管理会計と財務会計とを統一する損益分岐点図を利用する標準原価計算会計方法が米国特許に認定
@Press / 2014年4月28日 10時0分
有限会社ゆう商事(所在地:山形県酒田市)は、当社代表 兼 工学博士の林 有一郎が発明した「管理会計と財務会計を統一する損益分岐点図を利用する標準原価計算会計方法」が、米国特許:“Accounting method and accounting system”, No. US 8,554,646 B2, Oct. 8, 2013に認定されたことをお知らせします。
■ 標準原価計算の下での2013利益図と2007年利益図
2013年米国特許において使用される標準原価計算・損益分岐点図(以下、利益図という)を図1. 2013利益図に示します。図1は、本発明者による同じく標準原価計算・損益分岐点図に関する2007年米国特許:“Accounting system for absorption costing”, US 7,302,409 B2, Nov. 27, 2007と密接に関係するため、そこで使用された利益図を図2. 2007利益図に示します。
▼ 図1. 2013利益図
http://www.atpress.ne.jp/releases/45187/img_45187_1.jpg
▼ 図2. 2007利益図
http://www.atpress.ne.jp/releases/45187/img_45187_2.jpg
■ 標準原価計算の下での営業利益 ※
標準原価計算においては、次のようにして決算利益を定めます。次のように、記号を定義します。
「売上高」をX、「売上総利益」をQ、「売上営業利益」をπ<O>、「製造直接費(変動費、実際原価)」をD<X>、「製造間接費(固定費、実際原価)」をC、「販売一般管理費(固定費、実際原価)」をG、「全部製造原価」をE、「Xへの製造間接費配賦額」をA<CX>、「今期のC会計部門配賦収益」をA<CY>、「次期棚卸資産に繰越す期末A<CY>」をA<CY>(+)、「前期から繰越された期首A<CX>」をA<CX>(-)と表し、η(イータ) = A<CX>(-) - A<CY>(+) = A<CX> - A<CY>を「製造間接費配賦額・正味繰越額」と名付けます。
標準原価計算の下での財務会計としての売上営業利益π<O>は、次のようにして得られます。
Q = X - E; E = D<X> + C + A<CX>(-) - A<CY>(+) = D<X> + [C + η] 、π<O> = Q - G = X - D<X> - [C + η + G] ・・・・・(1)。
式(1)は、ηの大きさがπ[O]の値に影響することを示しています。
■ 2007利益図 ※
標準原価計算の下での管理会計のために、前述の記号の他に、期中の任意時点(例えば月次、週次でも)において、会計用語とその記号を次のように定義します。
E<M> = D<X> + A<CX>を「管理製造全部原価」、Q<M> = X - E<M> を「管理総利益」、π<MO> = Q<M> - Gを「管理営業利益」、π<AC> = A<CX> - (C + η)を「配賦利益」、又は「製造間接費配賦利益」、δ= A<CY> - Cを「製造間接費原価差異」、V<S> = X - D<X>を「限界利益」、F<S> = C + η + Gを「管理固定費」と名付けます。
これらの記号を使って、式(1)において、π<O> = 0 とする軌跡を描くと図2が得られます。図2を観察することにより、π<O> = π<MO> + π<AC>、π<AC> = A<CX> - (C + η)が得られます。η = A<CX> - A<CY>なので、π<AC> = δとも表せます。
ここで定義されている会計用語は、従来の公式会計用語の中に存在していなかったため、管理会計のために本発明者が新しく造語したものです。
■ 2013利益図 ※
図2において、本発明者が従業員に「管理固定費F<S>(ηを含んでいる)は固定費である」と強調しているのに対し、F<S>と結びつくはずの限界管理総利益率線(図2のEN)は下向きの斜線で表示されています。このような利益図は会計学教育で教えられていないために、会計学教育を受けた人ほど、この利益図に対する抵抗感が大きいのです。そこで、図2において、F<S>線を水平線として描く研究を開始し、その結果、図2を変換することによって、図1(2013利益図)を創り出しました。図1を式(1)と等価である45度線損益分岐点図に容易に変換できます。
直接原価計算利益図(限界利益図)は、図1において、η=0、即ちA<CX>(-) = A<CY>(+)、及びA<CX> = 0とすれば得られ、F<D> = C + Gは水平線として描かれています。従って、図1と図2は完全に等価図形なのであり、両図共、直接原価計算利益図を含んでいます。
※“<>で括られたアルファベット[<>部分は除く]”および“(+)(-)[()部分含む]”は、正式には上付き文字です。
■ 本特許の意義
各製品が一つのプロフィットセンターである多品種の製品を生産する会社にとっては、この会計手法は大変有益であります。これらのことにより、数十年近くの懸案であった標準原価計算と直接原価計算との間の異なった損益分岐点図に関する問題点は今回の発明をもって解決され、標準原価計算と直接原価計算は統一されました。
■ その他の情報
2007年特許と2013年特許は、Google Patentsで簡単に検索できます。概要は、発明者のホームページで得られます。
URL: http://www11.plala.or.jp/yuichiro-h/。
ホームページは、“林有一郎”“Making-Digesting-Burning”などでも検索可能です。
詳細はこちら
プレスリリース提供元:@Press
【関連画像】
この記事に関連するニュース
-
プライバシー強化技術の最先端:研究開発と特許から見える未来
PR TIMES / 2024年9月19日 14時15分
-
資本の増減をもたらす原因となる「損益」とは?「損益計算書」の超キホン【公認会計士が解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年9月8日 11時15分
-
マテリアルズ・インフォマティクスの研究開発動向 ~データ駆動型材料開発におけるグラントとスタートアップ分析~
PR TIMES / 2024年9月5日 11時45分
-
株式会社シャノン、M&A強化を機に経営管理プラットフォーム「DIGGLE」を導入し経営管理の属人化を解消
@Press / 2024年9月5日 10時0分
-
ドラッグ店ゲンキーが地方スーパーを倒せる理由 「売れなくても持続可能」、人口減少に強い仕組み
東洋経済オンライン / 2024年8月25日 10時0分
ランキング
-
1日系企業、社員の一時帰国容認も=邦人に募る不安―中国・男児襲撃事件
時事通信 / 2024年9月19日 21時1分
-
2高齢者のダイエットは危険!実は寿命を削ってしまう可能性もあることが判明
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年9月19日 11時0分
-
3為替相場 20日(日本時間 6時)
共同通信 / 2024年9月20日 6時0分
-
4マイナ保険証では"大損"する人が続出…廃止される健康保険証だけに記載された最重要情報で医療費は雲泥の差
プレジデントオンライン / 2024年9月19日 10時15分
-
5ローソン、107円になる「長すぎるパン」を発売 「大きすぎるパン」も KDDIと共同開発した背景
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月19日 16時44分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください