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福井大学研究室によるイノベーションアイデアが産学連携で実現

@Press / 2021年2月16日 10時0分

漆和紙のしおり
福井大学 大学院工学研究科 産業創成工学専攻 経営・技術革新工学研究室(福井県福井市)[※1]は、株式会社杉原商店(福井県越前市)[※2]、株式会社小林大伸堂(福井県鯖江市)[※3]と連携し、福井の技術等を活かした伝統工芸品のイノベーションを考案しました。2021年2月21日(日)にワークショップを、2021年3月22日(月)にセレモニーを実施いたします。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/247261/LL_img_247261_1.jpg
漆和紙のしおり

本研究室では、「FAA学ぶならふくい!応援事業」(福井県大学私学課)の補助を受け、産学連携によるアントレプレナーシップ教育を実施しています。2020年度は、研究室所属の学部生に次の課題を設定しました。

(1) 地域において世界に誇れる潜在性を持つ商品やサービスを探し出す。
(2) その商品やサービスの素晴らしさを体験したり、製造者や経営者にインタビューを行い、まだ人々に知られていない潜在的な魅力を明らかにする。
(3) 多様な集合知によりアイデアを発散・収束させるデザイン思考型[※4]のワークショップをファシリテートし、革新的なアイデアを整理・分析する。
(4) 仮説検証を繰り返し、実現可能なアイデアへと発展させる。
(5) 最終的に、産学連携によりマーケットインを実現する。

株式会社杉原商店と株式会社小林大伸堂の連携のもと、本学の授業に加え、関西大学(大阪府)、東亜大学(山口県)及び青山学院大学(神奈川県)のゼミや授業と協働し、約250人の生徒から新商品、およびマーケティング方法について広くアイデアを集め、本研究室による分析とブラッシュアップを行い、次のようなアイデアの発展と採用に至りました。


(1) 「漆和紙」
越前市の伝統産業である和紙に、特別な製法で漆を塗った製品として「漆和紙(うるわし)」が存在します。
複数の大学においけるワークショップにて本研究室の学生が他大学の学生のブレインストーミング[※5]をサポートし、「麗しい漆和紙」というキャッチコピーが誕生しました。そのキャッチコピーを研究室で発展させた結果、「漆の語源が『麗しい』から来ている説があることから、麗しいと漆和紙の語感が似ていることを利用し、『麗しい漆和紙』というキャッチコピーを活用する」というマーケティング方法に至り、このたび杉原商店にご採用いただきました。
今後、さらにこのマーケティング方法を活用し、麗しい商品を制作するワークショップイベントを開催いたします。2月21日、杉原商店様ご協力のもと、Hana道場(福井県鯖江市)にて「麗しい漆和紙のしおり作りワークショップ」と題して実施いたします。

漆和紙ワークショップのイベントサイト: https://fb.me/e/2asb6tww8


(2) 「こまもり箱」
“こまもり箱”とは、命名理由や強い想いを我が子に残すためのメッセージ箱です。「名前」に込めた「願い」を通して、愛情を伝えることができ、「心の支え」として我が子の人生に寄り添うという想いから作られました。
このたび大学生らが提案し、株式会社小林大伸堂が採用したアイデアは、「従来のこまもり箱に加えて、思い出の写真をご用意頂き、その写真にまつわる想いをインタビューし作成するメモリアルムービー製作サービス」です。ムービーの最後には名前に込めた願いも挿入します。従来のこまもり箱は子が生まれた時に作って20年後成人した時に贈るという形式でしたが、コロナ禍以降の新しい成人祝いの形として、成人式前に作るこまもり箱の企画が実現しました。
当該アイデアがまとまる過程では、複数の大学におけるオンラインワークショップで回収したアンケートを元に、本研究室の学生がこまもり箱を求めている顧客層を分析しました。多くのアイデアからアイデアチャンピオンを絞り込み、さらにブラッシュアップしていく手法により、最終的な本提案に至っています。
なおこの企画にあたって、新商品のモニターとなっていただく一組の新成人親子が決定しました。3月22日(月)にうおまさcafe(福井県大野市)にて、上記親子が実際にこの度のアイデアで生まれた新しいこまもり箱を贈るセレモニーを実施いたします。

[※1] 福井大学 大学院工学研究科 産業創成工学専攻 経営・技術革新工学研究室
福井大学 大学院工学研究科 産業創成工学専攻に属する研究室。主催教員、竹本 拓治 教授。工学と経営学の融合領域であるイノベーション、事業化、経営情報分野において、SDGsやシリアスゲーム、統計学を絡め研究している。2020年12月時点、大学院工学研究科、大学工学部を合わせ12名の学生が在籍している。通称、竹本研。
(所在地:福井県福井市文京3丁目9-1)

[※2] 株式会社杉原商店
海外の見本市にも積極的に出店し和紙の可能性を世界に発信し続ける老舗の和紙問屋。漆和紙をはじめ、和紙を建築材料や空間演出に活用できるオーダーメイド和紙などを扱う。
(所在地:福井県越前市不老町17-2)

[※3] 小林大伸堂(福井県鯖江市)
明治中期創業(創業100余年)の小林印房から続く。「単なる道具としての印鑑」を売るのではなく、「お客様の想いを刻む印(しるし)」を作っている。
(所在地:福井県鯖江市水落町2丁目28番29号)

[※4] デザイン思考
問題や課題に対し、root problemと呼ばれる真の課題を探るための共感と定義から始まり、創造的にアイデアを考え、仮説検証のプロセスによる試作を経て評価する一連の流れを指す。一般的に、デザイン的な考え方と手法で解決方法を導く考え方とされる。福井大学 経営・技術革新工学研究室では、学部4年次から大学院修了までにこの一連の流れを経験する。

[※5] ブレインストーミング
アイデアの発想法の一つ。複数名(一人で行う場合もある)でアイデアを出し合い、互いに刺激しつつ、創造的な発想を生み出す方法。


詳細はこちら
プレスリリース提供元:@Press

【関連画像】

こまもり箱

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