「電車に包丁を持った男がいるぞ!」警察が出動するも実は料理人…犯罪との境界線は?

弁護士ドットコムニュース / 2020年1月6日 10時1分

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2019年12月23日午前、JR京葉線の下り電車が舞浜駅(千葉県浦安市)に停車したところで、乗客から「車内に包丁を持った男性がいる」と乗務員に連絡があり、警察が出動する騒ぎとなった(NHKニュース12月23日)。

報道によると、男性は料理人で刃渡りおよそ30センチの包丁2本を購入し、電車で帰宅する途中だったという。包丁は箱に入った状態だった。

男性は箱に入った包丁がかばんに入りきらなかったことから、レジ袋に入れており、その様子を見た乗客が乗務員に連絡したようだ。

今回、JR東日本千葉支社は、男性は包丁を箱に入れていたことから、法令に違反しないという見解を示したというが、犯罪とそうでない場合の境目はどこにあるのか。髙橋裕樹弁護士に聞いた。

●旅客営業規則違反にはならない

まず、JRのルール(旅客営業規則)から考えてみると、梱包方法を守っていないと判断された場合、罰則はあるのか。

「結論として、罰則はありません。

ただ、JR東日本の電車に乗るにあたってのルールを守っていないわけですから、乗車を拒否されることになります。

JR東日本の旅客営業規則では、安全に梱包されたものを除き、車内への刃物の持ち込みを禁止しています。

そして、電車を利用する旅客が刃物の持っている(収納している)可能性がある場合、JR東日本は、旅客の手荷物検査を実施することができ、その結果、安全に梱包されていない刃物が発見された場合、もしくは手荷物検査に応じない場合は、乗車を拒否することができるとされています。(旅客営業規則307条2項、3項)

今回の料理人の場合は、包丁を小売店等で購入した際の箱(梱包状態)に入れた状態だったようなので、旅客営業規則違反にはならないでしょう」

●「業務その他正当な理由」のない「携帯」が禁止されている

銃刀法違反などの罪に問われることはあるのか。

「一般論として、梱包されていたとしても銃刀法違反や軽犯罪法違反になる可能性はあります。

まず銃刀法ですが、簡単にいいますと拳銃・猟銃等(銃砲)と刀・やり・剣等(刀剣類)については、職務上所持が認められている場合や許可を得ている場合を除き、『所持』することが禁止されています。『所持』というのは、持ち歩く場合に限らず、家や別荘、管理する船舶の中など管理下に置くことをいいます。

一方、刀剣類ではない刃物(今回事件となった包丁やカッターのような刃物)に関しては、刃体(刃渡り)が6センチメートルを超える刃物の『業務その他正当な理由』のない『携帯』が禁止されています。(罰則は2年以下の懲役または30万円以下の罰金)

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