丸紅が温室効果ガス排出量削減支援のための成果払い方式による船舶用塗料の販売を開始
@Press / 2024年6月20日 9時0分
画像 : https://newscast.jp/attachments/IecYuewNQUf5CruWl0KG.png
丸紅株式会社(以下、丸紅)はこのほど、気候温暖化抑制の一策として、船舶の燃費改善および船舶運航時の温室効果ガス(以下、「GHG」)の排出量を削減実現に向けた「専用サイト」を開設いたしました。
これは、丸紅が独自に考案した船底防汚塗料の成果払い方式の販売(塗料の購入者に対して丸紅が部分的に長期与信を供与し、実際の燃費削減の成果に応じて燃費改善額のうちの一部を丸紅にお支払いいただくというもので、販売サービスはすでに専用サイトを通じて開始しています)。船主様など、低摩擦塗料の購入いただく方々(以下「利用者」)にとっては、本サービスを活用頂くことで、追加の初期費用なく、従来の一般的な塗料の購入価格にて低摩擦塗料へのアップグレードが可能となります。
専用サイト(お問い合わせ)はこちら : https://marubeni-decarbonize.com/
一般塗料と比較し約5~15%の燃費改善、GHG排出量削減実現へ
船舶を取り巻く環境は日々変化しており、国際海運業界では、IMO(国際海事機関)が2050年までにGHG排出量を2008年比で半減する目標を設定しており、船舶のGHG排出量削減が求められています。世界中で運航している船舶の中には環境規制に対応するため、今後更なる追加対策が必要であったり、対策が不十分であれば減速航海を強いられる可能性があります。更には、地球温暖化によりフジツボや海苔などによる船体の高汚損リスク海域が拡大している中で減速航海することは船底部の汚損リスクを伴い、汚損すると船底の摩擦抵抗が増加するため、船舶航行のためにより多くの燃料を消費する、すなわちGHG排出量を増加させる可能性があります。低摩擦塗料を船底に塗布することにより、船底部の汚損による摩擦抵抗の増加を防ぐことができ、燃費改善によるGHG排出量削減に寄与しつつ汚損リスクを低減できると考えられています。丸紅は、自社保有船に低摩擦塗料を塗布し3年間にわたる航海で効果を検証し、一般的な塗料と比較して約5~15%の燃費改善、GHG排出量削減が期待できることを確認しました。
✨「低摩擦塗料」採用による経年劣化の違いは一目瞭然!✨
画像 : https://newscast.jp/attachments/nfUCr4lRv3l7CqtLuJeK.png
左:一般的な塗料を塗装し約30か月航海した船底
右:低摩擦塗料を塗装し約24か月航海した船底
船底防汚塗料とは?
船舶が船渠(ドック)時に海水が触れる船体部分に塗布する塗料を指し、防汚効果があります。特に低摩擦塗料は、塗料の高性能化により、汚損を防ぐだけでなく燃費低減まで可能にする船底防汚塗料です。新規ポリマーにより塗膜の平滑性を向上させ、表面張力を制御することで摩擦抵抗の低減を図ったもので、従来の船底防汚塗料よりも燃費低減効果が高くなります。燃費低減効果は各船舶の船体状態や航行条件により異なります。
丸紅がこのサービスを開始した背景
昨今の環境保全が強く求められるようになった近年においても、CO2排出削減に寄与できると考えられる製品の採用が進んでいないケースがある、その理由が、効果を信用できない、船舶管理の予算が足りない、といった事情であることを知り、Scope3のCO2排出削減にも貢献したいと考え、販売支援・導入支援策を考案しました。塗料の効果が万が一出なかった場合のリスクを丸紅が取り、本サービスを提供することでこれまで採用されにくかった低摩擦塗料の使用を推進し、IMOが掲げるGHG排出削減目標を達成するための船舶の燃費改善に寄与することができると考えています。
画像 : https://newscast.jp/attachments/dMIF03QghN7Qx9hky8t0.png
次回は、丸紅と利用者間の双方間での船舶への本燃料採用においての具体的プロセスや、どのようなメリットがあるかについて、ご紹介します。
プレスリリースの詳細はこちらから : https://www.marubeni.com/jp/news/2024/release/00009.html
【お問い合わせはこちらまでお願いします】
丸紅株式会社 化学品第一部
E-mail: efpecp-mitsumoriirai_B770@marubeni.com
詳細はこちら
プレスリリース提供元:@Press
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