年齢により衰えた肌を復活!?幹細胞から上皮細胞への分化因子発見
美容最新ニュース / 2014年11月13日 14時0分
東北大学の研究2014年11月10日、東北大学は米国国立顎顔面歯科学研究所との共同研究で、上皮幹細胞から上皮前駆細胞への分化と増殖を制御する単一の分子を発見したとの発表を行った。
研究成果はJournal of Cell Scienceのオンライン版に2014年10月26日から公開されている。上皮細胞とは表皮、毛、爪、消化管上皮などの上皮組織は、常に細胞増殖により、自己再生を続けている。
表皮の場合は角化細胞(ケラチノサイト)の前駆細胞が幹細胞から分化・増殖し、表皮の最深部に単層構造を形成する。その表皮が肌表面の表皮がなくなるにつれ、表面に近づき、肌も常に再生が行われている。
上皮細胞の幹細胞が前駆細胞へと分裂し、活発に増殖した後に増殖を停止してから、上皮細胞に分化する機構は、肌、毛、爪でも共通に見られるものであるが、どのような仕組みでコントロールが行われているのかは明確になっていない。
研究内容幹細胞から生まれた前駆細胞が増殖活性を獲得した後、細胞分裂を停止し、分化・成熟する一連の過程を検討した。
その結果、エピプロフィンという単一の分子が細胞周期調節因子や転写因子として複数の機能を発揮することで前駆細胞の分裂や増殖停止、上皮細胞への分化促進をすべて制御していることを明らかにした。
エピプロフィンを作れなくなったマウスでは、体毛が生えない、前歯が伸び続けるなど、表皮細胞の再生能の破綻が観察できた。
応用毛髪、皮膚、歯の再生に関してはいくつかの成功例が見られ、皮膚に関しては実用化に至っている。
しかしながら、幹細胞から前駆細胞への誘導、前駆細胞から上皮細胞への分化に関しては制御方法が不明のため、毛髪では大量に必要なことから、実用化の目処は立っていない。
皮膚に関してもやけど等の限られた部分への移植が実用化されているだけである。
今回のエピプロフィンによる制御過程が明らかになったことから、大量に細胞を作り出せる可能性があり、肌や毛髪の再生への実用化が実現性を帯びてきた。
iPS細胞やES細胞に比較して、上皮幹細胞はすべての上皮細胞で作られていることから、遺伝子的にも問題なく、倫理的にも使いやすい幹細胞である。
(画像はプレスリリースより)
【参考】
・プレスリリース
東北大学 プレスリリース
http://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
造血幹細胞の発生初期を司るシグナル分子を解明
PR TIMES / 2024年11月19日 14時15分
-
頭蓋咽頭腫における腫瘍微小環境と免疫ネットワークの分子機序の解明 ~頭蓋咽頭腫の新たな治療法にむけて~
PR TIMES / 2024年11月18日 10時45分
-
本人の“幹細胞”から本人の“顔”を再現した人工全顔皮膚モデルの作製に成功!
PR TIMES / 2024年11月7日 13時15分
-
骨代謝における骨形成タンパク質BMP3bの機能を解明
PR TIMES / 2024年11月7日 12時45分
-
慢性炎症におけるマイクロRNA動態と大腸癌ニッチ形成機構の解明
PR TIMES / 2024年11月2日 15時40分
ランキング
-
1コロッケでも餃子でもハンバーグでもない…受刑者200人が答えた「刑務所ごはん」人気No.1メニューとは
プレジデントオンライン / 2024年11月24日 16時15分
-
2コンビニ大手3社の「肉まん」「高級豚まん」を実食。この冬に食べるべき“コスパ圧倒的”の肉まんは
日刊SPA! / 2024年11月24日 15時52分
-
3100万円を5年、定期預金に預けるならどの銀行がいい?おすすめ定期預金【2024年11月】
オールアバウト / 2024年11月24日 19時30分
-
4トヨタ本気の「小さな高級車」に驚きの声! めちゃ豪華な「本革×本木目」内装を採用! 小型車に「クラウン品質」取り入れた“直列6気筒エンジン”搭載モデルに反響あり!
くるまのニュース / 2024年11月24日 16時10分
-
5クルマのヘッドライト「何時に点灯」させればいい? 「オートライト義務化」されるも過信はNG! 「秋冬の早め点灯」大事な理由とは
くるまのニュース / 2024年11月24日 15時10分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください