Healthy Agingを目指して FPPが『テロメアを伸長するための組成物』として日本国特許取得
@Press / 2024年4月11日 17時0分
大里研究所(所在地:岐阜県揖斐郡、理事長:林 幸泰)は、FPP(Fermented Papaya Preparation:パパイヤ発酵食品)が日本国特許庁に『テロメアを伸長するための組成物』として、登録されたことをご報告いたします(2024年3月6日,特許第7449588号)。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/391435/LL_img_391435_1.jpg
テロメアに働きかけるFPP
■FPPについて
大里研究所は、予防医学による医療費削減の実現を目指し、FPPの研究を進めています。
FPPは、遺伝子組換えでないカリカパパイヤを原料に、日本の伝統的な技術を用いて作られた発酵食品であり、当研究所により開発されました。これまでの研究により、FPPは免疫低下が問題となる2型糖尿病患者においてエネルギー代謝および免疫機能を改善する効果が認められ、『ATP産生促進剤 及び ミトコンドリア活性促進剤 並びに免疫賦活剤』として日本国特許庁により特許登録されました(2018年9月14日, 特許第6401792号)。また、治療法の確立が必要とされる電磁波過敏症に対し、FPPは『電磁波過敏症の治療法』および『電磁波過敏症を治療するための医薬組成物』として米国特許商標庁および日本国特許庁にそれぞれ登録されています(2021年5月4日, US10,993,980 B2; 2022年2月17日, 特許第7026387号)。
■FPPのテロメア伸長効果
新たに取得した特許は、イタリア国立衛生研究所(ISS)の腫瘍学分子医学部門ステファノ・ファイス教授らによる、FPPのテロメラーゼ(テロメア伸長を担う酵素)の活性化およびテロメア伸長に加えて、レドックスバランス調整作用の研究結果に基づくものです(1)。
10ヶ月間にわたる本研究は、マウス(C57BL/6J)にFPPを飲料水に混ぜるまたは水のみ(コントロール)を与えるグループに分け、テロメラーゼ活性、血漿中の抗酸化物質(グルタチオン、SOD-1)と活性酸素種(ROS)に加えて、骨髄・卵巣から採取した細胞のテロメアへの効果を検証しました。
生後6週齢からFPPを飲料水に混ぜて与えた若齢マウス(ヒト年齢換算: 13-41歳)は、コントロールに比べ骨髄細胞および卵巣胚細胞では、それぞれテロメアが伸長しており(+300%, +174%)、それに伴いテロメラーゼも活性化しました(+58%)。また、生後51週齢よりFPPを摂取した高齢マウス(ヒト年齢換算: 41-63歳)の各細胞では、それぞれ+101%と+19%のテロメア伸長および+34%のテロメラーゼの活性化を認めました。若齢・高齢の両グループにおいて、抗酸化作用をもつグルタチオンおよびSOD-1が増加し、ROSは減少しました。これらの結果から、FPPはレドックスバランスを調整しテロメラーゼの活性化とテロメアの伸長に作用し、細胞老化を緩やかにする働きが示されました。
論文の詳細: https://www.ori-japan.com/research/bodyregion/body/fpp-7.html
■FPP×メラノーマ増殖抑制効果
テロメアを伸長する酵素「テロメラーゼ」は、がん細胞においても活性化が知られているため、安全性が懸念されています。しかしFPPは、腫瘍増殖に対する抑制効果を併せ持つことが同教授らにより証明されています(2)。FPPは、細胞老化により発症率が高くなるがんなどの疾病リスクを低減し、より健やかな細胞を長く維持する可能性が考えられます。
■FPP×ヒトのテロメア
2022年に報告されたイタリア・ミラノ大学との共同研究では、FPPによる白血球のテロメラーゼの活性化および高齢者のテロメア維持・伸長が明らかになりました(被験者107名, 44-74歳)。また、テロメアの長さや安定性の維持に働くTERT遺伝子とWrap53遺伝子およびDNA損傷の修復に働くhOGG1遺伝子の発現量が増加しました(3)。これらの結果から、FPPは、ヒト細胞の寿命延伸および老化制御の働きが期待されます。
Note: テロメアとテロメラーゼ
ヒトの身体は、数十兆個の細胞から出来ており、これらの細胞が分裂し新しい細胞を作ることで生命を維持しています。染色体の末端を保護し安定性を保つ働きをするテロメアは、細胞が分裂するたびに短くなり、ある一定の長さになると染色体が不安定になるため、細胞分裂が止まります。この状態を細胞老化と言い、新たな細胞はできなくなります。そのため、テロメアの長さは、細胞の分裂回数、つまり細胞の寿命を決める「命の回数券」と呼ばれています。また、テロメラーゼという酵素が働くことで、テロメアが伸長することから、テロメアとテロメラーゼの働きの適切な維持は、健康な細胞の寿命延伸につながります。
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/391435/LL_img_391435_2.jpg
テロメアと細胞分裂によるテロメア短縮
■特許情報
特許番号 :特許第7449588号
特許登録日:2024年3月6日
発明の名称:テロメアを伸長するための組成物
発明者 :林 幸泰、ファイス・ステファノ、ロゴッツィ・マリアントニア
出願人 :株式会社大里インターナショナル
概要 :マウスに対するFPPの経口投与の結果、血漿中の総抗酸化能及びテロメラーゼ活性が向上し、幹細胞及び生殖細胞でのテロメアの長さも増加したことが分かりました。
■大里研究所
https://www.ori-japan.com/
■文献
1) Logozzi M, Raimo R. D., Fais S., et al: Beneficial Effects of Fermented Papaya Preparation (FPP) Supplementation on Redox Balance and Aging in a Mouse Model. Antioxidants 9, 144(2020) ;
2) Logozzi M., Mizzoni D., Fais S., et al: Oral Administration of FPP Controls the Growth of a Murine Melanoma through the In Vivo Induction of a Natural Antioxidant Response. Cancers 2019, 11, 118.
@Press記事: https://www.atpress.ne.jp/news/226816
3) Marotta F., Zerbinati N., Osato M., et al: Effectiveness of a Fermented Functional Food on Telomere Dynamics and miRNAs in Middle-Aged/Elderly Healthy Individuals: A 2-Year Randomized, Double-Blind, Controlled Clinical Trial. J Biol Regul Homeost Agents. Oct. 2022;36(5):1311-1319.
@Press記事: https://www.atpress.ne.jp/news/345419
詳細はこちら
プレスリリース提供元:@Press
【関連画像】
この記事に関連するニュース
-
独自コラーゲンが、睡眠中に分泌する成長ホルモンとの組み合わせによりコラーゲン産生を促進する効果を確認
PR TIMES / 2024年10月4日 14時15分
-
長寿研究のいまを知る(4)老化抑制に強く影響する「サーチュイン遺伝子」と「エピジェネティック」
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年10月3日 9時26分
-
長寿研究のいまを知る(3)なぜ、老化で「テロメア」が注目されるのか
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年9月26日 9時26分
-
理研、老化すると組織幹細胞も疲弊することをハエから発見
マイナビニュース / 2024年9月12日 6時41分
-
東栄新薬、アガリクスKA21摂取による卵巣機能改善作用に関する特許を出願
@Press / 2024年9月9日 10時0分
ランキング
-
1経団連、自公を11年連続高評価 裏金は遺憾「政治不信、真摯に」
共同通信 / 2024年10月7日 18時23分
-
2「晴海フラッグの過剰供給でタワマン暴落」は大ウソだった…日本の専門家が「肝心な時に間違える」本当の理由
プレジデントオンライン / 2024年10月7日 7時15分
-
3缶チューハイ市場「脱ストロング系」、健康志向で低アルコール商品にシフト
読売新聞 / 2024年10月7日 20時11分
-
4本来なら「少年ジャンプ」は土曜日に買えるのに…消費者の利益より業界の都合を死守する出版界の謎ルール
プレジデントオンライン / 2024年10月7日 17時15分
-
5食品9社、チルド配送で連携=24年問題対応、商慣習見直し
時事通信 / 2024年10月7日 20時49分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください