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日本生協連調べ 周囲との助け合い 何かあったとき「助けてもらえると思う」2割弱、「助けたい」は5割強

@Press / 2014年11月7日 15時0分

助け合いに関する意識
このたび、日本生活協同組合連合会(略称:日本生協連、会長:浅田克己)は、2014年9月26日~9月27日の2日間、20歳~79歳の男女に対し、「社会保障とくらしの助け合いに関する調査」をインターネットリサーチで実施し、1,000名の有効サンプルの集計結果を公開しました。(調査協力会社:ネットエイジア株式会社)


◆ 現在の自分自身の生活に対する満足度 「満足」6割半、「不満」3割半 昨年から満足度上昇
20~79歳の男女1,000名(全回答者)に、現在の自分自身の生活に対する満足度を聞いたところ、「満足している」は1割半(14.9%)、「どちらかといえば満足している」は5割(49.7%)で、合計した『満足』の割合は6割半(64.6%)となりました。
2013年9月に実施した前回調査の結果と比較すると、満足度(前回58.1%)は6.5ポイント上昇し、昨年と比べて自身の生活に満足している人がやや増加していることが明らかになりました。


==社会保障について==
◆ 現在の日本の社会保障に対する満足度 「満足」3割弱、「不満」7割強 昨年調査と同様の結果
◆ 「年金制度に不満」8割、「介護制度に不満」6割半、「子育て支援制度に不満」5割半
◆ 「政府の行う社会保障政策を信用できる」わずか1割半
◆ 「貧富の差による医療格差が広がると思う」7割半、「自分の介護をしてくれる人がいるか不安」6割弱
◆ 周囲との助け合い 何かあったとき「助けてもらえると思う」2割弱、「助けたい」は5割強
◆ 消費税10%への再増税に8割弱が反対

続いて、現在の日本の社会保障に対する満足度を聞いたところ、『満足』(「満足している」+「どちらかといえば満足している」、以下同様)の割合は3割弱(28.0%)、『不満』(「不満だ」+「どちらかといえば不満だ」、以下同様)が7割強(72.0%)となり、不満を感じている人が多数派となりました。
前回調査の結果と比較すると、『満足』の割合(前回26.8%)はわずかに上昇しているものの、昨年調査と同様の結果となりました。

また、全回答者(1,000名)に、社会保障と聞いて、思い浮かべるイメージとして最もあてはまるものを聞いたところ、「政府による支援や給付」が6割(60.7%)で際立って高くなり、「家族の中で支え合う」(12.5%)や「地域で支え合う」(8.4%)といったイメージは1割前後となりました。
年代別にみると、「政府による支援や給付」は、年代が上がるにつれて割合が高くなり、20代では5割弱(46.9%)ですが、60代・70代では7割半(74.6%)となりました。20代は「保険会社など、企業にお金を払って保障を受ける」(11.2%)、「必要がないと感じるもの」(10.5%)で他の年代よりも高い割合となっていて、年代間で社会保障に対するイメージは大きく違っていることがわかりました。

社会保障の各制度に対する満足度について聞いたところ、いずれの項目でも『不満』の割合のほうが高くなりました。それぞれの『不満』の割合は、≪年金制度≫が最も高く8割(79.1%)、≪医療制度≫では5割半(56.1%)、≪介護制度≫では6割半(63.5%)、≪子育て支援制度≫では5割半(55.9%)、≪求職者支援制度≫では6割(59.4%)となりました。なお、≪医療制度≫については、『満足』の割合が4割弱(37.4%)と、他の項目と比較して、やや高い結果となりました。

社会保障に対する意見をいくつか挙げ、同意するかどうか聞きました。
≪生活保護の支給額はもっと減額したほうがよい≫の同意率(「そう思う」+「まあそう思う」)が4割半(45.9%)、≪政府の行う社会保障政策を信用できる≫ではわずか1割半(14.4%)となり、政府の社会保障政策に対する不満・不信がうかがえる結果となりました。
しかし、≪社会保障は国に頼るのではなく自分や家族で支え合いたい≫、≪社会保障は地域の人たちで、主体的に支え合うほうがよい≫の同意率は3割(前者30.4%、後者31.4%)と決して高くはなく、他方、≪社会保障は主に政府が取り組んだほうがよい≫の同意率は7割強(72.1%)に達していることから、不満・不信はあるけれども、あくまで社会保障は政府の役目だ、との意識がみて取れました。
社会保険料等の徴収については、≪社会保険料の負担増は認めたくない≫で6割半(63.5%)、≪お金のある人から社会保険料や税金をもっと徴収したほうがよい≫で7割弱(68.3%)が同意する結果となり、自身の負担が増えることには抵抗がある、応能負担を促進すべきだ、との意見が多数派となりました。
また、社会保障における格差について、≪今後、お金のある人とない人で受けられる医療の差が広がると思う≫(73.6%)と≪社会保障は世代間で不公平を感じる≫(76.1%)のどちらとも、同意率は7割半となりました。
さらに≪自分の介護をしてくれる人がいるか不安だ≫(58.6%)など、自分自身の将来についての不安の強さも感じ取れる結果もみられました。

周囲との助け合いに関する意識について聞いたところ、≪自分に何かあったときには、周囲の人が助けてくれると思う≫の同意率は2割弱(18.6%)に留まった一方、≪周囲の人に何かあったときには、助けたいと思う≫では5割強(52.9%)と過半数に達し、“助けたい”と思っている人が、“助けてもらえる”と思っている人の3倍近くいることが明らかになりました。周囲の人と助け合いながら暮らしていくことは、実は各々が思っているほど難しくはないのではないでしょうか。
また、年代別にみると、“助けてくれると思う”割合は、若い年代ほど高く(20代22.4%、30代20.1%、40代21.7%、50代14.8%、60・70代16.4%)、“助けたいと思う”割合は、上の年代ほど高く(20代42.0%、30代48.6%、40代51.5%、50代47.6%、60・70代63.8%)なりました。

社会保障の財源のひとつとして、消費税が挙げられます。来年10月には消費税10%への増税も検討されているなか、消費税の増税に対する意見を聞きました。
多数派となったのは「10%への増税には反対(8%への増税にも反対だった)」で、6割(61.0%)となりました。「10%への増税には反対(8%への増税には賛成だった)」(16.4%)も合わせると、来年10月の消費税増税には8割弱(77.4%)が反対している結果となりました。


==くらし・助け合いについて==
◆ 地域にあったら“くらしやすくなる”と思うこと 「高齢者支援」「就労支援」「地域の見守り活動」
◆ 20代女性の約半数は「就労支援」、6割弱は「子育て支援」が地域にあればくらしやすさ向上と実感
◆ 60代・70代男性の2人に1人は「地域の見守り活動」がくらしやすさ向上のカギと認識
◆ “近所の人とシェアできたらいいな”と思うこと 1位「高齢者の見守り」
◆ 「子どもを事件・事故や非行から守る活動に地域住民がもっと参加したほうがよい」 4人に3人が同意

全回答者(1,000名)に、どのような活動や支援が自身の住む地域にあったら、今よりもくらしやすくなると思うか聞いたところ、上位には、3割台で「高齢者支援」(39.3%)、「就労支援」(36.6%)、「地域の見守り活動」(32.9%)、「子育て支援」(30.6%)が入りました。
性年代別にみると、20代女性では「就労支援」(48.6%)、「子育て支援」(57.1%)が全体より10ポイント以上高くなりました。他方、60代・70代男性では「高齢者支援」(63.8%)、「地域の見守り活動」(50.7%)について、全体より10ポイント以上高い割合となりました。
他に性年代別で特徴がみられた点として、若い世代においては「友だち・つながりづくり支援」(20代女性30.0%)、「男女の出会い支援」(20代男性16.4%、30代男性15.6%)といった“出会い”に関する項目、60代・70代の高齢層においては「サロン活動(ひきこもりがちな方などの居場所づくりなど)」(60代・70代男性23.0%、同女性23.4%)といった“人とのふれあい”に対する支援について、それぞれ全体よりも高い割合となっていることが挙げられます。若年層や高齢層が、“地域内でのつながりづくり”に関する支援を求めていることがうかがえました。

続いて、全回答者(1,000名)に、近所の人とシェア(共同化)できたらいいなと思うことを聞いたところ、最も高かったのは「高齢者の見守り」(33.6%)、次いで「子どもの世話(遊び相手や送迎含む)」(24.6%)が続きました。くらしやすくなると思う活動や支援でも、高齢者支援や子育て支援が上位に挙がっていたように、高齢者や子ども、子育て世帯を地域全体で守りたい・支えたい・支えて欲しいとの思いが表れている結果と言えそうです。

それでは、高齢者や子どもを守るには、どのようにしていくのがよいと考えられているのでしょうか。高齢者や子どもの見守りに関する意見について、同意するかどうか聞きました。
同意率をみていくと、高齢者の見守りについては、≪お年寄りを見守るための制度を国や自治体はさらに強化したほうがよい≫は7割(70.4%)、≪お年寄りを見守るための活動に地域住民がもっと参加したほうがよい≫も7割(68.9%)、≪お年寄りを見守るための活動に企業などがもっと取り組んだほうがよい≫は5割半(54.4%)となりました。
子どもを守ることについては、≪子どもを事件・事故や非行から守る制度を国や自治体はさらに強化したほうがよい≫は7割半(75.7%)、≪子どもを事件・事故や非行から守る活動に地域住民がもっと参加したほうがよい≫も7割半(75.4%)、≪子どもを事件・事故から非行から守る活動に企業などがもっと取り組んだほうがよい≫で6割弱(57.7%)となりました。


==働くこと・雇用について==
◆ 「正規・非正規雇用間の賃金格差は拡大していくと思う」 7割半
◆ 「非正規雇用者の社会保障をもっと充実させるべきだ」 7割
◆ 「終身雇用されるなら、給料が下がってもその組織に尽くしたい」 3割
◆ 「転職はもっと積極的に行われるべき」5割弱が同意するも、再就職で雇用条件悪化を懸念する人は6割強

最後に、全回答者(1,000名)に、働くことや雇用についての意見に、同意するかどうか聞きました。
≪夫(正規雇用)の給料で家族を養える所得にし、女性は専業主婦に専念できるようにするべきだ≫という意見に対しては、同意率は3割(30.4%)、不同意率(「そう思わない」+「あまりそう思わない」、以下同様)は6割(60.0%)となりました。
≪企業の競争力確保のために、非正規雇用の増加はしかたがない≫の不同意率は5割半(56.1%)に達しました。しかし、≪今後、正規雇用・非正規雇用でますます賃金格差が広がると思う≫の同意率が7割半(74.3%)となり、賃金格差の拡大を懸念する人は多いようです。加えて、≪非正規雇用者の社会保障をもっと充実させるべきだ≫については、7割(69.5%)が同意していて、非正規雇用者の社会保障強化が必要だと感じている人も多くみられました。
また、≪自分のライフステージの中で、正規雇用と非正規雇用をもっと柔軟に組み合わせられるようにするべきだ≫の同意率は5割半(54.3%)、不同意率は3割(30.8%)で、雇用の流動性向上には同意する人のほうが多い結果となりました。さらに、≪転職は正規雇用者も含めてもっと積極的に行われるべきだ≫に対する同意率は5割弱(46.9%)、他方、≪終身雇用されるなら、給料が下がってもその会社に尽くしたい≫では同意率が3割(30.6%)、不同意率が5割(51.1%)となり、転職に関して、決して消極的ではない様子がうかがえました。しかし、≪もし、現在の仕事を辞めて再就職するときには、前に勤めていた雇用条件より悪くなると思う≫には6割強(63.0%)が同意し、転職による雇用条件悪化を懸念する人も少なくないようです。

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プレスリリース提供元:@Press

【関連画像】

現在の生活満足度社会保障に対する満足度「社会保障」のイメージ

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