ダイハツの軽オープンカー「コペン」、8月で生産終了

Autoblog JP(オートブログ) / 2012年4月2日 19時0分

ダイハツの軽オープンカー「コペン」、8月で生産終了

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ダイハツは2日、軽自動車のオープンカー「コペン」の生産を2012年8月末で終了すると発表。同時に、最後の特別仕様車として「10th アニバーサリーエディション」を発売した。
ダイハツが2002年に発売したコペンは、電動油圧ポンプによる開閉式ルーフ「アクティブトップ」を特徴とする2人乗りの軽自動車。フロントに搭載する排気量659ccの小さなエンジンは、直列4気筒16バルブDOHCインタークーラー・ターボという贅沢なスペックから、最高出力64psと最大トルク11.2kgmを発揮し、前輪を駆動する。生産方式もまた贅沢で、大阪府池田市にあるダイハツ本社工場の一角に設けられた、その名も「エキスパートセンター」という専用ファクトリーにおいて、熟練の技能者が手作業で組み上げ・調整・検査を行い完成させるという。さらに標準モデルの他に用意されている豪華仕様の「アルティメットエディションS」になると、アルカンターラまたは本革を使用したレカロ社製シートや、ウッドとレザーのMONO製ステアリング・ホイール、BBS製アルミ・ホイールにビルシュタイン製ショックアブソーバーなどの "ブランド品" が奢られ、大きさ以外は、ある意味ヨーロッパの高級GT並み、とも言えそうなクルマになっている。気がつけばモデルチェンジなしに10年間も生産されていた、という点も、イギリスあたりの少量生産高級車を思わせなくもない。



コペン(Copen)という名前は、1999年の東京モーターショーに参考出展された「KOPEN」から受け継いだもので、当時は "K-open"、つまり軽(自動車)のオープンという意味だったが、市販が決まったときに「コンパクトカーのオープン」を略して "C-open" になったと言われている。発売当初からヒーター付き本革シートやディスチャージ式ヘッドライトなど、上級車並みのオプションが用意され、また軽自動車としては決して安くない149万8,000円という価格(当時)からも、「財布の軽い若者向けスポーツカー」というよりは、「大人のためのセカンドカー」としての需要を狙ったものだったと言えるだろう。しかしこのようなクルマは世界的に見ても今では貴重な存在であり、2003年には659cc右ハンドルという日本仕様のまま、2005年からは1.3リッター自然吸気エンジンを搭載して、イギリスやヨーロッパ、オーストラリアなどの諸外国へも輸出された。



今回の生産終了に伴い「10年間のご愛顧に感謝の気持ちを込め」(プレスリリースより)設定された特別仕様車は、標準モデルの「アクティブトップ」をベースに、シルバー塗装のBBS製15インチ・アルミホイールや、豪華グレード「アルティメットエディションS」に採用されているブラックメッキ・フロントグリルと、レッドステッチ入りブラック本革スポーツシートを装備。さらにメッキ・パーキングブレーキボタンにメッキ・インナードアハンドル、そしてシリアルナンバー入りアルミ製スカッフプレートカバーが付く。価格はベース・グレードから10万5,000円アップに抑えられ、5速MT仕様が182万円、スーパーアクティブシフト付4速AT仕様は180万円となっている(北海道地区は8,400円高)。コペンのMT仕様がATより高い理由は、フロントに「スーパーLSD」が組み込まれているからだ。



ついに後継車の発表もないまま、生産終了が告知されたコペン。今後、果たして新しいスポーツ・タイプの軽自動車はダイハツから登場するのだろうか? 昨年の東京モーターショーに出展された「D-X」をその有力候補と見る向きもあるようだが、コペンの車体を流用して仕立てられたあのクルマが、そのまま発売されるとは思えない。しばらくは「軽オープン」不在の期間が続くと思われるので、維持費の安いコンパクトなオープンカーを新車で購入したいとお考えなら、販売店まで急いだ方が良さそうだ。



ダイハツの社員が、自分たちの「本当に欲しいクルマが作りたい」という夢を形にして生まれたのが、コペンというクルマだったという。それはまた、1999年の東京モーターショーで展示されたコンセプトカーを見て、市販化を望んだ多くの人たちの夢にもなった。作り手と受け手が共有した夢は3年後に現実となり、10年間愛され続けて来た。この素晴らしい経験は、必ず次につながるはずだ。
次の夢はどんなものになるのか、まだ具体的には見えて来ないけれど、ダイハツの掲げる「最小のボディに、最大の夢を」という言葉を信じて、それを受け継ぐニュー・モデルの誕生を待ちたい。

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