【ビデオ】フェラーリ、「エンツォ」後継となる限定生産モデルのカーボン製シャシーを公開

Autoblog JP(オートブログ) / 2012年9月28日 7時0分

【ビデオ】フェラーリ、「エンツォ」後継となる限定生産モデルのカーボン製シャシーを公開


フェラーリは27日、開幕したパリ・モーターショーにおいて、「エンツォ」の後継となる次期限定生産スペシャル・モデルに使われるカーボンファイバー製シャシーを公開した。
フェラーリが創立40周年を記念して1987年に発表した「F40」から、1995年の「F50」、そして2002年に登場した「エンツォ」と、数年の期間を空けながら時折発表される少量限定生産のスペシャル・モデルは、限られた顧客のみしか手に入れられないとはいえ、世の中にその数百万倍はいるであろうスーパーカー・ファンにとっても大変気になる憧れの対象だ。その理由は、イタリアの名門レーシング・チームがF1マシンを開発する過程で培った、量産市販車には応用が利かない最先端の技術も、これらの少量限定生産スーパーカーには存分に使われるから。いわば、年間20レースを戦うために数台だけ造られる「F2012」などのF1と、1年に千台規模で生産されている「F12ベルリネッタ」などのロードカーとの、技術的にも生産台数的にも間に位置するモデルというわけだ。マニアはそれをイタリア語で「フェラーリ・スペチアーレ(特別なフェラーリ)」と呼ぶ。



2004年にエンツォの生産が終了して今年で8年。その後継車として2013年の登場が噂される "次期スペチアーレ" は、これまで通り、現代F1テクノロジーが惜しみなく投入されたモデルになるであろうことが予想される。彼らによってそれは既に、F1で使われている「KERS」のようなシステムが搭載された「フェラーリ初のハイブリッド」になることが公表されているが、それ以外のことについては、ほとんどまだ不明。最近では公道でテスト中の姿も目撃されており、フロント寄りのキャビンと後ろに遠く離れた後輪を持つプロポーションから、おそらくV型12気筒のように長いエンジンを縦置きミドシップ・マウントするであろうとの推測がなされている。

そして今回、フェラーリはまず、そのカーボンファイバー製シャシーを、現行市販モデルの数々とともにパリ・モーターショーに出展。同時にビデオを公開した。



フェラーリによればそれは「限定版のスペシャル・シリーズとして生産される新型ハイブリッド・モデルのために、シングル・シーター(もちろんフォーミュラ・マシンのこと)の開発で培って来た複合素材に関する膨大な経験をもとに設計した」ものであるという。

フェラーリはこのシャシーを開発するにあたり、「自動車業界で標準的に用いられているRTM(レジン・トランスファー・モールディング)のような製法は採用しなかった。なぜならそれでは、我々が求める品質と機能性の基準に達することが出来ないからだ」と明言。同製法によって製造されているマクラーレンの「MP4-12C」(と、同じモノコックを採用すると見られる「P1」)に対して、あからさまにケンカを売っている。F1におけるライバルが、市販ロードカーの世界でも火花を散らし始めた。リングサイドで観ている我々にとっては歓迎すべき事態である。



フェラーリのこのカーボンファイバー製モノコックは、素材、デザイン方法論、製造過程、そして担当人員から製造用工具に至るまで、F1の世界で過去に11回のチャンピオンシップ・タイトルを獲得したチーフ・デザイナー、ロリー・バーンが率いるレーシング・チーム「スクーデリア・フェラーリ」と全て共有しているそうだ。

カーボンファイバーは使用する箇所によって4種類を使い分け、すべて手作業で型に合わせて積層され、オートクレーブで焼かれる(高圧力をかける)。いわゆる「ドライカーボン」と呼ばれるものだ。大量生産品には不向きだが、F1や航空機、宇宙工学の分野で採用されている製法である。主な構造体にはT800カーボンを使用し、Aピラーやルーフなど強度と剛性が必要な部分はT800UDという単一方向カーボンファイバー・テープで補強(競技用ロードバイクのフレームなどでお馴染みの素材)。アンダーボディ、クロスメンバーのような部分には、高強度高弾性率のM46Jを採用することで、必要な強度を実現しながら重量を最低限に抑えたという。ドアなどの衝突安全性に関わる部分は、F1のノーズコーンと同じT1000が使われている。これは世界一の引張強度を有すると言われている炭素繊維だ。アンダートレイには、路面から跳ね上がる石などによって破損することを避けるため、カーボンファイバーにケブラーが組み合わされている。



この最先端カーボンファイバー技術によって製造されたモノコックは、ハイブリッド・システムを搭載するためのスペースによる重量増を入れても、「エンツォ」のものと比べてまだ20%も軽量で、ねじり剛性は27%、ビーム剛性で22%向上しているという。

今回公開されたシャシーを見ると、フロント・サスペンションの取付部やシート・フレームまでモノコックと一体化されていることが分かる。ルーフやピラーの部分はボルトまたは接着剤で "バスタブ" と結合されているらしい。ドアはエンツォやプロトタイプ・レーシングカーのような跳ね上げ式になることも判明した。



この新型限定モデルの開発は、噂によるとほぼ完了しているようで、今年中には「限られた優良顧客」に向けて内覧会がこっそりと行われ、2013年のジュネーブ・モーターショーあたりで一般公開という運びになると見られている。価格は "億" の声が聞こえてきそうだ。

手作業による製造工程や、組み上げたモノコックがイタリアン・レッドに塗られたオートクレーブに入れられる様子は、以下にご紹介する公式ビデオでどうぞ。


<関連動画はこちら>


パリ・モーターショーのフェラーリ・ブースの様子はこちら。

<関連動画はこちら>

【プレゼント企画】Facebookのいいね!を押してランボルギーニやポルシェのミニカーを当てよう!!

【PR】フェラーリの購入を考える前に!まずは現在お乗りのクルマの査定価格を調べよう!

【ビデオ】フェラーリ、「エンツォ」後継となる限定生産モデルのカーボン製シャシーを公開

【関連記事】

Autoblog JP

トピックスRSS

ランキング