腸内フローラをデザインする食物繊維「イヌリン」に注目
美容最新ニュース / 2019年12月20日 16時30分
スリムなボディも美肌も、手に入れるには腸内フローラのバランスが重要だということは、すでに常識になりつつある。
少し前からブームになっている大麦に加え、いま新たに注目を集める食物繊維があるとのことで、帝人×メタジェンとの合同研究成果発表会へ参加した。
注目すべきはその「発酵力」素材メーカー大手の帝人が手がけるヘルスケア事業は、すでに45年以上の歴史がある。その帝人が本来の素材メーカーとしての領域とヘルスケア領域の掛け合わせとして注力しているのが、「機能性食品素材」だ。つまり、さまざまな食品へ添加できる“素材”を生み出していこうということ。
帝人は「死ぬまでの健康を支える」を企業の目標としている。これには未病・予防が鍵となる。それゆえ腸内フローラ(腸内環境)を整える「プレバイオティクス」に注目していて、ポテンシャルの高い素材として2014年から「スーパー大麦」、2018年から「イヌリン」の研究を始めている。
腸内に存在する菌たちは食物繊維を餌としてさまざまな物質を生成し、それが体内に吸収される。「どの菌が何を食べればどんな物質が生成されるのか」を知ること、そして応用することが腸内フローラをデザインするためには重要であり、今回の研究はその一環ともいえる。
結果、イヌリンなどは癌や肥満、糖尿病の予防、食欲の抑制などに影響するという短鎖脂肪酸を生成する力=発酵力が強いことが判明。これらを積極的に摂取していけば、腸内フローラが整い、未病・予防につながるというわけだ。
現在、日本における水溶性食物繊維の市場は難消化性デキストリンが主流であるものの、発酵力という点では同じ水溶性食物繊維ではイヌリンが大きく上回っているのだという。具体的にいうと、善玉菌に食べられる割合は難消化性デキストリンが50%であるのに対し、イヌリンは100%なのだとか。
広がるイヌリンの可能性イヌリンは、発酵力=腸内フローラの環境改善に有用であると同時に、血糖値の上昇を抑えたり、血中中性脂肪を減らしたり、ミネラルの吸収を促進したりといった機能があることが、さまざまな研究で裏付けられてきた。
また欧米では古くからその存在は知られ、乳幼児のミルクにも使われるほどの安全性があるなど、原材料としてのポテンシャルがとても高い。
現在は乳製品などに使われることが多いが、スナックやベビーフード、ペットフードにまで使用されるようになってきているという。今後、日本でもより手軽にイヌリンを摂取できるようになってくるだろう。
基本的には劇的に変わらないといわれている腸内フローラのバランスだが、今回のような研究が進むことにより、自在にデザインできる日が来るのかもしれない。
この記事に関連するニュース
-
「森永アロエヨーグルト W」10月1日(火)より全国にて新発売
PR TIMES / 2024年9月18日 14時15分
-
「健康書2000冊」が導き出した"健康長寿"の結論 医学研究の最前線に躍り出た「注目の臓器」とは
東洋経済オンライン / 2024年9月17日 16時0分
-
【酒飲みの新常識】酒を飲んでおなかを壊す原因は3つ 腸内環境整えるおつまみの工夫を!
東スポWEB / 2024年9月15日 10時43分
-
マイクロバイオーム研究*で明らかになった[腸活の新常識] “発酵性食物繊維(ルミナコイド)”が分かる
PR TIMES / 2024年9月3日 12時45分
-
医学博士が力説!「アレルギー予防」のため“積極的に食べたい食品”と“避けたほうがいい食品”
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年9月1日 14時30分
ランキング
-
1「SHOGUN」エミー賞受賞を喜ぶ人と抵抗ある人 日本人がアメリカで最多受賞した本当の理由
東洋経済オンライン / 2024年9月20日 13時0分
-
2「高齢者に炭水化物は毒」は大ウソである…長寿国では「パン、そば、うどん」をもりもり食べている事実
プレジデントオンライン / 2024年9月20日 15時15分
-
3「ぜんたーい、止まれ!」その入場行進なんのため? 元体育主任が語る、運動会で廃止すべきこと3つ
オールアバウト / 2024年9月20日 20時35分
-
4朝食前に歯を磨かない人は「糞便の10倍の細菌」を飲み込んでいる…免疫細胞をヨボヨボにする歯周病菌の怖さ
プレジデントオンライン / 2024年9月20日 14時15分
-
5メルカリで「マイナス評価」が1つでもあったら売れなくなる? 購入を敬遠される可能性も……
オールアバウト / 2024年9月20日 20時40分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください