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第32回林忠彦賞受賞作決定【奥山淳志「BENZO ESQUISSES 1920-2012」】

@Press / 2024年3月29日 15時0分

受賞作品「BENZO ESQUISSES 1920-2012」

第32回林忠彦賞は、78点の応募作品の中から厳正な審査の結果、奥山 淳志(おくやま あつし)さんの「BENZO ESQUISSES 1920-2012」(ベンゾウ エスキース)に決定しました。
この賞は、戦後の写真界に大きな足跡を残した、周南市出身の写真家・林忠彦の多彩な業績を記念し、周南市が周南市文化振興財団とともに創設したものです。時代ととともに歩む写真を撮り続けた林忠彦の精神を継承し、未来を切り開く写真家の発掘を目指すものです。
授賞式は、4月20日(土)に周南市にて行います。また、受賞記念写真展を4月20日(土)から4月29日(月・祝)まで周南市美術博物館で開催します。
また、4月21日(日)には、奥山淳志さんのトークショーも行います。


授賞式


日時:4月20日(土)14:00~16:00
会場:遠石会館 千歳の間(周南市遠石2丁目3-1)
   第一部 授賞式
   第二部 大石芳野選考委員長の講演
    ※参加無料
    ※参加ご希望の方は電話でお申し込みください。(周南市美術博物館 0834-22-8880)


受賞記念写真展


日時:4月20日(土)~29日(月・祝)9:30~17:00
   ※22日休館
会場:周南市美術博物館
   ※観覧無料


奥山淳志氏トークショー


日時:4月21日(日)10:30~
会場:周南市美術博物館 講座室
定員:40名(先着順)
話し手:奥山淳志氏
聞き手:有田順一(周南市美術博物館館長、林忠彦賞選考委員)
    ※聴講無料
    ※参加ご希望の方は電話でお申し込みください。(周南市美術博物館 0834-22-8880)


画像 : https://newscast.jp/attachments/KxZ0yDH1dau9aeri8rsv.png
受賞作品「BENZO ESQUISSES 1920-2012」


第32回林忠彦賞受賞作品


作品について


奥山淳志  写真集「BENZO ESQUISSES 1920-2012」
発行所  私家版
発行日  2023年8月1日発行
定 価  6,600円(税込)
A4変型(300×225mm) 176ページ 写真点数127点


内容


作者の奥山さんは、北海道の大自然の中で自給自足で暮らす井上弁造さんと25歳のときに出会いました。彼の暮らしぶりや生き方に触れ、彼が2012年に92歳で亡くなったのちも現在まで、26年にわたり彼の生きざまを写真で伝え続けています。
2018年に『BENZO 弁造』、続いて翌年には『庭とエスキース』にまとめあげ、この『BENZO ESQUISSES 1920-2012』は3作目となります。
様々な事情により絵描きへの夢は叶わなくても一生絵を描き続けた弁造さん。この写真集は、長年にわたり弁造さんと向き合ってきた作者が、彼の死後、遺されていた膨大なエスキース(習作)を通して、人間が生きるということがどういうことかを真摯に見つめようとした作品です。
本作は、一見、画集のようにも見えますが、絵を単に複写しているわけではなく、弁造さんが暮らしていた丸太小屋の周りの植物などを絵に重ね、またそれらを影としても写し込んでいます。弁造さんが遺した絵を通して、彼の心情や思いを読み解いていこうとする斬新な表現が高く評価されました。
写真集には詩情豊かでポエジーな雰囲気が漂います。作者の弁造さんへの愛情あふれる温かいまなざしが感じられる作品です。


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受賞者プロフィール


画像 : https://newscast.jp/attachments/WgzbXoIB7qwTcGLfFVHY.jpg
奥山 淳志 さん


経歴


1972年 大阪生まれ、奈良育ち。京都外国語大学卒業
1998年 岩手県雫石に移住し、写真家として活動を開始
2006年 フォトドキュメンタリーNIPPON(『Country Songs ここで生きている』)
2015年  第40回伊奈信男賞(『あたらしい糸に』)
2018年  日本写真協会新人賞(『弁造 Benzo』)
2019年  第35回写真の町 東川賞 特別作家賞(『弁造 Benzo』)
2022年  令和3年度岩手県美術選奨(『動物たちの家』)


主な活動


【写真展】
2006年 「Country Songs ここで生きている」ガーディアンガーデン(東京)・ギャラリーヒラキン(岩手)
2008年 「明日をつくる人」新宿ニコンサロン(東京)
2010年 「Drawing 明日をつくる人 vol.2」トーテムポールフォトギャラリー(東京)
2012年 「彼の生活 Country Songsより」銀座ニコンサロン(東京)
2015年 「あたらしい糸に」銀座ニコンサロン(東京)・大阪ニコンサロン(大阪)
2018年 「庭とエスキース」銀座ニコンサロン(東京)・大阪ニコンサロン(大阪)
2019年 「さようならのはじまり」KOBE819 GALLERY(神戸)
2019-20年 「弁造さんのエスキース展」全国巡回
2020年 「光のゆくさき」上り屋敷ギャラリー(東京)
2021-22年 「動物たちの家」全国巡回
2023-24年 「BENZO ESQUISSES 1920-2012」全国巡回
【写真集】
2018年 『弁造 Benzo』(私家版)
2019年 『庭とエスキース』(みすず書房)
2021年 『動物たちの家』(みすず書房)
2023年 『BENZO ESQUISSES 1920-2012』(私家版)


受賞コメント


このたびの林忠彦賞の受賞を大変光栄に思っております。
今回の写真集は、僕が25歳のときに、北海道の新十津川で出会った井上弁造さんが遺したエスキース(習作)がモチーフとなっています。一見するとそれは女性を描いた絵に 過ぎません。実際、僕もずっとそう思っていました。しかし、弁造さんの「生きること」 に触れ続けてきた25年間以上の日々は僕に、エスキースの声なき声を聞きとる力を与え てくれたように感じます。絵のなかの女性たちは歌うように話しかけてきます。「井上弁造 さん」という、すでにこの世には存在しないひとりの人間の存在の物語を語って聞かせて くるのです。写真を撮り続ける毎日は、表現することへの逡巡を噛み締める日々だったと 思います。しかし、その一方、写真を撮る行為を通じてしか得られない大切なものに出会 うことができたとも思っています。
この賞を授けてくださった審査員の先生方、そして、今も僕のそばにいてくれる井上弁造さんの魂に感謝いたします。


第32回 林忠彦賞最終候補作品 ※五十音順、敬称略


安掛 正仁 (あがけ まさひと)「朧眼風土記」 写真集
金川 晋吾 (かながわ しんご)「長い間」 写真集
菅野 純 (かんの じゅん)「Planet Fukushima」 写真集・写真展
藤本 巧 (ふじもと たくみ) 「朝鮮通信使 誠信の交わり 全弐巻」 写真集    
淵上 裕太 (ふちかみ ゆうた)「上野公園」 写真集・写真展
松村 和彦 (まつむら かずひこ)「心の糸」写真展
三島 正 (みしま ただし)「Flat」 写真集・写真展
水島 貴大 (みずしま たかひろ)「環島回憶錄 Memoirs of Huandao」写真展
山下 晃伸 (やました あきのぶ)「夜光性静物観察記」写真展
梁 丞佑 (やん すんうー)「荷物」 写真集


林忠彦賞について


賞について


この賞は、戦後写真界に大きな足跡を残した写真家・林忠彦の多彩な業績を記念し、周南市と公益財団法人周南市文化振興財団が1991(平成3)年に創設したものです。
1996(平成8)年には第46回日本写真協会文化振興賞を受賞しました。


趣旨


わが国の写真文化の発展において、林忠彦は木村伊兵衛、土門拳、渡辺義雄各氏などの先輩写真家とともに日本写真家協会設立に尽力する一方、昭和28年、二科会に写真部を創設、以後、全国のアマチュア写真家の資質の向上に最後まで全力を傾注しました。こうした氏の遺志を生かしアマチュア写真の振興を目的として本賞を設立しました。
デジタル化の急速な進歩により多極化する表現形態に対応するため、第12回から新しい写真表現を目指す作家の参入も推し進めました。
さらに第18回より、これまでの経験をもとに、対象をプロ作家にまで広げ、時代とともに歩む写真を撮り続けた林忠彦の精神を継承し、それを乗り越え未来を切り開く写真家の発掘を目指す賞へと拡大しました。


応募資格


国内居住であれば、アマチュア、プロ、年齢、性別、国籍を問いません。ただし、2023年1月1日~2023年12月31日の写真展、写真集、カメラ雑誌等の表現媒体で、すでに発表された作品に限ります。


選考


できるだけ広い視野のもとで候補作品を絞るために、写真界各層の関係者約250名より推薦を受けた推薦作品と、公募による自薦作品の中から選考委員5名(大石芳野、笠原美智子、河野和典、小林紀晴、有田順一(周南市美術博物館館長)の各氏)による選考委員会によって決定します。


公式サイト


周南市美術博物館:林忠彦賞公式サイト : http://www.hayashi-award.com/


【この件に関する問い合わせ先】
周南市美術博物館 林忠彦賞事務局
TEL : 0834−22−8880




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プレスリリース提供元:@Press

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