養子縁組してない「再婚相手の連れ子」に金を盗られた! 継母が抱える苦悩

弁護士ドットコムニュース / 2019年9月17日 9時24分

「はい。被害者と同居していた場合に限り『同居の親族』にあたるとして、特例が適用され、処罰されないことになります。

19歳の少年については、将来、『罪を犯し、又は刑罰法令に触れる行為をする』おそれがあると認められれば、『ぐ犯少年』として、家庭裁判所の審判により処罰を受ける可能性もあります。ただ、実際は19歳という成人に近い年齢の者がそのような扱いを受ける可能性は低いはずです」

●子どもがお金を盗んだのは「何らかのサインだと捉えて」

ーー相談者は、再婚相手との離婚も考えているようだ

「たしかに、お金を盗むことは悪いことです。しかし、子どもがお金を盗んだ理由を考えずに、ただ行動だけを捉えて『犯罪だ』『許せない』『親である夫とは離婚だ』と子どもを責めるのは少し待たれた方が良いと思います」

ーー子どもがお金を盗むのは、なぜなのだろうか

「たとえば、お金が必要だったのに継母(けいぼ)にそれを言い出せず、悩んだ末にお金を盗むという行動に出た場合、子どもの善悪に対する判断能力の不足と親子関係に原因があります。このような場合、改めて親から犯罪が悪いことだという社会のルールを教え、お金が必要なときには気を遣わずに言うようにと諭せば済むこともあります。

特に、幼い子どもであれば、夫婦喧嘩が多い、ほかの兄弟姉妹と扱いが異なるなどの事情があるために、親の関心を引こうとしてお金を盗んでしまうこともあります。このような場合は『お母さんはあなたが大好きだからね』と抱きしめれば、解決することもあります。

『金がなければ、親の財布から盗めばいいじゃん』などと発言する友人から悪い影響を受けていたり、学校や職場でいじめ・脅しを受けていて、お金を持ってくるように要求されていたりするかもしれません。いじめ・脅しの徴候が見られる場合は学校・職場・警察に対応を依頼する必要があります」

ーーどんなに子どもに言い聞かせても解決できない場合、どうすればよいのだろうか

「もし、子どもに『お金を盗むことは悪いこと』だと理解する能力、あるいは犯罪の被害を受けた他人に共感する能力が不足・欠如している場合、風俗・ギャンブルなどにのめり込んで依存している場合には、教育機関・医療機関などに相談をして、今後の対応についてアドバイスを受ける必要があるかもしれません。

窃盗は、単に社会のルールを軽視して楽をしてお金を得たいという場合だけでなく、その背景にさまざまな問題が隠れている場合があります。子どもがお金を盗んだときは、何らかのサインだと捉えて対応を考える必要があるでしょう」

【取材協力弁護士】
星野 学(ほしの・まなぶ)弁護士
茨城県弁護士会所属。交通事故と刑事弁護を専門的に取り扱う。弁護士登録直後から1年間に50件以上の刑事弁護活動を行い、事務所全体で今まで取り扱った刑事事件はすでに1000件を超えている。行政機関の各種委員も歴任。

事務所名:つくば総合法律事務所
事務所URL:http://www.tsukuba-law.com

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