「親子の縁を切りたい」 法的に「親子」でなくなる方法はあるか?

弁護士ドットコムニュース / 2013年12月8日 13時40分

「親に対する生活扶助義務について、扶養の程度・方法は、子の社会的地位や収入等にふさわしい生活をしたうえで、余力がある分でよいとされています。また、過去の親子関係によっては、この扶養義務が発生しないこともあります。

これは、配偶者や未成熟子に対する扶養義務が『生活保持義務』とされ、必ず自分と同じ程度の生活を保障しなければならないことと比べれば、緩やかなものです。

ただし、生活保護に関しては、今後、生活保護法の改正により、扶養義務を強く求める方向に進むのではないかと思われます」

●遺産相続時にも注意が必要

「次に相続ですが、親が亡くなった場合、子は親の遺産を相続します。

遺産には、借金も含まれます。そこで、相続をしたくなければ、相続が開始したことを知ったときから3カ月以内に家庭裁判所に書類を提出して、相続を『放棄』しなければなりません」

特に親と長期間連絡をとっていないような場合には、親の借金には気をつけておいたほうがよさそうだ。

「また、子が先に亡くなった場合、財産が子から親へと相続される場合があります。

もし何らかの事情で、親に遺産を渡したくないという場合には、推定相続人の廃除という制度があります。

これは、相続をする立場にいる人が、財産を遺した人に対して、虐待(暴行を加えるなど)や重大な侮辱(名誉棄損など)をしていたり、著しい非行(浪費、遊興など)があったと家庭裁判所が認めた場合、その人が遺産を相続する権利を失うという制度です」

たとえば、親に著しい浪費癖があるのなら、こういった制度を利用することも考えるべきということだろうか。

今回、小林弁護士が指摘してくれたような点は、親子関係が悪いほど現実的な問題となりそうだ。ネットの相談主のようなケースでは、まず親を説得して「常軌を逸した行動」を止めてもらうのが、理想ではあるのだろうが……。

(弁護士ドットコム トピックス)

【取材協力弁護士】
小林 明子(こばやし・あきこ)弁護士
1981年弁護士登録。東京弁護士会所属。東京簡易裁判所民事調停委員・司法委員。法務省委嘱人権擁護委員

事務所名:小林明子法律事務所
事務所URL:http://www.rikon-soudan.jpn.com/

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