【試乗記】「欠点があるからこその美しさ」 アルファ ロメオ「4C」

Autoblog JP(オートブログ) / 2014年8月23日 12時0分

【試乗記】「欠点があるからこその美しさ」 アルファ ロメオ「4C」



初めて目にした時と初めて走り始めた時に感じた印象の違いは衝撃的だった。
アルファ ロメオは、この4Cと共に米国市場への本格的な復帰を果たす。プレス向けイベントが行われたのは、サンフランシスコ・ミッション地区の高級家具会社が使用するグラフィティ・アートで彩られた倉庫。米国でのお披露にぴったりのヒップな会場だ。コンクリートと金属の背景を対照に、この曲線が美しいスポーツカーの魅力的なスタイルは見事に引き立てられていたが、一方で泣けてくるほど高いこの地区の地価と完璧に同調しているようにも感じた。若くて富裕な上流階級の人々が集まる場所では、この新型アルファ ロメオ「4C」は光り輝く主役として注目の的になることは間違いない。

試乗のため、筆者が体をよじって運転席に乗り込み、アルファ ロメオ製の小さな1.7リッターエンジンに火を入れると、すぐに4Cのけたたましい"シンフォニー"が響き渡った。駐車場から通りに出る時に、まず必然的なフロントバンパーの下を擦る音がして、それからすぐにエンジンがウォーミングアップする野蛮な騒音が、頭の後ろにある薄いガラスを通して洩れ響いた。エンジンが冷えた状態でアイドリングする時のサウンドは、想像通りフォルクスワーゲンのディーゼル・エンジンから聞こえるものと大して違わない。

ありがたいことに、交通渋滞はなくサンフランシスコ市内の通りをすぐに抜けて起伏のある湾岸道路へ向かうことができた。すると、扇情的な見た目と未完成車のような荒々しさから感じる戸惑いは、次第に薄れていった。

以前に米国で市販された最後のアルファ ロメオとは異なり、この4Cは上流階級のプレイボーイ向けのクルマではない。もの凄くホットなドライバーズカーだ。




新たにインフィニティのPRマエストロとなった(元Autoblogヨーロッパ担当記者の)マット・デイヴィスが昨年4Cを試乗した際には、臆面もなく4Cを"ベイビー 458"(つまりフェラーリ「458 イタリア」の小型版)と呼んでいた。4気筒ターボエンジンをミッドシップに搭載した5万5,000ドル(約560万円)の羽のように軽い4Cにとって、その言葉は非常に強力な保証宣伝だ。だが、そこまで持ち上げたことにはそれなりの理由がある。(衝突安全対策のために)厚みを増したカーボンファイバーや、米国の基準に合致したより大きいエアバッグ、標準装備となるエアコンやオーディオ機器などによって、米国仕様の4Cは欧州仕様車より150kg以上も重くなっている。にも関わらず、アルファ ロメオのハンサムな新型クーペはイタリアン・スポーツカーの本質を見事に体現していた。

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