ネパール、ベトナムでのBOP層向けビジネス可能性調査を開始 ~珪藻土製高効率かまど・足こぎ車イス販売ビジネス展開に向けて~
@Press / 2012年8月13日 9時30分
日本テピア株式会社(本社:大阪市西区、代表取締役社長:劉 炳義、以下「日本テピア」)は、国際協力機構(JICA)から「協力準備調査(BOPビジネス連携促進)」の委託を受け、ネパールとベトナムにおいて、貧困層(BOP層)に対する日本製品の販売ビジネス展開に向けた調査を開始しました。
未だガスの普及率が非常に低く、低性能なかまどが使われているネパールにおいては珪藻土製の高効率かまどを、ベトナム戦争の影響で障がい者の多いベトナムにおいては足こぎ車イスを、いずれも高い製造技術を持った日本の製造業とのタッグで展開し、BOP市場の開拓を目指します。
1. ネパールにおける珪藻土製高効率かまどの製造・販売
昭和初期には日本の台所の中心として食卓を支えてきたかまど。今ではガスや電気炊飯器にその座を奪われ、グルメ志向のこだわり商品としての用途が中心となった高性能かまどを、未だガスの普及率が非常に低く、燃焼効率の悪い土製のかまどが調理器具として使用されているネパール国のBOP層向けに販売する。
イソライト工業株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:塚本 昇 http://www.isolite.co.jp/ )および株式会社イソライト住機(本社:石川県七尾市、代表取締役社長:蒲生 保夫 http://www.isolite.co.jp/jyuki/ )が長年にわたり開発・生産を続けてきたかまどの製造ノウハウを活用して、燃焼効率の高い珪藻土製かまどをネパールで生産。燃焼効率の高いかまどを使用することで薪燃料の使用量が減り、地球温暖化防止に貢献する。高効率かまどによって削減できた二酸化炭素量を「クレジット」化して転売し収入を得ることで、かまどの売価をBOP層が購入できる価格レベルに抑え、拡販を目指す。2013年以降のビジネス化を目指す。
ネパール国の人口は約2,640万人だが、そのうちの約97%が年収3,000米ドル以下のBOP層とされており、これまで製造業のビジネス拠点としてはほとんど注目されて来なかった。今回の調査は日本企業の途上国における新たなビジネスチャンスを創出すると同時に、途上国の生活レベルを向上し、さらには地球温暖化対策を目的としたものである。
2. ベトナムにおける足こぎ車イスの製造・販売
ベトナム戦争時に使用された枯葉剤の影響もあり、障がい者、特に運動障害のある方が530万人、全人口比の6.34%(2006年)と非常に多いベトナム。著しい経済発展を遂げる一方で、障がい者は満足な収入源を得られず、低所得層を形成していることが多い。日本発の独自技術である足こぎ車イスを現地で生産・提供していくことで、これら障がい者の社会進出を可能にする狙い。
TESS株式会社(本社:宮城県仙台市、代表取締役:鈴木 堅之 http://h-tess.com/ )が製造・販売している足こぎ車イス「Profhand(プロファンド)」は、脳卒中で半身が麻痺した方、腰痛、膝関節痛などで歩行困難な方でも、自身の両足でペダルをこぎ自由に走り回ることができる最先端のチェアサイクル(足こぎ車イス)である。
「足に障害のある方が足でこぐ」という、東北大学の研究から生まれたこの画期的な車イスはリハビリ効果も非常に高く、現在日本でも広がりを見せ、NHKなど多くのメディアにも取り上げられている。これまで福島県南相馬市などで製造してきたが、2011年3月の東日本大震災および福島第一原発事故の影響により、事業は大きなダメージを受けた。しかし、東北復興への願いと同時に「世界に足こぎ車イスを広めて、より多くの障がい者に再び自由に動き回ることができる喜びを与えたい」との思いから、今回、ベトナムへの事業展開を検討することとなった。
ベトナムや世界各地の障がい者の福祉向上を目指す思いと、東北地域復興に向けた地場企業の思い、2つの思いを結びつける今回の事業を、日本テピアは独自のアジアネットワークと培ってきたアジアビジネス支援のノウハウから、全力で支援していく。
日本テピア株式会社 会社概要
(1)商号 : 日本テピア株式会社
(2)代表者 : 代表取締役社長 劉 炳義
(3)本社所在地 : 大阪府大阪市西区南堀江1-7-4 パロスビル7F
(4)設立年月日 : 2000年3月
(5)資本金 : 7,000万円
(6)URL : http://www.tepia.co.jp/
(7)主な事業内容:アジア地域(中国、東南・南西アジア)への事業展開に向けた各種調査、コンサルティング(特に環境、省エネ分野を中心に)
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