協和キリン高崎工場 新バイオ医薬原薬製造棟を建設
@Press / 2022年5月17日 15時30分
協和キリン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:宮本 昌志、以下「協和キリン」)は、主にバイオ医薬品の生産を担う高崎工場(群馬県高崎市 工場長:野村 隆治)にて、新たな原薬製造棟(HB7棟)の建設を決定しました。
今回建設予定のHB7棟は、独自の抗体技術やタンパク工学を活用したバイオ医薬品の原薬製造に対応し、初期開発治験原薬用のGMP(注1)製造設備とパイロット設備の両方を有します。このGMP製造設備とパイロット設備は、同一のシングルユース製造設備を有する予定のため、バイオ医薬品原薬製造の初期プロセス開発から治験原薬の製造までを同一設備構成で実施可能となり、より迅速な治験原薬の供給、ひいては速やかな初期開発治験の開始が期待されます。また、HB7棟の建設により自社で初期開発製造設備を有することとなり、よりフレキシブルに少量多品目の初期開発品を製造することが可能となります。
さらにパイロット設備では、バイオ医薬品原薬の新技術である連続生産方式(注2)の検証を計画しており、将来のバイオ医薬品の安定供給に向けた技術革新に繋げるべく本設備を活用していく方針です。
加えて本棟には、GMP製造で使用する機器を用いた実地訓練が可能な教育設備を設置する予定です。これは工場のスタッフおよびオペレーターなどに対し、実際に製造する機器を用いたレベル別の教育訓練を行うことで、継続的に優秀な人材を育成することを目的としています。また、デジタルトランスフォーメーションの加速により、製造の自動化を促進し、データインテグリティーを向上させるほか、太陽光発電パネルの設置や排熱の利用等、環境負荷に配慮した次世代型製造施設を目指します。
HB7棟建設への投資額は100億円超となる見込みで、2024年4月に竣工、2024年6月から準備が完了した設備ごとに順次稼働を開始し、治験原薬製造開始は2025年以降を予定しています。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/309787/LL_img_309787_1.jpg
竣工イメージ
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/309787/LL_img_309787_2.jpg
竣工イメージ
協和キリングループは、ライフサイエンスとテクノロジーの進歩を追求し、新しい価値の創造により、世界の人々の健康と豊かさに貢献します。
【施設概要】
名称 :HB7棟(仮称)
規模 :免震構造、鉄骨造、地下1階、地上4階建、延べ床面積 8,540m2
投資額 :100億円超(未確定)
用途 :バイオ医薬品原薬製造と製造プロセス研究、スタッフ教育訓練など
竣工予定:2024年4月
特徴 :
1) 少量多品目の初期開発治験原薬用、シングルユース対応の製造施設
2) 3極GMP(日本、米国、欧州の医薬品製造管理基準)に準拠
3) 新規フォーマットのプロダクトおよび新技術(連続生産)の検証が可能なパイロット設備
4) 従業員の技術習熟度向上・維持を目的とした教育設備
5) 次世代スマートファクトリー化を見据えた最新デジタル技術の導入
注1:GMP
医薬品を製造する際は、定められた品質規格に適合することや、その製造過程について適切に管理する必要があります。このような医薬品を製造するための要件をまとめたものをGMP(Good Manufacturing Practice)といいます。
注2:連続生産方式
連続生産とは、連続的に原材料を供給することで、原薬を順次取得する生産方法です。連続生産は医薬品の安定供給、開発の迅速化、製造コスト削減などを可能とする技術として注目されています。
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プレスリリース提供元:@Press
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