福島第一原発事故に関わる放射線測定データの保全と後世へのアーカイブズ化に関する共同声明のお知らせ
@Press / 2013年11月1日 10時0分
日本アーカイブズ学会(会長 高橋 実)及び日本物理学会(会長 斯波 弘行)は、この度、福島第一原発事故に関わる放射線測定データの保全とアーカイブズ化を呼びかける声明「福島第一原発事故に関わる放射線測定データの保全と後世へのアーカイブズ化を」を共同で発表いたします。声明骨子は以下の通りです。
(1) 福島第一原発事故に関わる放射線測定データは重要なデータとして人々に共有され、後世に残されるべきである。
(2) 様々に散在するデータを散逸、消失から守るために、今すぐ保全の措置が必要であると共に長期的な取り組みが必要である。
(3) そのために、定常的な組織を設置して、統一的な放射線測定データアーカイブズの作成を行なう事が望ましい。
(4) 政府、民間、個人を問わず放射線測定が行なわれた状況自身が社会的に重要な資料であるため、範疇に依らずできるだけすべてのデータを対象にするべきである。
(5) これらの実現のため、日本アーカイブズ学会と日本物理学会は、国立国会図書館をはじめ各界の協力の元、共同で放射線測定データアーカイブズの実現に向けて取り組み始めた。まずは各所に存在する貴重なデータの保全を呼びかけたい。
詳細につきましては末尾の声明文をご覧ください。
放射線測定データの保全に関わる具体的な動きに関するお問い合わせは、下記「放射線測定メタデータアーカイブズつくりに関するお問い合わせ」をご参照ください。
放射線測定メタデータアーカイブズつくりに関するお問い合わせ:
日本学術会議 総合工学委員会 原子力事故対応分科会
原発事故による環境汚染調査に関する検討小委員会
東京電力福島第一原子力発電所事故に関連する放射線・放射能測定データアーカイブズWG
ホームページ http://www.radarc311.jp
電子メールによるお問い合わせ: info@radarc311.jp
声明文の入手先:
声明文は物理学会トップページ( http://www.jps.or.jp )からも入手できます。
なお、記者会見の予定はございません。また、報道解禁日時の設定もございません。
<声明文>
「福島第一原発事故に関わる放射線測定データの保全と後世へのアーカイブズ化を」
東日本大震災の際に発生した東京電力福島第一原子力発電所の事故により、大量の放射性物質が環境へ放出される事態となりました。事故直後より政府、自治体、東京電力等により行なわれた様々な放射線の測定は、住民の皆さんの健康と将来を考える上で重要なデータとして、またあってはならない原子力災害の記録として、世界と共有し後世へ伝えるべき資料であると考えます。
一方この間に、市民や学術・民間機関による放射線測定も活発に行なわれ、それらの一部は個人のウェブサイトなどインターネット上で公開され、国民全体で共有する重要な情報となりました。それだけではなく、あらゆる立場の人々により放射線測定が広範に行なわれた状況それ自体が社会的・歴史的に重要な事実であり、資料としてできる限りありのまま後世に伝える事が重要と思われます。
これらの貴重なデータのほとんどは各機関や個人で個別に保有されているため、長期にわたって保全される保証がありません。また、それらのデータは統一的に保管されていないため、検索により所在を知るすべも充分に用意されていません。中には一般には公開されていない資料の中にそれとは知られず眠っている貴重な測定データもあるものと思われます。
各所に散在する貴重なデータを散逸・消失から守り、多くの人が活用できるようにするために、日本アーカイブズ学会と日本物理学会は、「東日本大震災アーカイブ」に取り組んでいる国立国会図書館と協力して、データの保全とアーカイブズ化の実現に向けた議論を進めております。同趣旨の取り組みは、日本学術会議や関連分野の学会においても検討が進められていると聞き及んでおります。
私たちは、放射線測定データのアーカイブズ化への検討を可能な限り迅速に進める一方、現在放射線測定データを保有しておられる機関や個人の方々に対して、アーカイブズ・システムの態勢が整うまでそれらのデータとそのデータを得た測定についてのあらゆる情報(メタデータ)の保全に努めてくださるよう呼びかけを行うものです。
@Pressリリース詳細ページ
提供元:@Press
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