遺伝子導入用アデノ随伴ウイルスベクター関連試薬を発売
@Press / 2013年12月2日 15時0分
タカラバイオ株式会社は、細胞への遺伝子導入時に用いられるアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター関連試薬を日本企業として初めて製品化し、本年12月16日より「AAVpro(R) シリーズ」として全世界で発売します。同時に、本試薬を用いた研究用アデノ随伴ウイルスベクター作製受託サービスも開始します。
アデノ随伴ウイルスベクターはアデノ随伴ウイルスに由来する、細胞や動物個体への遺伝子導入用ベクターです。アデノ随伴ウイルスは病原性を持たないことから、安全性の高いウイルスベクターとしてパーキンソン病や血友病を対象疾患とした遺伝子治療分野での応用が進んでいます。また、導入可能な細胞が多様であり、安全性も高いことから、研究用試薬分野でも市場の拡大が期待されます。
今回発売する「AAVpro(R) Helper Free System(AAV2)」は、miRNAを用いることにより生産効率を既存品の2倍以上に向上させた、アデノ随伴ウイルスベクター作製試薬です(特許出願中)。また、「AAVpro(R) Titration Kit(for Real Time PCR)」は、世界初のリアルタイムPCR法を用いたアデノ随伴ウイルスベクター力価測定試薬で、迅速にベクター量を測定することが可能です。なお、miRNAを用いたアデノ随伴ウイルスベクター作製法については、本年12月3日より神戸にて開催される第36回日本分子生物学会年会において発表する予定です。
当社および関連子会社は、遺伝子治療および研究用試薬分野における遺伝子導入用ウイルスベクターの新製品開発に注力しており、今後も「AAVpro(R) シリーズ」として、アデノ随伴ウイルスベクター関連の研究用試薬の拡充を図ります。
【製品概要】
製品名 :AAVpro(R) Helper Free System(AAV2)
容量 :20μg each
製品コード :6230
希望小売価格:157,500円(消費税込)
製品名 :pAAV-ZsGreen1 Vector
容量 :20μg
製品コード :6231
希望小売価格:110,250円(消費税込)
製品名 :AAVpro(R) Purification Kit(AAV2)
容量 :2回
製品コード :6232
希望小売価格:102,900円(消費税込)
製品名 :AAVpro(R) Titration Kit(for Real Time PCR)
容量 :100反応分
製品コード :6233
希望小売価格:78,750円(消費税込)
製品名 :AAVpro(R) Extraction Solution
容量 :1Set
製品コード :6235
希望小売価格:31,500円(消費税込)
製品の詳細やご購入については、当社営業部営業企画担当(TEL:077-543-7231)までお問い合わせください。
当資料取り扱い上の注意点
資料中の当社による現在の計画、見通し、戦略、確信などのうち、歴史的事実でないものは、将来の業績に関する見通しであり、これらは現時点において入手可能な情報から得られた当社経営陣の判断に基づくものですが、重大なリスクや不確実性を含んでいる情報から得られた多くの仮定および考えに基づきなされたものであります。実際の業績は、さまざまな要素によりこれら予測とは大きく異なる結果となり得ることをご承知おきください。実際の業績に影響を与える要素には、経済情勢、特に消費動向、為替レートの変動、法律・行政制度の変化、競合会社の価格・製品戦略による圧力、当社の既存製品および新製品の販売力の低下、生産中断、当社の知的所有権に対する侵害、急速な技術革新、重大な訴訟における不利な判決等がありますが、業績に影響を与える要素はこれらに限定されるものではありません。
<参考資料>
【語句説明】
ベクター
目的遺伝子を細胞やバクテリアに導入するための分子。プラスミドベクター、レトロウイルスベクター、アデノウイルスベクター、レンチウイルスベクター、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターなどがあります。
アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター
アデノ随伴ウイルスは、ヒトや動物に感染する小型ウイルスです。アデノ随伴ウイルスベクターは、遺伝子導入用にアデノ随伴ウイルスを人工的に改変して作製したベクターです。遺伝子導入できる大きさが4,500塩基程度と小さいですが、病原性がないウイルス由来のものであり安全性が高いことや、物理化学的に安定で、精製操作が比較的簡便であることから、遺伝子治療や動物個体への遺伝子導入用ベクターとして注目されています。また、宿主域が広く、神経などの非分裂細胞にも遺伝子導入できるという利点があります。アデノ随伴ウイルスには多くの血清型が存在し、中でも2型アデノ随伴ウイルス(AAV2)はよく研究されている血清型で、宿主域が広いことが知られています。
miRNA
マイクロRNA(microRNA)の略称で、18から26塩基程度の低分子1本鎖RNAです。タンパク質へは翻訳されず、他の遺伝子の発現を調節することが知られ、基本的な代謝から個体発生や細胞分化までのさまざまな生命現象に関与すると考えられています。
リアルタイムPCR法
従来のPCR法は、サーマルサイクラーという機器で目的DNAを増幅した後、増幅産物を電気泳動で解析するという手順で行われています。リアルタイムPCR法では、サーマルサイクラーと分光蛍光光度計を一体化した機器を用いて、PCRでのDNA増幅産物の生成過程をリアルタイム(実時間)で検出し、解析を行います。DNA増幅産物の生成の過程を連続して観察できるため、より正確な定量ができます。また電気泳動を行う必要がないため、解析時間の大幅な短縮が可能となります。
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