意外に多い「離婚後も同居」のリスク…夫の「美味しすぎる約束」に落とし穴はないか?

弁護士ドットコムニュース / 2020年4月6日 10時18分

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離婚後は同居を解消し、別々の家に住むことになる場合が少なくない。しかし、離婚後もパートナーと同居を続けたいと考えている人たちもいるようだ。

弁護士ドットコムにも、夫に「離婚後に同居をしないか」と提案された女性からの相談が寄せられている。離婚後に同居する場合、注意すべきことはあるのだろうか。

●夫が提示した離婚の条件が「好条件」

相談者は夫から離婚をしてほしいと言われ、これまで拒否し続けてきた。しかし、夫が提示した「離婚の条件」が好条件であることから、離婚を迷い始めているという。

具体的な条件は、下記のとおりだ。

(1)持ち家(夫婦で購入)には、夫・相談者・子どもで暮らし続ける (2)生活費はすべて夫が負担する (3)相談者と一緒に住んでいる間は夫は再婚しない

実際に離婚する場合はこれらの内容を公正証書にするつもりだという。一見、相談者にとっては有利な話のようにも見える。実際に落とし穴はないのだろうか。

離婚男女問題に詳しい木下貴子弁護士は「様々なリスクがあり、慎重に判断したほうがいい」と指摘する。以下、詳しく話を聞いた。

●「事情が変わったら、変更が認められる可能性がある」

ーー相談者は当初、離婚を拒否してきたのですが、離婚後の生活に不安がない条件を提示されたことで、気持ちが揺らいでいるそうです。この内容は懸念はないのでしょうか。

「1つ1つの条件は有効であっても、事情が変わった後に変更が認められる可能性があることに注意が必要です」

ーー具体的なリスクを教えてください。

「【(1)持ち家(夫婦で購入)にこれまでどおり、夫・相談者・子どもで暮らしてよい】

(1)は、無償で他人に住居の一部を使わせる合意と考えられます。しかし、お互いの仲が悪化し、信頼関係が破壊されれば、合意後に「事情変更」があったとして、退所請求が認められてしまう可能性があります。

次に【(2)生活費はすべて夫が負担する(ただし、お金の管理も夫)】も同様に、事情変更があれば、変更が認められる可能性はあります。

そして【(3)相談者と一緒に住んでいる間は夫は再婚しない】という条件は、人格に関する問題なので、合意をしたとしても拘束すること自体は難しいと思います。違反した場合の慰謝料については請求できる可能性はあります

ただ法律婚は、法律で一定の権利が守られているのに対し、法律婚と同じような状況を維持しようとすると、『恩恵』を受けているにすぎないと捉えられて、合意をしても変更が認められやすくなると思います」

●恋人ができたら「不貞関係」になる恐れ

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