚摺りになったことで、より多くの子どもたちが手にすることができたと思われます。文字がないものも多くみられ、親たちは絵を見せながら子どもにお話を聞かせたのでしょう。

Photo.06 昔咄かちかち山 歌川芳藤 安政4年(1857) 個人蔵
8枚に切り分けて順にはり合わせると、小さな絵本を作ることができる。昔話のおもちゃ絵には、このように豆本(小さな本)仕立てのものも多くみられる。
https://www.atpress.ne.jp/releases/225405/img_225405_6.jpg

Photo.07 舌切り雀 歌川国周 19世紀後半 たばこと塩の博物館蔵
豆本仕立て風だが、自由なコマ割りで描かれた作品。子どもたちの大好きなお化けも登場している。
https://www.atpress.ne.jp/releases/225405/img_225405_7.jpg

【細工物おもちゃ絵】
組み上げ絵や廻り灯籠など、切り抜いて組み立てるおもちゃ絵もあります。現在のペーパークラフトに似ていますが、自分で裏打ちして握りバサミで切り抜き、小さな完成図をみて想像しながら組み立てるものでした。子どもだけで作りあげるのは困難で、親子で楽しんだものと思われます。

Photo.08 風流役者地顔五節句 七月之図 歌川豊国 文化5年(1808)頃 たばこと塩の博物館蔵
組み上げ絵は、紙を組み上げて作る灯籠のことで、上方では立版古と呼ばれる。1枚で完成するものもあれば、10枚以上使うものもあった。この作品では、役者が組み上げ絵をみている。
https://www.atpress.ne.jp/releases/225405/img_225405_8.jpg

Photo.09 十干兄弟ノ内 丙 三代歌川豊国 弘化(1844~1848)頃 個人蔵
廻り灯籠は、上部に風車をつけ、中に明かりを灯し、上昇気流で中の影絵が動くように仕掛けた灯籠。この作品では美人が廻り灯籠をみている。
https://www.atpress.ne.jp/releases/225405/img_225405_9.jpg

Photo.10 組上廻どうろふ(雷) 二代歌川豊久 天保(1830~1844)頃 個人蔵
Photo09に描かれている廻り灯籠はこのような図から作ったのだろう。組み上げる前の様子が分かって面白い。
https://www.atpress.ne.jp/releases/225405/img_225405_10.jpg

【ゲームのおもちゃ絵】
絵双六、福笑い、かるた、十六むさし、目付け絵など、多くの紙のゲームがありました。特に絵双六については、定番の道中双六をはじめ、飛び双六という、別のルールで遊ぶものも大量に作られました。大きさ、テーマもそれぞれで、袋付きで売り出されたものも多くありました。

Photo.11 福笑い 歌川芳員 嘉永4~5年(1851~1852) 個人蔵
切り抜く前の福笑い。右側の目口鼻などのパーツの下の部分は、袋にして、お福の顔やパーツを保管できるようになっている。
https://www.atpress.ne.jp/releases/225405/img_225405_11.jpg

Photo.12 新板鳥さし双六 二代歌川広重 弘化(1844~1848)初め 個人蔵
振り出しは鳥刺しで、上りは鷹狩りをする殿様になっている。この双六は、当時よくみられた飛び双六というもので、サイコロの目の数でコマを進めるのではなく、マスに記された指示に従ってコマを動かす。上がるのにも時間がかかるという。
https://www.atpress.ne.jp/releases/225405/img_225405_12.jpg


詳細はこちら
プレスリリース提供元:@Press

【関連画像】

Photo.02 折り変わり絵 18世紀前半 たばこと塩の博物館蔵Photo.03 風流江戸八景 真乳山の暮雪 鈴木春信 明和5~6年(1768~1769) たばこと塩の博物館蔵Photo.04 准源氏教訓図会 絵合 歌川国芳 天保14~弘化元年(1843~1844) 個人蔵

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